栄楽館の意匠たち 3
伊賀上野の栄楽館の続き。 館の人が2階の大広間を借りている人に声をかけてくれて、内部をチラッと見せてもらえることになった。 中ではいろいろ広げていたものを見学のために一時片付けて下さった。無理言います、すみません。。。 2階は続き間でなくワンルームの大広間だった。床の間は1階によく似ている。 4間半ひと続きの床の間は迫力があるなぁ!中央がちょん切れた床柱、宙に浮いたような違い棚や丸窓など・・・...
View Article榮玉亭のタイルシンク
伊賀上野の続き。 ランチはどこにしようか・・・香ばしいにおいにつられてうなぎの老舗、榮玉亭にやってきた。 古そうな建物で、表に出ていたメニューを見るとそれほどべらぼうな値段でもない。たまには国産のうなぎでも 食べてみたくなって入ることに。・・・しかし、なんだか普通の家みたいなんだけど・・・ 戸口を入ってもやっぱり普通の家みたいなんだけど・・・ごめんくださ~い!...
View Article伊賀上野のまちなかを楽しむ
伊賀上野の続き。 伊賀上野は散策が楽しいまち。ふらふらあてもなく歩いてもいろんな古い魅力的な建物が現れる。 壁に羊の角のようなテラコッタがついたお宅。 腰まで貼られているのは、赤土と白土をマーブル状に混ぜたような、まだらタイル。 レトロなお菓子屋「かぎや」さんでお団子を買い食い。 昔お盆におじいちゃんちに行ったとき食べたような、懐かしいお菓子がいっぱい。 見てるだけで楽しいなぁ~~...
View Article2019.3.30~31 伊賀上野 もくじ
友人から伊賀上野の旅館薫楽荘に敷瓦があるよと聞いたので速攻で行ってきた。4月は出かけられない事情が あったので3月中に行かねば!と、無理矢理ねじ込んだ(爆) 伊賀上野を歩くのは3回目ぐらいだがやっぱり散策が楽しい町だ。 上野城のまわりに点在する近代建築も再訪するつもりだったのが完全に端折ることになってしまった。 ・旅館薫楽荘の敷瓦 ・薫楽荘のディテール ・一乃湯の市松タイル ・小林建材店のタイル...
View Article辻商店 最後の見学会
伊賀上野へ行った日、実は朝から京都へ行っていて、解体目前の辻商店を見学してきた。 往復6車線の堀川通に面した垂直壁に、ロンバルディアバンドとアーチ型の窓枠をあしらった瀟洒な3階建ての洋風建築。 バスの車窓からも必ず目が留まる。 つい最近まで現役の事務所で、2011年からは懐紙専門店「辻徳」の店舗として営業していたが、店舗は移転、 この建物は解体されることになった。...
View Article辻商店 最後の見学会2
辻商店の続き。 おや、2階へ上る階段が何か面白いことになっているな!? 踊り場から階段が左右二手に分かれているのはよくあるが、平行に並んでしかも別々のところへ行き着く階段と いうのは見たことがないような気がする。 左側の階段は通りに面した部屋につながり、右側は2階の階段ホールにつながる。表側の部屋は階段ホールと...
View Article京都国際会館をちょろっと見てきた。
辻商店の見学のあと、伊賀上野へ行く前に国立京都国際会館をちょろっと見に行ってきた。 この日は何かイベントをやっていて中に入れるというのを友人がチェックしてくれていたのだ。 おなかすいたので先に国際会館の中にあるレストランでランチすることにしたら、すごくお値打ちなセットで満足! 結果、その後1時間ぐらいしか館内を見て回れなかったのだが、、、結構面白かった。...
View Articleいと忠喫茶店
ネタはどんどん溜まってきているのだがまだ準備ができていないので、小ネタでごまかす・・・(汗) 少し前に仕事で名古屋へ行ったとき、打合せのあともう直帰するのでひとりで喫茶店へ。 SNSで見てチェックしていた純喫茶「いと忠」がたまたますぐ近くでラッキー! ビルが並ぶオフィス街の中で、超急勾配の青い屋根と赤い装飾テントが遠くからでも目を引く。...
View Article伊東へ。ケイズハウス伊東温泉
どれから書こうか・・・書き出しはいつも腰が重いが(汗)、夏になる前に、2月に行ってきた伊豆の話を・・・ 2月は雪のリスクがあるから、暖かい伊豆の方へ行っておこうか、と伊東の方へ出かけることにした。 サンライズののびのびシートが取れたので熱海までらくらく寝ていけるな! 金曜日の深夜24時すぎに大阪駅の11番ホームへ行ったら・・・あっ、DD51がいる!...
View Article伊東の旅館建築 東海館
伊東の続き。 ケイズハウスのお隣は、伊東でいちばんのお目当ての東海館。こちらも木造三階建てで、玄関にはケイズハウスと そっくりな唐破風がついている。窓の手すりが連続しているファサードもよく似ていて、一見一体のようにも見える。 東海館は1928(昭和3)年に、伊東で材木商を営んでいた稲葉安太郎により創業。 稲葉・・・えっ、お隣の旧旅館いな葉とやっぱり関係があるんじゃないの!?...
View Article伊東の旅館建築 東海館2
東海館の続き。 廊下に面した客室の窓はそれぞれに違った材料で形や格子のパターンにこだわって作られている。 この昭和13年に増設された「新館」は、各階を別々の3人の棟梁に担当させて腕を競わせたとか。 木材ひとつ取っても千変万化。日本の建築の面白さだと思う。 きれいに製材して一寸の狂いもなく組み上げた建築もすごいとは思うが、やはりこういう、材料の個性をどう生かすか...
View Article伊東のまちをちょろっとうろつく。
伊東の続き。 東海館を出て少しだけまちをうろつく。伊東に行くならハトヤ、も見に行きたかったけどそこまでは時間がなく断念。 近場の商店街や裏手の歓楽街で見つけた愛すべきB級ディテールなどをさらっと。 戦後建築だろうが美しいフォルムの日本基督教会伊東教会。 その近くにあったこのビルもカッコイイね! 元スナックと思われる店の前に大きな面格子が!・・・しかし窓はないから、どこからよそから持ってきて...
View Article新タイル名所、川奈ホテル
伊東からの続き。 伊東のまちなかから目的のバスに乗り込み、やってきたのは川奈ホテル。 川奈ホテルは富士屋ホテル、日光金谷ホテル、雲仙観光ホテルなどと共にクラシックホテルの会に名を連ねる老舗ホテルだが、 あまりメジャーではない気がする。近代建築好きの友人知人の間でも泊まってきたという話を聞いたことがない。...
View Article新タイル名所、川奈ホテル2
川奈ホテルの続き。 そして・・・うわぁっ、何この柱!?ズキュ~~~ン!!見た途端心を打ち抜かれてしまった。 くすんだ水色のボーダータイルに囲まれたレインボーストライプ!!階段のと同じ種類の豆タイルだ。 遠目で見ると、黒、水色、ピンク、グリーンの4色ぐらいか。なんて渋いレインボーだろう! 実際は窯変によるこの複雑で微妙な色合い・・・一粒一粒が、もう宝石のよう。...
View Article新タイル名所、川奈ホテル3
川奈ホテルの続き。 地下のグリルでランチを頂いたあと1階へ戻ってロビーなどを見よう。 エントランスから入って正面は大きなガラス窓で、テラスの向こうに青い空が広がる。 右手の壁には暖炉があり、煙道の部分の壁には大きな鷲の紋章!?があしらわれていた。 暖炉の両脇にはねじねじ石柱が2本ずつ。内側に耐火煉瓦が貼られている通り、この暖炉は飾りでなく本物だ。...
View Article新タイル名所、川奈ホテル4
川奈ホテルの続き。 テラスへ出てみよう。 お庭が広がりプールサイドにはヤシの木。背後には海も見える。海に向かうゆるやかな斜面にゴルフコースがあるのだ。 こんなところでプレーしたら気持ちいいだろうな! 庭に大きく張り出した1階のサンパーラーでは地下のグリルよりもう少しカジュアルな軽食やお茶ができるらしい。 そしてこのテラスにもタイルがいっぱい!まず柱に貼られている二丁掛の縦溝の型押しタイル。...
View Article桜の河津、竹の庄に泊まる。
川奈からの続き。 ※これは2月末の光景です。 伊豆急行に乗って河津へ向かう。今宵の宿は河津駅から2kmほど離れたところにある、峰温泉の「竹の庄」。 3ヶ月前に計画した時はこの土日が有名な河津桜のお花見のピークだとは全く知りもせず、、、レンタカーはやめて 電車移動にしたけど当然電車も混んでいる。。。あまり景色を楽しむこともできないまま河津駅に到着したら、...
View Article竹の庄のお風呂のタイル
河津の続き。 竹の庄のご主人いわく、この建物はもともと東京にあった遊郭の建物の部材を譲り受けて建てたものとか。 遊郭時代の屋号は三井楼。その後この峰温泉の地で温泉閣と名を変え、旅館営業を続けてきた。 鴨居に飾られた古い欄間板は遊郭時代のものだそう。 さて浴室を見に行こう。ガラリと戸を開けると、、、おうっ、天井が高くて開放的!ガラス障子が二方の連続した L字型の出窓に立てられ、その上には湯気抜きが。...
View Article竹の庄のトイレのタイル
河津の続き。 竹の庄には他にもタイルがある。今はもう使っておらず締め切ってあるトイレをお願いして特別に見せてもらった のだが、これがまた素敵なのである。 私たちの部屋の前の洗面所のタイルと同じターコイズブルーのボーダータイルの格子柄! こんなかわいいトイレの床ある? 水色のクロスする部分には茶色の小さな正方形のタイルを。何ておしゃれなの!!...
View Article福田家のタイル
竹の庄からの続き。 翌日、路線バスの時間に合わせて竹の庄をチェックアウト。すぐ近くにバス停があるから便利~♪ 向かうは、ここから修善寺方面へ4kmほど行った湯ヶ野温泉の旅館、福田家である。 河津桜祭りとあって、修善寺方面から来て河津駅へ向かう車はこの朝っぱらからずらりと列をなしノロノロだが、 逆方向の修善寺行きは空いている。逆でなくてよかった~~と思いながら、一組の夫婦と一緒にバスを待つ。...
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