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Channel: まちかど逍遥
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飛騨古川と高山

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mayumamaさんと建築めぐり講座のお仲間と3人で女子旅〜!・・・なんて、大学出てから家族を除くと
たぶん初めてかも???
目的はmayumamaさんが是非行きたいと言う下呂温泉の湯之島館。私はその存在を知らなかったが、
湯之島館のサイトを見るとタイルがすごい!!
それで大阪から気動車の特急ワイドビューひだに乗って出かけたのである。

すでにmayumamaさんが素晴らしいタイルの一部をアップされているので、私はすぐ後を追いかけるより、
後ろから書いていこうかと(笑)

2日目は高山に行く予定だったが、せっかくだから少し先の飛騨古川も行くことに。
駅前の観光案内所で聞いたところ、駅から5分くらいにある鯉の泳ぐ水路沿いの白壁土蔵と
修景された歴史的街並みが見どころで、近代建築はないらしい。


水路沿いは観光客が多くおしゃれなお店もあるようだ。しかし「何か」ないかな・・・おや、あれは?

こんもりと通りに張り出した前栽と、家並みの間からちらりと見えた尖塔に惹かれて近寄って見ると、
おおっ!近代建築じゃないか〜!
「河合療院」。その向かいには新しい建物の医院が建っていて、この建物はもう医院としては使われて
いないようだ。


積極的なmayumamaさんがドアを開けて中を見せてほしいと頼んでみるが断られる。そらそうだわな。。。
それでも、この建物は昭和3年の築だとか向かいで医院をされている息子さんで3代目なのだとか
いろいろとお話を伺えた。栗の板が使われているという玄関まわりの廊下や受付は鏡のようにピカピカで、
突然の訪問だというのに埃ひとつ落ちていない。今も毎日患者さんを迎えるかのように美しく保たれ
きれいな百合の花が飾られていた。、
造りのいい建物に住んでいると仕立てのいい服を着たときのように気分がいい、この建物からパワーを
もらえる、と奥様はおっしゃっていた。


怪しいものではないと分かって頂けたのか、なんとこのあと、建築当初からほとんど手が入っていない
診察室や手術室、居住スペースの玄関なども見せて頂いた。奥様が昭和26年に嫁いで来られてから
全然変わっていないとか。すごい!!感激の連続なのだが、建物内部の写真はこれだけにとどめておく。


昔は他にも何軒かの洋館があったがすでに取り壊されたらしい。急いで更地にしなくていい余裕が
あったから残ったのだとおっしゃっていたが、確かにそうで、なかなかそういう余裕はないものである。
ともあれ、この河合療院は飛騨古川のまちのきらりと光る宝石であり続けてほしい。

貴重な経験をありがとうございました。
(河合療院は今年国登録文化財に答申された)

さて、思わぬところで満喫したのでお昼を食べる時間もないまま高山へ向かう(苦笑)。

高山線も木造駅舎がたくさんあり、しかも状態がいい。これは上枝(ほずえ)駅。


高山の駅はモダンな白箱型。ここも古い町並みが有名な観光地だが、変に和風を意識したデザインなどでなく
こういう純粋な駅舎が残っていることはうれしいことだ。


高山は昔高校の修学旅行で来たはずだが、みたらしを食べたことぐらいしか覚えていない(汗)。
ネット情報の近代建築をめぐって歩くがいずれも小粒で、このレベルの物件まで情報が出回っている
ぐらいだからもう掘り出し物は何もなさそう。。。

高山市制記念館はベタな観光スポットではあるが、明治28年築の旧高山町役場の建物がよく残っている。


二階の議場の天井がすごい!「変形折上げ格天井」は壁に近い3マス分が緩やかな曲面となっており
曲面どうしがぶつかる角の部分は三次元曲面となっていて、ホールのような雰囲気の大空間だ。



古い町並みの微妙に外側を歩く。
さてそろそろ・・・と思ったころに、「高山昭和館」の足元にタイルを発見!!
ここはもともと映画館だったようで切符売りの窓口もあるが、その腰壁にみっしりと・・・!


水色の丸のニュアンスカラーが素敵〜〜カワイイ〜〜
幅木のように一番足元に張られているのは、本業タイルだ!


反対側は竹と雀の柄のタイルが使われている。


なんでここに本業タイルを使おうとしたのか、当時の施主か職人に聞いてみたい。


おとなりの店先の滑り止めクリンカータイル。こちらもかわいいなぁ〜


またぎりぎりになっちゃったよ!車内で食べるお弁当を吟味する暇もない(汗)。
帰りもワイドビューひだで大阪直行。しかし特急でも高山は遠いなぁ・・・・



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