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Channel: まちかど逍遥
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雨の熊本旅 水俣のまちをうろつく その2

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水俣の続き。

またまた路地を覗き込んだら、こんな不思議な洋館(?)が。


三角形のペディメントや円柱など古典様式のモチーフにいぶし銀の日本瓦の屋根が何ともミスマッチ。
それに国防色のような地味な色の外壁が何だか謎めいた雰囲気をかもし出している。


全体がよく見える場所がないかとうろうろしていたら、隣にこんな赤い屋根の洋館も!


どうやら同じお宅のようだ。こちらの建物も屋根の上に2階の柱が載っていたりして何とも
おもしろい作りになっている。かなり苦心したのだろうな。。。


ところで水俣には水光社という大きなスーパーがある。スーパーとしてはなんて地味な名前とロゴ
なんだろうと思ってみていたが、ホームセンターまであって、水俣のまちの中心は「水光社村」の様相。
市民の生活の買い物を一手に引き受ける存在となっているようなのだ。
帰ってから検索してみると、1920(大正9)年に日本窒素肥料(現在のチッソ株式会社)水俣工場の
消費組合として設立されたものらしい。
現在はコープ熊本学校生活協同組合と合併して「生活協同組合くまもと」となった。

水俣のまちなかではイオンや全国均一のチェーン店をあまり見かけない。飲食店、商業施設、ホテル
なども、個店や地元資本の企業が多く、個性溢れるまちだ。
ともすると全国チェーンに席巻されてどこもかしこも同じような顔ぶれの街になってしまう昨今、
このまま独自路線を貫いて欲しいなぁ。

徳富蘇峰・蘆花の生家というところに立ち寄る。徳富蘆花って昔習ったけど、、、誰だっけ?(汗)

蘇峰はジャーナリスト、蘆花は文豪。そういえば「不如帰」の作者として習ったっけ。

建物は復元の部分もあるが熊本県最古の貴重な建築だそう。
5棟のうち「生家母屋」「生家蔵」が古く、江戸時代中期の商家の造り。
建具の部分以外はすべて、軒裏まで塗り込めた土蔵造りで、木部は耐火性のある「タブ」の木が
使われているという。




そしてこちらは蘇峰の寄付を元に建てられた、元水俣町立図書館淇水文庫。「淇水」は父親の名。
現在は蘇峰記念館として、資料などが展示されている。




塔屋は階段室。窓の配置で階高の違いが分かる。
全体的にシンプルだがパラペット周りに凝った装飾が。




表側は白とクリーム色に塗られていたが、予算が足りなかったのだろうか、裏側は古いままだった。
でもこっちの方が年月を感じられるので好きだなぁ。洗いをかけるぐらいで・・・


続く。

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