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Channel: まちかど逍遥
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島根の旅 日東紅茶ティーパーラーと浜田の山

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山陰線の続き。

さて、昨日の朝夜行バスで到着した浜田駅に再びやってきたのは、数年前からの懸案事項(笑)、
日東紅茶ティーパーラーへ行くため。


看板のフォント、ショーケース、どれもが素敵。レトロを地でいく古き良き駅前喫茶だ。


さっそくドアを開けると、、、う~ん、渋いねぇ!こういう個性的な店がある駅前はいいなぁ!


ホテルで朝食をしっかり食べてきたので、モーニングは控えて紅茶のみを注文。

後から来た女の子たち、何と、コーヒーを注文していた。いつもと逆のパターンだ!(笑)
遠慮がちでもなくフツーな様子を見ると近所の常連さんと思われる。彼女らにしたらここはいつもの
おしゃべり場所の駅前の喫茶店なんである。いや本格的な淹れ方をしていたから、実はコーヒーの方が
名物なのかもしれないな。

ところで、そこに飾ってあった昔の写真が気になった。雑誌のコピーらしく画質が悪いので
よくわからないのだが、浜田駅前らしくこのティーパーラーが写っていて、その後ろあたりに
黒々とした塊がそびえている。


店のおばちゃんに聞いてみた。ここに山があったんですか?そうなんですよ、このすぐ裏がもう
山だったんですよ。ええ~っ?ほんとに??
この写真のキャプションによると、「市街地との間に立ちはだかるこの山塊は道分山と呼ばれ、
浜田市発展の阻害要因とされてきた」のだとか。
この積年のじゃまものを撤去する工事の起工式が、昭和45年に行われたという。

「『ついに浜田が動き出した』という感慨がこみ上げてくるのを感じながら、道分山の頂に立ちつくした」
そしてついに工事が完了し、防護柵が取り払われた写真には、「『浜田の空もこんなに広かったのか』という
感慨に襲われたものである」とのキャプション。新しい時代の到来の喜び、無限に広がる可能性への
期待感が溢れんばかりに伝わってくる。



それでも今の駅前の景色からはそんな山なんてなかなか信じがたいのだが、、、ふと思い出した。
昨日の朝、漫画喫茶を出て駅へ向かうときに、商店街の裏手の台地の上に集合住宅がちらっと見えて
えらく高い台地だなぁと思ったのだった。あれが「山」か!!あれが撤去した山の残りなんだな。


あの台地をもう一度しっかり見ようと、店を出る。




アーケード街の店舗の裏手、すぐのところに建物の高さで言うと3階分くらいの高さの切り立った崖があった。
これだ!!




建物との距離はわずか数m。すぐ背後まで崖が迫っている。いや、何か背筋がぞくっとする光景・・・




角に階段があったので上って上からその高さを感じてみようかと思ったのだが、江津へ戻る
アクアライナーの時間が迫っていたので(汗)、急いで駅へ戻る。


左奥が道分山の名残。確かに、あの高い高い台地の続きが、駅前のメインストリートの正面にどかっと
横たわっていたとしたら、、、うっとおしいな!!

いやぁ~、面白いことを知れた。わざわざ浜田に戻ってティーパーラーに行ってよかった。


さて、また12時34分発の三江線まで時間がある。前回メインストリートを掘り返して工事中だった
江津本町を再訪しようと思っていたが、その前に、さっきの廃線をたどりに行こう。

続く。

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