Quantcast
Channel: まちかど逍遥
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1991

盛岡の近代建築めぐり その2

$
0
0
盛岡の続き。

岩手県公会堂の建つ、このあたりは官庁や文化施設などの立地するエリア。
おお、凸型のフォルム、スクラッチタイル張り、垂直ラインが際立つ堂々たる建物だ。
1927(昭和2)竣工。


灯りがついていたので入って声をかけ、ちょっと見せてもらう。


内部は割とコンパクトな空間で造りも簡素。階段は勾配が急だが手すりに重厚な石が使われている。
蛇紋岩だろうか。


部分的に柔らかい曲線のレリーフやテラコッタが使われているものの、全体的にはカクカクギザギザした
装飾。階段の親柱など茶色の部分はコンクリートむき出しに着色してある。


せっかくだからと、わざわざいくつかの部屋の鍵を開けて照明もつけて見せて下さった。
元貴賓室も装飾はあまりないが、調度品は古いものが残っている。普通に貸し部屋として使われているようだ。
係りの人曰く、貸し部屋の料金が安いこともありいつも予約いっぱいだそうで、このときもすでに
夜だったがダンスの練習をしている若者の声が聞こえてきていた。市民に親しまれているんだな!


もと遊戯室のアールデコっぽいデザインの欄間。各部屋には現在の部屋番号と共にもともとの
部屋の名前もちゃんと書いてくれているのがうれしいね!


奥の大ホールも見せてもらえた。内壁は改修したというが折りたたみ式の座席は建築当初のものだとか。
新しいホールができてからは利用が少なくなったというが、こじんまり身近なホール、じゃんじゃん
使わないともったいないな!


お礼を言って外へ出、建物をぐるっと一周してみよう。
おや、地下にレストランがあったんだな!「公会堂多賀」。レトロな感じでいいなぁ~!
一応見てみると、予約のコース料理のみのようだ。


レストランの横の入口ドアはテラコッタで飾られている。ドアのガラスの桟も凝ったデザイン。


裏側へ回ってみる。大ホールの利用からすればこちらが表側か?


アコーディオン扉が閉まっていて入口のガラスまでも近づけないが、足元の市松模様のタイルは
ロビーまで続いている。


裏側は凸型フォルムで車寄せがあってお役所建築のイメージ。レストランが側面にあり、その反対側の側面は
また車寄せのある入口。そして中庭を挟んでこちら側は完全なホール。四方どこから見ても正面に見えるような
見栄えのする建物だ。ちなみに、塔には現在上れないらしい。


公会堂の建築経緯は公式サイトにて→こちら

あぁ寒いしおなかすいたしもう限界。。。ラーメンを食べて宿へ戻ろう。
まだ岩手銀行などいくつか大物を見残しているので明日の朝見に行くとしよう。


盛岡駅前の地下道のレリーフが素敵。こんな焼き物のパーツを組み合わせて春夏秋冬それぞれ表してある。
アズレージョかな?とっても爽やかな夏がいちばんお気に入り。




続く。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1991

Trending Articles