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Channel: まちかど逍遥
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水戸の建築めぐり その他

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水戸の続き。

泉町会館からまちなかを通って駅の方へ戻る。
水戸芸術館は現代アートに疎い私でも名前を知っていたぐらい、水戸の、というか日本の芸術文化発信の
本拠地として有名だ。このタワーは水戸市制100年の記念に建てられたもので、ガラス張りの
エレベーターで地上86mまで上れるらしい。


水戸芸術館の敷地は公園のように開かれており、周りのまちもオシャレだ。
一瞬パリかニューヨークの街角を歩いているような錯覚に陥る。どちらも行ったことないけど(笑)。



水戸の町は城下町。水戸城は、言わずと知れた徳川御三家の一つである水戸徳川家の居城で、
那珂川と千波湖に挟まれた一帯にあった平山城だった。その跡地に現在は学校や官公庁が多く
立地している。この茨城県庁舎が建つのももとの三の丸の一角である。


もう日も暮れてしまったが庁舎の入口はまだ開いており、中へ入らせてもらうことができた。


左右対称でホール中央に大理石の階段がドーンと。典型的な役所建築だ。1930(昭和5)年竣工。


幾何学的なデザインの階段の手すりだが、モヤモヤしたグレーの大理石のおかげで冷たい感じはない。


こんな時間まで開いているのは、見学客のためか、それとも休日出勤の職員のため!?


県庁から少し北へ歩くと、まるで映画のセットかと見まごう、清く正しい日本建築の水戸東武館が現れる。
明々と灯る光とともにかけ声が漏れて来るこの建物は、1874(明治7)年に開館し今なお現役の武道場だ。

この前の道路は拡幅工事中。どうも庭が縮小されたか曳き家されたような雰囲気だな。
ネットで検索してみると、やはり道路にかかるため「復元移築工法」で移築されたようだ。

そして、その隣にある奇妙な塔は!?1932(昭和7)年竣工の水戸市水道低区配水塔。
暗闇の中公園の街灯に照らされ神秘的な色で浮かび上がっている配水塔はモスクの塔のようで、
エキゾチックな雰囲気。


しかし、水道施設と言えば、人里離れた場所や丘の上や広い施設の中にあってなかなか間近で見れない
ことが多いが、この配水塔はまちなかの公園にドカンと建っていて、まわりに柵も何もないので
足元まで近寄ることができる。・・・UFOが降りて来そうだ(笑)。


この配水塔は道路拡幅にかからなかったのだろうか?これを移設するのは難しそうだな。。。

近くに同じ設計者の手による流量計室もあったようだが、塔のインパクトが大きく、すっかり
忘れてここで引き返してしまった。

もう疲れたしおなかすいた!!偕楽園も水戸城址も見ていないけど、ま、いっか。
さっき教えてもらった店は泉町会館の近くだが、だいぶ離れてしまいもう一度戻る元気がないので・・・
宿の近くで店を探そう。。。教えてもらったお店はまた次回に!


今宵の宿は「水戸みまつホテル」。
私は最近、文化財の宿やクラシックホテル(の安いプラン)など、ちょっといい宿に泊まる楽しみも
覚えたのだが、その一方で安さ重視のビジネスホテルに泊まる場合には、全国チェーンのところは避けて
できるだけ「地元系」のビジネスホテルや旅館を選ぶようにしている。
そういうところは安いのに加えて面白いのだ!間取りが変わっていたり、サービスに独自の工夫を
していたりして、全国共通の標準設計にはない楽しさがある。

水戸みまつホテルも期待通り素敵なご当地ビジネスホテルだった。

見て!部屋の造りが独特!実際とても狭いのだが、床は畳張り、ベッドがスキップフロアのように
造りつけになっていて、これもまた造りつけのステップを1段上る。ステップには座椅子と
クッションが置かれており、足を投げ出して座りながら左手にあるテレビを見ることができる。
しかも造りつけのデスクで書き物をする時は足を下ろして椅子のようにも座ることができるのだ。
寝台列車の個室やキャンピングカー内の空間とも相通じる、すべてのものに手が届く快適さ(笑)。

夜ごはんも結局ホテル附属のレストランで「焼きしゃぶ」を食べたのだが、安くておいしくて
珍しくビールなぞ一人で飲んじゃったよ。ゴキゲンな水戸の夜(笑)。


続く。

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