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Channel: まちかど逍遥
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二股らぢうむ温泉と二股駅

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函館からの続き。

戻りの特急北斗は函館始発だから自由席でも問題ない。
青空の下、一面に広がるジャガイモ畑ごしの駒ケ岳はなんとも北海道らしい車窓風景。


長万部で下車。オシャマンベという名はずっと昔から知っているが、降り立つのは初めてだ。
同じ特急から降りた数名の人は急いで跨線橋を渡り、端のホームに停車中の1両だけの気動車へ乗り込んだ。


私は跨線橋の上から、左の方へカーブして消えていく気動車を見送る。
函館から長万部まで走ってきた函館本線は、ここから内陸部へ折れ、急にローカル線の趣となる。
特急が走る幹線はここから先「室蘭本線」である。


ここ長万部で下車したのは、今日の宿、二股らぢうむ温泉へ行くためである。
駅からかなり離れた場所にあるのだが、めちゃくちゃ濃厚な温泉で、温泉マニア垂涎の宿である(多分・・)。
駅まで送迎してくれるということなので予約したのだった。
(ほんとは最寄り駅の二股駅でよかったのだが、他の人もいるので長万部駅で、ということになった)


車で40分ぐらい走ってもらって、着いたのがここ。建物は全く普通で、通された部屋も
民宿かユースホステル(!)かという感じの質素な部屋。ところがやはりお風呂がすごい!!


ちょっとにごって見えるこのお湯、実は水面にびっしりと温泉成分の結晶が浮かんでいるのだ!
若干鉄のにおいと、塩味のするお湯。


露天風呂のほうが分かりやすい。この浮遊物を腕で囲んで集めていくと・・・塩の結晶のような
シャリシャリした固形物がどっさり取れる!!お湯の中に混ぜ込むと、再び浮かんでくるのか
いつの間にかまた水面は元に戻り、隙間なく結晶に埋め尽くされている。この成分はいったい何なのか。
そしてこのお湯があふれて流れていく先を見れば・・・


この石灰華ドーム!!谷に向かって巨大な山ができている。
長湯温泉でも石灰華ドームを見たが、ここの石灰華の大きさといったら!!


実は女湯の脱衣所の窓を開けると、男湯の露天風呂が真下に(汗)。慌てて閉めたのだが、
2回目に入りに来たときちらっと見たらお湯を抜いて清掃中だったので、女湯にはない野趣あふれる
露天風呂をうらやみながらしげしげと観察したのだった(笑)。


奥には屋内プールまで!!このプールや露天風呂は男性専用でなく、混浴らしいが、、、
さすがに入りに行く勇気はない(汗)。




この石灰華、炭酸石灰成分が積もったものだといい、
「通称カシュリナイ川の侵蝕した河底に長さ400m幅200m位の範囲にわたって広く堆積し、厚さも
最大25m位の数段の段丘状の丘を作っている石灰華で・・・」
と説明板に書かれているとおり、宿の建物が建つ丘自体もどうやら石灰華ドームのようだ。


翌朝散歩したら、宿から少し下ったところに小さな滝があったが、ここもまた石灰華で出来ている。
いや~~もうびっくり。北海道はほんとにスケールが違うなぁ!

ちなみに、ここの宿の朝食は学食のような雰囲気だったが、お代わり自由のお味噌汁は
小ぶりのホタテがゴロゴロ入っていておいしいの何の!!20個ぐらい食べたかなぁ(笑)。
温泉も女湯はほとんど人がいなくて昼も夜も朝もゆっくり入って堪能した。

帰りは宿から約15分の所にある二股駅でひとり降ろしてもらう。ここから小樽へ向かうのだ。
長万部駅まで戻って、あのローカルな函館本線への分岐も体験したかったのだが、悩んだ末に
この二股駅に佇む方を選んだのだった。


見よ!この大らかな駅のあり様を!!素敵だ~~~




見ての通り、コンテナ車を改造した駅舎である。・・・というか、そのまま。いいなぁ!


内部も、アーチ状の天井が広々快適そう!


あぁ、こんな駅にひとり佇むことができて、至福・・・


続く。


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