GWの前半、山陰の方へ車で行ってきた。
主目的はダンナの用事であったが、ついでに但馬の近代化遺産に車で寄ってもらおうという魂胆。
運転者の機嫌を損ねないよう(苦笑)本来のルートから大きく逸れない所だけにし、小物は最初から外して、
気づかず通り過ぎてしまったら潔く諦め、無理を言うのは主目的が終わってから・・・と。
そんな苦労をしながら見てきた物件をいくつか。
浜坂駅の近くの田畑に囲まれた、JR山陰本線の田君川橋梁。これが見たかった!
格子状のスケスケの桁(ガーダー)が特徴の上路式桁橋。
斜めに並べたL形の鋼材を両面からリベットで上下材に打ち付けた構造の桁はラチス桁と呼ばれ、
今では全国に3ヶ所しかない非常にレアな橋なのである。
一般的な橋の桁は板状(プレートガーダー)であるが、第1次世界大戦の影響で大型の板材が
手に入らなかったことからこういう構造が考えられ、大正8年頃から全国で設置されたらしい。
しかしやはり板桁に比べ不具合もあり、材料調達事情の改善とともに作られることはなくなり、
設置済みの橋も時代と共に撤去されていったようだ。
田君川橋梁は2径間で、片方だけがラチス桁でもう一方はプレートガーダー。
元は単径間だったのを増設したときに、時期的にラチス桁が使われたらしい。
いったん拡幅された田君川は再び狭められ、現在は細い用水路と化してしまった。
橋台や橋脚はレンガ造にコンクリートが継ぎ足されており、後年若干かさ上げされたと思われるが
それでもこの橋はとても低く、もう少し時期が遅いと草が生い茂って見えなくなるかも。
苦肉の策で作られたとは言え、この美しさ。人目を忍ぶような控えめな佇まいに、強く心惹かれる。
日本に3ヶ所しかないこのラチス桁、実はもう1ヶ所もJR山陰本線に属し、しかもごく近所にある。
竹野と城崎温泉の間なので、田君川橋梁から数えて7駅分京都寄りであるが、全国的に見れば
こんなに近接して残っているのは奇跡的であろう。
※不覚にもカメラの充電器を忘れ、電池がなくなってしまったため、ここからはスマホ写真(泣)
帰り道、竹野駅前から国道178号へ抜ける県道が山陰線と分かれていく辺りで少し車を停めてもらい、
土手を歩いていくと、おお、あれだ!こちらも広々とした田園風景の中に美しい姿を見せている。
さっきの田君川橋梁と全く同じラチス桁であるが、川幅がこちらの方が広いせいで相対的に細く見える。
5径間のうち浜坂側から2つ目がラチス桁。ここはもとはプレートガーダーのみで
架けられていたが、大正7年の大洪水で流された桁の復旧にあたり、このタイプが使われたようだ。
そう言われてみれば、各桁は幅(高さ)やタイプがバラバラだ。この低さなのでその後も水害に
あってきたと思われる。一斉にやりかえず、その時々で傷んだものだけを取替えてきたのだろう。
田君川と違い土手道を歩いて橋の下をくぐることができるのがうれしい。頭上のは普通の板桁だが
その隣のラチス桁も結構間近に見ることができる。
こちらの橋脚もかさ上げされたように見える。ネット検索すると洪水後川幅を拡幅したとの記述もある。
土手道の上を越える径間が増設された部分なのかもしれない。
貴重な橋をいっぺんに2つも見れて満足満足。
ちなみにあと1ヶ所は山口県の徳佐川橋梁。こちらも見に行きたいなぁ!
ネット検索で見つけた鉄道用ラチス桁の詳しいレポート→こちら
主目的はダンナの用事であったが、ついでに但馬の近代化遺産に車で寄ってもらおうという魂胆。
運転者の機嫌を損ねないよう(苦笑)本来のルートから大きく逸れない所だけにし、小物は最初から外して、
気づかず通り過ぎてしまったら潔く諦め、無理を言うのは主目的が終わってから・・・と。
そんな苦労をしながら見てきた物件をいくつか。
浜坂駅の近くの田畑に囲まれた、JR山陰本線の田君川橋梁。これが見たかった!
格子状のスケスケの桁(ガーダー)が特徴の上路式桁橋。
斜めに並べたL形の鋼材を両面からリベットで上下材に打ち付けた構造の桁はラチス桁と呼ばれ、
今では全国に3ヶ所しかない非常にレアな橋なのである。
一般的な橋の桁は板状(プレートガーダー)であるが、第1次世界大戦の影響で大型の板材が
手に入らなかったことからこういう構造が考えられ、大正8年頃から全国で設置されたらしい。
しかしやはり板桁に比べ不具合もあり、材料調達事情の改善とともに作られることはなくなり、
設置済みの橋も時代と共に撤去されていったようだ。
田君川橋梁は2径間で、片方だけがラチス桁でもう一方はプレートガーダー。
元は単径間だったのを増設したときに、時期的にラチス桁が使われたらしい。
いったん拡幅された田君川は再び狭められ、現在は細い用水路と化してしまった。
橋台や橋脚はレンガ造にコンクリートが継ぎ足されており、後年若干かさ上げされたと思われるが
それでもこの橋はとても低く、もう少し時期が遅いと草が生い茂って見えなくなるかも。
苦肉の策で作られたとは言え、この美しさ。人目を忍ぶような控えめな佇まいに、強く心惹かれる。
日本に3ヶ所しかないこのラチス桁、実はもう1ヶ所もJR山陰本線に属し、しかもごく近所にある。
竹野と城崎温泉の間なので、田君川橋梁から数えて7駅分京都寄りであるが、全国的に見れば
こんなに近接して残っているのは奇跡的であろう。
※不覚にもカメラの充電器を忘れ、電池がなくなってしまったため、ここからはスマホ写真(泣)
帰り道、竹野駅前から国道178号へ抜ける県道が山陰線と分かれていく辺りで少し車を停めてもらい、
土手を歩いていくと、おお、あれだ!こちらも広々とした田園風景の中に美しい姿を見せている。
さっきの田君川橋梁と全く同じラチス桁であるが、川幅がこちらの方が広いせいで相対的に細く見える。
5径間のうち浜坂側から2つ目がラチス桁。ここはもとはプレートガーダーのみで
架けられていたが、大正7年の大洪水で流された桁の復旧にあたり、このタイプが使われたようだ。
そう言われてみれば、各桁は幅(高さ)やタイプがバラバラだ。この低さなのでその後も水害に
あってきたと思われる。一斉にやりかえず、その時々で傷んだものだけを取替えてきたのだろう。
田君川と違い土手道を歩いて橋の下をくぐることができるのがうれしい。頭上のは普通の板桁だが
その隣のラチス桁も結構間近に見ることができる。
こちらの橋脚もかさ上げされたように見える。ネット検索すると洪水後川幅を拡幅したとの記述もある。
土手道の上を越える径間が増設された部分なのかもしれない。
貴重な橋をいっぺんに2つも見れて満足満足。
ちなみにあと1ヶ所は山口県の徳佐川橋梁。こちらも見に行きたいなぁ!
ネット検索で見つけた鉄道用ラチス桁の詳しいレポート→こちら