5月の沖縄の続き。
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大宜味村役場からさらに北へ・・・目指すは喜如嘉、芭蕉布の産地である。ずっと前から行ってみたかった
芭蕉布会館を訪問するために来たのだが、喜如嘉の集落に入る手前で、ストーップ!
車を停めた理由のひとつは、この建物を遠目に見てカッコよかったから。
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大宜味村農村環境改善センター。エントランスは室内と連続した2階分吹抜けの開放的な空間。
見上げるとコンクリートの格天井だ。脇には緩やかな勾配の外階段が突き出している。
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事務所に声をかけてちょっと見学させてもらおうと思ったのだが、人がいない。
「すみませ~ん」と何度か大声で呼んでみるが誰もでてこない。今日は平日のはずだが・・・・
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仕方ないのでロビーだけ勝手に見学させてもらおう。お客がしょっちゅうやって来る施設でもないのだろうが
とてもおしゃれなロビーだ。奥の庭に面した側はガラス張り、コンクリートの格天井の中に木製の格子が
はまっていて間接照明が仕込まれている。階段も軽やかで素敵だな!
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これも誰か沖縄の建築家の作だろうか。検索してみたところ、1981(昭和56)年築ということは
分かったが設計者等は不明。。
沖縄の公共建築はカッコイイのが多いなぁ!
そして車を停めたもうひとつの理由が、ちらりと見えた、お墓群。
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道端に立派な亀甲墓がいくつか並んでいた。かなり古そうだ。
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亀の甲羅のような形の亀甲墓は子宮をかたどっているとも言われ、それは人が死ぬと生まれたところへまた
戻るという「胎内回帰」の考えによっている。
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屋敷森のような生垣に囲まれたひときわ立派なお墓はかなり身分の高い人のものだろう。
墓庭に物干し竿のようなものが置かれているのは、今もここで祭礼や宴会が行われていることを物語っている。
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生垣のフクギが蝋のような花をたくさんつけ芳香を放っていた。
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この谷積みの石垣は琉球石灰岩でなく、サンゴそのものである。おそらくテーブルサンゴの死骸だろう。
今はもう使えない材料だ。
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さて芭蕉布会館にやって来た。
芭蕉布は、琉球王国時代からの伝統的織物である。糸芭蕉を材料として紡いだ糸で織られ、張りがあって
透き通るような布は南国の風土にふさわしい。戦争でいったん途絶えてしまったが、戦後平良敏子さん
(人間国宝)の尽力により復活した。
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喜如嘉では村内のあちこちにある畑で糸芭蕉を栽培している。バナナと似ているが実は大きくならず
食べられないらしい。その幹からすべて手作業で糸を紡ぎ、染め、織っている。
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会館の1階では芭蕉布についての紹介映像が流れ資料や作品が展示されているが、
2階は、平良敏子さんから受け継いだ技術を後世に伝え、新たな創作を目指した伝習所である。織機がずらりと
並んだ広い工房は見学も可能だが、観光用の見せ物ではないのでもちろん写真撮影はNG、声をかけるのもNG。
数人の職人がそれぞれの作業されていたが、本気の仕事場のピリッとした空気にいたたまれずほんの数分で退去した。
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ところで村の駐車場の近くにとても古そうな民家があった。鳥居のような独特の形の門がふたつあり、大きな
ひんぷんもある。とても気になっていたので芭蕉布会館でちらっと尋ねてみたら、その家の奥様がカゴなどを
編まれていてギャラリーで展示販売されているという。ギャラリーなら見学できるな。
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「ぶながや」というのが店名か。「ぶながや」とは、自然豊かな大宜味村に住んでいるという妖精の名だとか。
声をかけて見せて頂く。コンクリートの建物がギャラリーだった。
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ギャラリーには奥様が植物のつるで編まれた帽子やカゴが並んでいるほか、焼き物の作品もあったので、
尋ねてみるとご主人が陶芸家だったそうで、なんと奥に登り窯があって驚愕!この窯もご主人の手作りなのだとか。
しかし今はもう使われていないという。
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母屋の方も相当古そう。軒先を支える柱は束石の上に立てているだけ。床下の基礎もおそらく似たようなものだろう。
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本瓦葺き同様平瓦と丸瓦を交互に組み合わせた屋根はガチガチに漆喰で固めているようにも見えない。
毎年台風が来るだろうによく吹き飛ばされずに保っているなぁ!
沖縄の民家は私たちが考える以上に台風に最適化されているのだろう。
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ちなみに庭の胸像は医者をしていたご先祖のものとか。
庭の片隅にあった物置のようなモルタル塗りの小屋にふと目をやると、、、おや!?あれはタイル?
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覗き込むと男性用の外便所で、床にタイルが敷かれていた!
このタイルもご主人の手作り品なのですか!?と尋ねてみたところ、違うそうで、どこかから入手してきたそうな。
ご主人がおられない今となっては入手先はもうわからないが、この色合いは壺屋焼の伝統的な釉薬や赤絵の顔料を使った
壺屋陶器会館の外壁とよく似ている。
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こんなところにタイルがあるなんてまったく思っていなかったので、意外で面白い出会いだった。
やんばるでゆっくりしてしまったのでちょっと急いで名護へ戻ろう。その前に・・・ちょっと迂回になるが
今帰仁村中央公民館をちらっと見に行く。
真っ赤な列柱に緩い勾配のコンクリートの一体ものの屋根がかかり地面に張りつくように建っている。。
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ここも名護市庁舎と同様、象設計集団+アトリエモビルが手がけた建築で1975(昭和50)年竣工。
列柱が並ぶ広い半屋外空間は沖縄の伝統民家の「アマハジ」と呼ばれる軒下空間を取り入れたもので
多目的に使われる。
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近寄って屋根の下へ入ってみたかったのだが、レンタカーの返却時間が迫るのと那覇へ戻るバスの時間があり、
その前に名護市役所も見学せねばならないので、残念だがここは遠目に見るだけとしよう。。。
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続く。
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大宜味村役場からさらに北へ・・・目指すは喜如嘉、芭蕉布の産地である。ずっと前から行ってみたかった
芭蕉布会館を訪問するために来たのだが、喜如嘉の集落に入る手前で、ストーップ!
車を停めた理由のひとつは、この建物を遠目に見てカッコよかったから。
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大宜味村農村環境改善センター。エントランスは室内と連続した2階分吹抜けの開放的な空間。
見上げるとコンクリートの格天井だ。脇には緩やかな勾配の外階段が突き出している。
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事務所に声をかけてちょっと見学させてもらおうと思ったのだが、人がいない。
「すみませ~ん」と何度か大声で呼んでみるが誰もでてこない。今日は平日のはずだが・・・・
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仕方ないのでロビーだけ勝手に見学させてもらおう。お客がしょっちゅうやって来る施設でもないのだろうが
とてもおしゃれなロビーだ。奥の庭に面した側はガラス張り、コンクリートの格天井の中に木製の格子が
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これも誰か沖縄の建築家の作だろうか。検索してみたところ、1981(昭和56)年築ということは
分かったが設計者等は不明。。
沖縄の公共建築はカッコイイのが多いなぁ!
そして車を停めたもうひとつの理由が、ちらりと見えた、お墓群。
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道端に立派な亀甲墓がいくつか並んでいた。かなり古そうだ。
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亀の甲羅のような形の亀甲墓は子宮をかたどっているとも言われ、それは人が死ぬと生まれたところへまた
戻るという「胎内回帰」の考えによっている。
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屋敷森のような生垣に囲まれたひときわ立派なお墓はかなり身分の高い人のものだろう。
墓庭に物干し竿のようなものが置かれているのは、今もここで祭礼や宴会が行われていることを物語っている。
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生垣のフクギが蝋のような花をたくさんつけ芳香を放っていた。
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今はもう使えない材料だ。
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さて芭蕉布会館にやって来た。
芭蕉布は、琉球王国時代からの伝統的織物である。糸芭蕉を材料として紡いだ糸で織られ、張りがあって
透き通るような布は南国の風土にふさわしい。戦争でいったん途絶えてしまったが、戦後平良敏子さん
(人間国宝)の尽力により復活した。
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喜如嘉では村内のあちこちにある畑で糸芭蕉を栽培している。バナナと似ているが実は大きくならず
食べられないらしい。その幹からすべて手作業で糸を紡ぎ、染め、織っている。
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会館の1階では芭蕉布についての紹介映像が流れ資料や作品が展示されているが、
2階は、平良敏子さんから受け継いだ技術を後世に伝え、新たな創作を目指した伝習所である。織機がずらりと
並んだ広い工房は見学も可能だが、観光用の見せ物ではないのでもちろん写真撮影はNG、声をかけるのもNG。
数人の職人がそれぞれの作業されていたが、本気の仕事場のピリッとした空気にいたたまれずほんの数分で退去した。
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ところで村の駐車場の近くにとても古そうな民家があった。鳥居のような独特の形の門がふたつあり、大きな
ひんぷんもある。とても気になっていたので芭蕉布会館でちらっと尋ねてみたら、その家の奥様がカゴなどを
編まれていてギャラリーで展示販売されているという。ギャラリーなら見学できるな。
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「ぶながや」というのが店名か。「ぶながや」とは、自然豊かな大宜味村に住んでいるという妖精の名だとか。
声をかけて見せて頂く。コンクリートの建物がギャラリーだった。
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ギャラリーには奥様が植物のつるで編まれた帽子やカゴが並んでいるほか、焼き物の作品もあったので、
尋ねてみるとご主人が陶芸家だったそうで、なんと奥に登り窯があって驚愕!この窯もご主人の手作りなのだとか。
しかし今はもう使われていないという。
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母屋の方も相当古そう。軒先を支える柱は束石の上に立てているだけ。床下の基礎もおそらく似たようなものだろう。
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本瓦葺き同様平瓦と丸瓦を交互に組み合わせた屋根はガチガチに漆喰で固めているようにも見えない。
毎年台風が来るだろうによく吹き飛ばされずに保っているなぁ!
沖縄の民家は私たちが考える以上に台風に最適化されているのだろう。
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ちなみに庭の胸像は医者をしていたご先祖のものとか。
庭の片隅にあった物置のようなモルタル塗りの小屋にふと目をやると、、、おや!?あれはタイル?
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覗き込むと男性用の外便所で、床にタイルが敷かれていた!
このタイルもご主人の手作り品なのですか!?と尋ねてみたところ、違うそうで、どこかから入手してきたそうな。
ご主人がおられない今となっては入手先はもうわからないが、この色合いは壺屋焼の伝統的な釉薬や赤絵の顔料を使った
壺屋陶器会館の外壁とよく似ている。
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こんなところにタイルがあるなんてまったく思っていなかったので、意外で面白い出会いだった。
やんばるでゆっくりしてしまったのでちょっと急いで名護へ戻ろう。その前に・・・ちょっと迂回になるが
今帰仁村中央公民館をちらっと見に行く。
真っ赤な列柱に緩い勾配のコンクリートの一体ものの屋根がかかり地面に張りつくように建っている。。
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ここも名護市庁舎と同様、象設計集団+アトリエモビルが手がけた建築で1975(昭和50)年竣工。
列柱が並ぶ広い半屋外空間は沖縄の伝統民家の「アマハジ」と呼ばれる軒下空間を取り入れたもので
多目的に使われる。
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近寄って屋根の下へ入ってみたかったのだが、レンタカーの返却時間が迫るのと那覇へ戻るバスの時間があり、
その前に名護市役所も見学せねばならないので、残念だがここは遠目に見るだけとしよう。。。
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続く。