Quantcast
Channel: まちかど逍遥
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1991

佐世保をうろつく その1

$
0
0
(2022年2月の旅)
佐世保に3泊して黒島や小値賀島へ日帰りで出かける合間合間に、佐世保のまちもうろついた。
これまで通過点として佐世保に降り立ったことはあったがまちを歩いたことはなく、佐世保中心部の近代建築も
見ていなかったので、島へ日帰りする合間合間にちょこちょこと散策した。

まずは到着した夜にホテルへ向かう途中に見たカトリック三浦町教会の美しいライトアップ姿。
佐世保駅前のメインストリート沿いにドカーンと建っているランドマーク的建物だ。


朝の散歩で港の方を散策。こちら旧佐世保海軍凱旋記念館。1923(大正12)年開館。
戦後は米海軍佐世保基地の劇場として使用、日本に返還されたのち、現在は佐世保市民文化ホールとして使用されている。


窓回りにはタイルが使われていた。


大きな建物で、完全な左右対称。


もう少し歩いていくと、旧佐世保水交社(海上自衛隊佐世保資料館)が見えてくる。


八角形の塔屋が面白いが正面から見ると役所っぽい。


外構に使われているレンガは、北九州などで見るのよりも茶色っぽいが、これも鉱滓レンガだろうか。


この建物は坂の途中に建っているので下の方には石積みがあるのだが、この石がとてもいい。


砂岩だろうが鉄分をたくさん含んでいると見え、オレンジ色で錆びたような風合い。
この石はまちなかのあちこちで見かけ、黒島へ行く途中で見かけた岩礁がまさにこの石と同じだと思う。


お寺の塀にもこの石が使われていた。


同じ石で塀の笠木も設えてある。


佐世保橋は、かつて「海軍橋」と呼ばれていたそうだ。桜と錨はあちこちにあるが海軍のシンボルなのか。


商店街に戻ってきた。正直言うとお国の施設はものものしくてあまり好みではない(苦笑)。
やっぱり民間の建物の方が、人間味が感じられて楽しい。


歩いていたら、レンガ色のやきものを積んだ擁壁に目が留まる。窯垣みたいだが、なんだこれは?




表側に回ってみると、三川内焼のモニュメントだった。そうか、三川内(三河内)って佐世保市だったんだな。
有田に近いから佐賀県だと思っていた(苦笑)。ちなみに波佐見も長崎県。


三川内のやきものはこういう染付の青い模様が特徴だ。


組絵のタイルもあった。三川内ではタイルも作っていたのだろうか!?


カッコイイ建物があるなと思ったら、白井晟一設計の親和銀行本店(現十八親和銀行佐世保本店)。
1969(昭和44)年竣工。不勉強なもので、比較的時代の浅い白井晟一の建築の魅力はまだよくわかっていないが、
石とガラスと金属板でつくられたファサードはやっぱりまわりの建物とは違う存在感で目を惹く。
東京住まいのときに何度か行って好きだった渋谷区立松濤美術館も白井晟一の設計だった。


アーケードに隠れていて全貌が見えないのがもったいないな!裏手には1975(昭和50)年完成の石張りの塔、
懐霄館(かいしょうかん)があったのだが、友人と待ち合わせしていたため裏へ回らず先を急いでしまった(苦笑)。
今検索していたところ、この懐霄館、「諫早石」貼りだそうで、さっきの石積みの石もこれかもしれないな。


続く。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1991

Trending Articles