八丈島の続き。
次の日は車で八丈富士の方へ行ってみる。八丈富士は8合目ぐらいの登山口まで車で上ることができるので、そこから頂上のお鉢までなら結構近いのかと思ったら、やっぱり本格的な登山で1時間、そしてお鉢を1周するのに1時間、お鉢の縁は亀裂や穴が多いとか書いてある・・・それに山の天候はコロコロ変わるらしいので、素人は無理しないでおこうと。。。
宿の人に聞いたら、八丈富士はだいたい山頂に雲がかかっていて、全く雲がかからず全体が見えるときはなかなかないとの話だったが、今はとってもきれいに見えている!テンション上がってごきげんドライブ(笑)
登山口のある中腹の一周道路を車でぐるっと回る。ここからの眺めは最高!ちょうど島のくびれの両側を一望することができるのだ。奥に見えるのが三原山。
ふれあい牧場に立ち寄る。ちょっとした観光施設なのかと思いきや、入場料もないしお店も何もなく、牛がのんびり草を食んでいるだけ。ふふふ。
かわいい~~
今朝は旧八重根港に停泊していた橘丸が、竹芝へ向けて出発するのが見えた。伊豆大島と同じく、天候によって発着港を変えることがあるらしい。
車で八丈一周道路を走ってるとそこここにあるきれいな石垣に目を惹かれる。昨日の三原山方面でしょっちゅう見かけた玉石積みの石垣は三原山側では全く見かけず、代わりにこういった真っ黒でぶつぶつ穴の開いた、いかにも溶岩な石、スコリアが積まれている。
八丈富士は1万年前に形成され、最後の噴火があったのは江戸時代。比較的新しい火山であり、きれいな円錐形をしていて玄武岩が多い。対して三原山は同じ頃にできたものの火山活動はそれほど活発ではなかったようで、早くから人が住み、ジャングルのような森や川があり湿気が多いのだとか。産出する石は安山岩で、波に洗われた玉石が海辺にごろごろと打ち寄せる。八丈島は異なる地質の2つの山がくっついてできているのだ。
海辺へ降りてみると、粘度の高い溶岩流が水際まで広がってきて固まったのがよくわかる。
向こうにみえるのは「八丈小島」。
うぉ~~~っ!備長炭のようだな・・・
こういう溶岩の石が八丈富士全体を覆っているのだろう。それを切り出して積んだのがさっきのような石垣だ。
中央部の低地に戻り、少しだけ三原山方面へ行ったところにある、大里の「玉石垣」などのスポットを見に行こう。
「ふるさと村」というところに車を停める。ここは「村」というから建物がたくさんあるのかと思えば1棟しかない。ここも台風で被害に遭い建て直したのだそうで、それほど古いものではないらしい。昨日見た古民家喫茶の建物と同じような、外側に濡れ縁が回り角部分に板壁があるつくりの民家だ。規模は小さめ。
庭には玉石で組んだ石垣が残っていた。説明板には、母屋の他に高倉、牛舎、便所など一式揃っていて貴重だと書かれていたが、台風で倒壊してしまったのだろうか。
車を置いて大里の「玉石垣」を見に行こう。
美しい石垣が連なる小径を散策するのは楽しい。玉石だけでなく、いろんな石がいろんな積み方をされていて、写真を撮ってばかりでなかなか進まない。
自然石の野面積み。苔むしてかなり古そうだな。
少し大きさを整えた石を谷積みしてある。
草が目地になっているような石垣。
これは坂の途中にあったお墓。立派な切り石積みの基壇に、透かし積みの柵というか擁壁というか、が載っている。
切石の布積み。
八丈富士の方でしょっちゅう見かけた真っ黒なスコリアはやっぱり全然と言うほど見かけない。
続く。