タイルの本という雑誌に載っていた京都島原の「きんせ旅館」に、タイル好きのmayumamaさんを
誘って行ってきた。旅館という名だが宿泊はできずカフェ&バーとしての営業である。
島原は京都の六花街のひとつだったところで、山陰線丹波口駅の南東にあたる一辺約200mの
エリア。今は静かな住宅地であるが、改修保存されている島原大門の他にも花街の名残が
ちらほら見える。とは言っても目を引くような華やかでキッチュな装飾などはなく、落ち着いた
町家の両開き戸や格子や飾り窓や御簾のかけられた二階の窓辺などから雰囲気が感じられる。
2時頃現地に着くと、え、まさか!?閉まってる・・・・今日休みか!?
事前に確認しておかなかった自分のうかつさに一瞬呆然としてしまったが、近所の方曰く
いつも4時から営業してるよ、夜がメインやからね、と。あぁそうなのか〜
小一時間周辺のまちを見て回り戻ってきたらオープンしていた。よかったぁ!
はやる気持ちを抑えつつ、ガラリと戸を開けると・・・・・うわぁ!!!
雑誌で見た通りのめくるめく世界が広がっていた!タイルタイル〜〜!!
このタイルの一枚一枚の美しさ。そしてランダムに並べて貼られた全体の色彩と構成の美しさ!
少しの不自然な隙間もなく埋め尽くされている。興奮で言葉が出ない・・・
玄関のたたきの部分には花模様のモザイクタイル、また左手の一段上がった部分には大理石の
モザイクが敷き詰められ、このエントランスホールだけでももう気が狂いそうに素敵なのだ。
牡丹柄のステンドグラスの横のドアを入るとカフェ。折上げ格天井の部屋はダンスホールみたいだ。
落ち着いた木の内装。このときは1組のグループがおられたので写真を撮れなかったが、
裏庭からの光に浮かび上がったバラの花と蝶々の模様のステンドグラスも素晴らしいものだった。
またすぐ左手には、つい1週間前に伝法の鴻池本店で見たのとよく似た、鳥モチーフの
ステンドグラス。これはキジだろうか?それとも架空の鳥だろうか?他にもツバメの柄も。
左手奥にはもう一部屋あり、中央にソファが1セットぽつんと。
こちらの部屋は私たちだけで独占だ。
トイレは古い町家スタイルで裏の離れにある。廊下に出るとそこもタイルだらけの空間。。
壁は玄関と同じような乱貼りタイル。非常に見栄えのする大型のタイルが効果的に使われ、
間を埋めるタイルはどれも大きさが違うのに一定の目地幅でぴたりとおさまっているのが不思議だ。
やはりイレギュラーな大きさの小さなタイルが使われているのは苦心の跡と思われるが、
現場で加工したような形跡がなくその大きさに合わせたタイルをわざわざ焼いているんじゃ
ないかと思わせる。単に余った半端タイルを寄せ集めただけではない気がするのだ。
だとしたら、まず別の場所で並べて構成を考え、不足する大きさや色ののタイルを作ってから
現場で貼ったのではないだろうか。今ならパソコン上で簡単に並シミュレーションできるだろうが
当時はどんな作業だったんだろうか。
廊下の淵の水色のタイル、この色合いすごく好み!釉薬を重ねているのかな。
そしてトイレもすごかった!この床のタイル〜〜〜
見て!この吸い込まれそうな色!頬ずりしたくなるこの質感!(トイレの床だけど)
あぁいつまでもここにいたい(笑)
この建物はもともとは江戸時代に建てられたものであるが、タイルやステンドグラスなど
洋風の意匠は大正の終わり〜昭和の初めごろに改修されたと考えられているそうだ。
もともと揚屋だったこの建物を明治時代に買い取って旅館業を始められたが、その初代の孫に
当たる現オーナーが、もとからあった部材や調度品を生かして2009年から今の店を
ひっそりと営業されている。あえて宣伝することもなく、大人数のお客は断ることもあると
言うほど、雰囲気を大事にしておられるようだ。
「きんせ旅館」の名の通り、また宿泊できるように準備中だとか。
2階はほとん和室だというが一部洋風意匠もあるらしく、晴れて旅館となった時には
泊まりに来たいなぁ!
あぁ、こんなめくるめく世界が広がっているとは、純和風の外観からは想像だにできななかった。
逆に、この近所にある建物も中に入ればこういう意匠が残っているのかなぁ!?
あぁ、京都はほんとに奥が深い。
誘って行ってきた。旅館という名だが宿泊はできずカフェ&バーとしての営業である。
島原は京都の六花街のひとつだったところで、山陰線丹波口駅の南東にあたる一辺約200mの
エリア。今は静かな住宅地であるが、改修保存されている島原大門の他にも花街の名残が
ちらほら見える。とは言っても目を引くような華やかでキッチュな装飾などはなく、落ち着いた
町家の両開き戸や格子や飾り窓や御簾のかけられた二階の窓辺などから雰囲気が感じられる。
2時頃現地に着くと、え、まさか!?閉まってる・・・・今日休みか!?
事前に確認しておかなかった自分のうかつさに一瞬呆然としてしまったが、近所の方曰く
いつも4時から営業してるよ、夜がメインやからね、と。あぁそうなのか〜
小一時間周辺のまちを見て回り戻ってきたらオープンしていた。よかったぁ!
はやる気持ちを抑えつつ、ガラリと戸を開けると・・・・・うわぁ!!!
雑誌で見た通りのめくるめく世界が広がっていた!タイルタイル〜〜!!
このタイルの一枚一枚の美しさ。そしてランダムに並べて貼られた全体の色彩と構成の美しさ!
少しの不自然な隙間もなく埋め尽くされている。興奮で言葉が出ない・・・
玄関のたたきの部分には花模様のモザイクタイル、また左手の一段上がった部分には大理石の
モザイクが敷き詰められ、このエントランスホールだけでももう気が狂いそうに素敵なのだ。
牡丹柄のステンドグラスの横のドアを入るとカフェ。折上げ格天井の部屋はダンスホールみたいだ。
落ち着いた木の内装。このときは1組のグループがおられたので写真を撮れなかったが、
裏庭からの光に浮かび上がったバラの花と蝶々の模様のステンドグラスも素晴らしいものだった。
またすぐ左手には、つい1週間前に伝法の鴻池本店で見たのとよく似た、鳥モチーフの
ステンドグラス。これはキジだろうか?それとも架空の鳥だろうか?他にもツバメの柄も。
左手奥にはもう一部屋あり、中央にソファが1セットぽつんと。
こちらの部屋は私たちだけで独占だ。
トイレは古い町家スタイルで裏の離れにある。廊下に出るとそこもタイルだらけの空間。。
壁は玄関と同じような乱貼りタイル。非常に見栄えのする大型のタイルが効果的に使われ、
間を埋めるタイルはどれも大きさが違うのに一定の目地幅でぴたりとおさまっているのが不思議だ。
やはりイレギュラーな大きさの小さなタイルが使われているのは苦心の跡と思われるが、
現場で加工したような形跡がなくその大きさに合わせたタイルをわざわざ焼いているんじゃ
ないかと思わせる。単に余った半端タイルを寄せ集めただけではない気がするのだ。
だとしたら、まず別の場所で並べて構成を考え、不足する大きさや色ののタイルを作ってから
現場で貼ったのではないだろうか。今ならパソコン上で簡単に並シミュレーションできるだろうが
当時はどんな作業だったんだろうか。
廊下の淵の水色のタイル、この色合いすごく好み!釉薬を重ねているのかな。
そしてトイレもすごかった!この床のタイル〜〜〜
見て!この吸い込まれそうな色!頬ずりしたくなるこの質感!(トイレの床だけど)
あぁいつまでもここにいたい(笑)
この建物はもともとは江戸時代に建てられたものであるが、タイルやステンドグラスなど
洋風の意匠は大正の終わり〜昭和の初めごろに改修されたと考えられているそうだ。
もともと揚屋だったこの建物を明治時代に買い取って旅館業を始められたが、その初代の孫に
当たる現オーナーが、もとからあった部材や調度品を生かして2009年から今の店を
ひっそりと営業されている。あえて宣伝することもなく、大人数のお客は断ることもあると
言うほど、雰囲気を大事にしておられるようだ。
「きんせ旅館」の名の通り、また宿泊できるように準備中だとか。
2階はほとん和室だというが一部洋風意匠もあるらしく、晴れて旅館となった時には
泊まりに来たいなぁ!
あぁ、こんなめくるめく世界が広がっているとは、純和風の外観からは想像だにできななかった。
逆に、この近所にある建物も中に入ればこういう意匠が残っているのかなぁ!?
あぁ、京都はほんとに奥が深い。