2019年夏の台南の続き。
翌日は朝から烏山頭水庫へ出かける。昨日ちゃんとバスの乗り場や時刻を確認しておいたので安心。
バスの本数が少ないので早起きして善化駅前7:50発の朝イチの便に乗る。
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烏山頭水庫は、日本統治時代に台湾に造られた巨大ダム。
長年旱魃に苦しむ貧しい土地であった嘉南平原へ農業用水を供給するために造られた灌漑施設、「嘉南大圳」の
中心施設である。官田渓の水をせきとめて造られた烏山頭ダムの堰堤は、長さ1273m、高さ56mで、
東洋一の規模であった。このダムのほか、水量を補うため曽文渓から取水する長さ3109㎡の烏山嶺随道、
ダムの水を嘉南平原のすみずみまで送るための合計1万6千kmもの給排水水路と、各種水門や水路橋や
水路を渡る橋、自動潮止排水門などの4千箇所もの施設、それらすべてをひっくるめた灌漑施設「嘉南大圳」は、
10年の歳月をかけて施工され1930(昭和5)年に完成。この途方もない事業を起案、調査、設計し、
施工の陣頭指揮まで行ったのが、水利技術者八田與一である。
この完成により約15万ヘクタール(1500平方km)という広大な面積の土地が肥沃な大地へと変貌した。
そして農業生産が飛躍的に向上して農民は豊かになり、台湾農業の近代化につながった。
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ずっと前から烏山頭ダムや八田與一の名前は知っていたが、数年前に「台湾を愛した日本人」の本を読み、
その偉業のスケールの大きさに感嘆し、また八田與一という人の人間性に強く惹かれ、いつかゆっくり現地を
訪ねたいと思っていた。・・・が、正直、期待はずれだったらどうしよう、という一抹の不安もあって、
一人でこっそり行こうと思っていたのだった(笑)。
ダム湖は「珊瑚潭」と呼ばれ、上空から見ればサンゴのように細かく枝分かれした形の美しい姿をしているが、
地上からでは巨大な湖の全体像が見れるわけはなく、果たして感動できるのだろうか、、、
バスで30分。ここはダム全体が「烏山頭水庫風景区」として整備され、人気の観光地となっている。
まだ開園前だったが、徒歩客は入れるようだ。
しかし正直、広すぎてどこからどう見ていったらいいのか分からない。。とりあえず、散策路に沿って歩いて行こう。
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親水公園を過ぎていきなり出てきたのが、旧送水口(「旧」というので現在は別の送水口があると
思われるが、よくわからない汗)。背後にダムの堰堤が見えている。
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ダムに溜められた水は6つのバルブからまず深さ4.8mもあるこのプールへ落ち、導水路へと流れる。
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この導水路を通った水は、幹線送水路、支線、分線・・・と網目のような水路を通じて田畑を潤すのだ。
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巨大なバルブのひとつが近くに展示されていた。これは補助送水管に取り付けられていたものと思われる。
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これはすぐ横にある「平圧塔」。放水口の水門の開閉の瞬間に送水管内の圧力を軽減するための施設だという。
高さ5.8mの塔の先端はダムの水面よりも低いので、水圧により水が噴出する。
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さらに歩いて行く。「八田技師紀念室」はまだ開いていない。吊橋の方まで行ってみよう。
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しかし、、、遠い。緑の斜面に沿って植えられた桜並木があるがもちろん花の季節ではない。。。
吊橋近くにある天壇広場の天壇の建物がはるか遠くに見える(汗)
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15分か20分ぐらい歩いたか・・・ようやく吊橋までやって来た。ハァハァ、、、自転車かカートが要るな(汗)
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これは、1930年に付近の村人や森の管理者の通路として架けられた吊橋を、1986に架け直したもの。
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新しいのか、と思いながら橋の中央あたりまで行って眺めてみると・・・この下はコンクリートの水路で、
ダム湖までつながっているのが見えた。おぉ~~
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この「溢洪道」はダム湖が一定の水位を越えたときに自然に溢れて下流へ放水する余水吐である。
水路の底と壁のコンクリートは黒ずんだ色をしており、一見して古いことがわかる。しかも、こちらはむしろ
水がないために余計に構造物としての迫力が感じられ、完成直後の姿が生々しく浮かんでくる。
遠くに見える越流堤もいい感じ!見に行こう~~
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うわーーーっ!いいなぁ!
なみなみと水を湛える珊瑚潭を背に、緩やかな弧を描いた越流堤に、60個のスリット状の放水穴があけられている。
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近くまで行きたい。と、どんどん進んで行くと、この風景を眺められる展望所が設けられていた。
あぁ、気が利いているなぁ!
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ここでしばらく湖を眺めながら、おやつを。。。(笑)
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園内にはキャンプ場やバーベキュー場、遊具のある遊び場などもあり、家族で楽しめるレジャースポットにも
なっているようだ。電動カートも走りだしていた。あぁ、これに乗って来たらよかった(苦笑)
続く。
翌日は朝から烏山頭水庫へ出かける。昨日ちゃんとバスの乗り場や時刻を確認しておいたので安心。
バスの本数が少ないので早起きして善化駅前7:50発の朝イチの便に乗る。
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烏山頭水庫は、日本統治時代に台湾に造られた巨大ダム。
長年旱魃に苦しむ貧しい土地であった嘉南平原へ農業用水を供給するために造られた灌漑施設、「嘉南大圳」の
中心施設である。官田渓の水をせきとめて造られた烏山頭ダムの堰堤は、長さ1273m、高さ56mで、
東洋一の規模であった。このダムのほか、水量を補うため曽文渓から取水する長さ3109㎡の烏山嶺随道、
ダムの水を嘉南平原のすみずみまで送るための合計1万6千kmもの給排水水路と、各種水門や水路橋や
水路を渡る橋、自動潮止排水門などの4千箇所もの施設、それらすべてをひっくるめた灌漑施設「嘉南大圳」は、
10年の歳月をかけて施工され1930(昭和5)年に完成。この途方もない事業を起案、調査、設計し、
施工の陣頭指揮まで行ったのが、水利技術者八田與一である。
この完成により約15万ヘクタール(1500平方km)という広大な面積の土地が肥沃な大地へと変貌した。
そして農業生産が飛躍的に向上して農民は豊かになり、台湾農業の近代化につながった。
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ずっと前から烏山頭ダムや八田與一の名前は知っていたが、数年前に「台湾を愛した日本人」の本を読み、
その偉業のスケールの大きさに感嘆し、また八田與一という人の人間性に強く惹かれ、いつかゆっくり現地を
訪ねたいと思っていた。・・・が、正直、期待はずれだったらどうしよう、という一抹の不安もあって、
一人でこっそり行こうと思っていたのだった(笑)。
ダム湖は「珊瑚潭」と呼ばれ、上空から見ればサンゴのように細かく枝分かれした形の美しい姿をしているが、
地上からでは巨大な湖の全体像が見れるわけはなく、果たして感動できるのだろうか、、、
バスで30分。ここはダム全体が「烏山頭水庫風景区」として整備され、人気の観光地となっている。
まだ開園前だったが、徒歩客は入れるようだ。
しかし正直、広すぎてどこからどう見ていったらいいのか分からない。。とりあえず、散策路に沿って歩いて行こう。
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親水公園を過ぎていきなり出てきたのが、旧送水口(「旧」というので現在は別の送水口があると
思われるが、よくわからない汗)。背後にダムの堰堤が見えている。
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ダムに溜められた水は6つのバルブからまず深さ4.8mもあるこのプールへ落ち、導水路へと流れる。
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この導水路を通った水は、幹線送水路、支線、分線・・・と網目のような水路を通じて田畑を潤すのだ。
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巨大なバルブのひとつが近くに展示されていた。これは補助送水管に取り付けられていたものと思われる。
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これはすぐ横にある「平圧塔」。放水口の水門の開閉の瞬間に送水管内の圧力を軽減するための施設だという。
高さ5.8mの塔の先端はダムの水面よりも低いので、水圧により水が噴出する。
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さらに歩いて行く。「八田技師紀念室」はまだ開いていない。吊橋の方まで行ってみよう。
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しかし、、、遠い。緑の斜面に沿って植えられた桜並木があるがもちろん花の季節ではない。。。
吊橋近くにある天壇広場の天壇の建物がはるか遠くに見える(汗)
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これは、1930年に付近の村人や森の管理者の通路として架けられた吊橋を、1986に架け直したもの。
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新しいのか、と思いながら橋の中央あたりまで行って眺めてみると・・・この下はコンクリートの水路で、
ダム湖までつながっているのが見えた。おぉ~~
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この「溢洪道」はダム湖が一定の水位を越えたときに自然に溢れて下流へ放水する余水吐である。
水路の底と壁のコンクリートは黒ずんだ色をしており、一見して古いことがわかる。しかも、こちらはむしろ
水がないために余計に構造物としての迫力が感じられ、完成直後の姿が生々しく浮かんでくる。
遠くに見える越流堤もいい感じ!見に行こう~~
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なみなみと水を湛える珊瑚潭を背に、緩やかな弧を描いた越流堤に、60個のスリット状の放水穴があけられている。
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近くまで行きたい。と、どんどん進んで行くと、この風景を眺められる展望所が設けられていた。
あぁ、気が利いているなぁ!
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ここでしばらく湖を眺めながら、おやつを。。。(笑)
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園内にはキャンプ場やバーベキュー場、遊具のある遊び場などもあり、家族で楽しめるレジャースポットにも
なっているようだ。電動カートも走りだしていた。あぁ、これに乗って来たらよかった(苦笑)
続く。