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Channel: まちかど逍遥
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下城井村役場の玄関遺構

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GWの蔵内邸からの続き。

旧蔵内邸に向けて車で道を走っていたとき、目の端にいきなり気になるものが映ったので急遽ストップして引き返した。


うわっ、これか!?四本の門柱から少し入ったところに、洗い出し仕上げのゲート状構造物があった。


木製の切り文字で右から左へ「下城井村役場」と書かれている。ははぁ、村役場の建物の遺構か。。。
建物を解体してしまうときに玄関の車寄せの部分だけを記念に残したのだな。しかし付近には説明板も何も見当たらない。
背後には駐車場が広がっており、かなり奥の方に四角い簡素な建物があるのみ。公民館のようだ。

下城井村は、1889(明治22)年に町村制施行により発足。1955(昭和30)年に上城井村と
合併して築城町となり、消滅。その後椎田町と合併し現在は築上町となっている。

それにしてもこんな片田舎の(失礼)小さな集落に、こんな装飾的な玄関を持つ洋風建築の役場が
建っていたとはちょっと驚いた。石造風で2階建て(だったと想像)の背の高い建物は、まわりの風景からして
当時相当異質で目を引いただろう。


その県道沿いにはほかにも気になる建物がいくつか目についた。
役場跡のすぐ近くには鉱滓レンガ積みの長い塀が。かなり大きなお屋敷のようだ。


こちらの神社の鳥居脇には、薄い肌色のレンガ(鉱滓レンガ?桃色レンガ?)積みの小さな倉庫があった。
あるサイトに1927(昭和2)年築の消防倉庫と書かれている。→こちら


カワイイな!!


その隣のお宅は新しくしてあるが、屋根の上にシャチホコ、寄棟屋根に軒蛇腹の蔵造りという
ちょっと風変わりで立派な家。ここは元白川酒造だったと、上と同じサイトに書かれていたが、詳細不明。。。


この倉庫のような建物も、上はトタン張りになっているが足元の石垣は古い。元は白壁の蔵だったのだろうか。


役場跡の隣は郵便局である。下城井町の中でこのあたりが中心的なまちだったのだろう。主要道路沿いで
城井川もあり交通至便だったに違いない。戦国時代には城井/宇都宮氏の本拠地、城井谷城が置かれた。

まったく知らない土地で、こういう役場の遺構などからしばし昔のまちなみを想像するのもまた楽しい。

続く。

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