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Channel: まちかど逍遥
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走り続ける、鮮魚列車

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しばらく前になるが・・・
五位堂での仕事のあと会社へ戻ろうと駅に行ったら、懐かしいエンジ1色の車両が停まっていた。
この「鮮魚列車」は、早朝に伊勢方面で水揚げされた海産物を大阪へ運ぶ列車である。
今もまだ走っていたのか!!


昔実家から近鉄電車で大阪に通っていたころ、朝急行待ちをしているとこの鮮魚列車が急行より先に来て
先に発車するのをうらめしく眺めていたものだ。ガラガラなんだから乗せてくれればいいのに・・・と。
しかし実際はガラガラというわけでもなく、車内には鮮魚の入ったトロ箱が積み上げられていて、
座席でおばちゃんが横になっている。

駅の案内板には「貸切」と表示されるが、「伊勢志摩魚行商組合連合会」貸切の「行商専用列車」である。
考えてみるとこれはある意味、貨物輸送ではないか!
関西の私鉄で定期的な貨物輸送は私の知る限り、西濃鉄道と三岐鉄道、水島臨海鉄道ぐらいではないだろうか。
(他にもあるなら見に行きたい!)
こんな貴重な列車が身近に走っていたのだ。そう言えば。

近鉄で旅客列車の行先表示が幕式に変わってからも、鮮魚列車だけは赤地に白丸のホーロー製のサボをつけて
走っていたのを思い出す。さすがに今はもうつけていないが、昔と変わらず毎日走り続けていると知って、
とても愛おしい気持ちになった。

帰途に着く鮮魚列車。
また近々、ちゃんと時刻を調べて見に行こう。

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