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Channel: まちかど逍遥
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ひょんな松山

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松山でたまたま通りががって目を留めた、茶房ひょん。
凜とした佇まいは老舗なのか現代のセンスのお店なのか一見しただけではわからない。

そのときは時間がなかったのでとりあえずショップカードをもらっておこうと店内に一歩入ると・・・
うわぁ。センス良く落ち着いた大人の空間。しかも温かみがある。
外観以上にすてきな雰囲気に、明日のお昼絶対来ようと心に決めた。
(この時は翌日の予定どころか、まだ宿も取っていなかったのだが・・・)


そんなわけで次の日お昼どきに合わせてやってきた。あぁやっぱり素敵だ〜!

わくわくしながらお店に入ると店主の女性は私が昨日来たことを覚えてくれていたようで、
ランチを準備してくれながら、話し掛けて下さった。

お仕事で来られたんですか。
昨日は仕事だったんですけど今日は遊びです。
松山は初めてですか。
2回目なんですよ。。。

ぽつぽつと言葉を交わしているうちに、隣の席の2人の女性の方も話し掛けてきて下さって、
いつの間にか松山、愛媛のいいとこ談議に。


店主の大屋さんは建築好きでまちづくりにも関わっておられる方で、いろいろ本や資料を見せて下さったり
おすすめの小さなまちを教えて下さったり。隣の席のお二人も一緒にあそこがいいね、ここがいいねと、
わいわいおしゃべり。同じくカウンター席の常連のおっちゃんも地元の昔の話をしてくれたりと、、、
なんだか初めて来たお店とは思えないような、温かい雰囲気に包まれ・・・あぁ楽しい。
自然と人々が集まり親しい雰囲気が出来上がってくる、このお店はそういう場所のようだ。


去年の春にバースデーきっぷで愛媛県内をめぐった記事は途中で途切れたままだが(汗)
話しているうちに、あっちもこっちも、2日間でよくあれだけ見てまわったなと我ながら驚いた。
しかしその分見逃しているものも多いわけで、、、あのとき諦めた街、諦めた建物、
まだまだ知らない魅力的なまちをまた見に来なければ!!船に乗ってね(笑)

楽しくてついつい1時間半近くも長居してしまった茶房ひょんを出て、
「建築好きなら」と招待券を頂いた安藤忠雄作の坂の上の雲ミュージアムに行く。
正三角形のガラス張りの建物は尖った感覚を体現しているように思えるが、構想段階のスケッチや
メモを見ると、地形を生かし視界を考慮し借景を生かす工夫がされているらしい。


ところで今日の帰りはどういうルートにしようか。ミュージアムのカフェでココアを飲みながら考える。
愛媛県からは九州・中国地方・関西と船の航路がいろいろある。
大阪〜松山便はなくなってしまったものの、夢を広げる余地はまだまだあるのだ(笑)。
とはいえ、今この時間から今日中に帰るには、松山から呉に渡るルートがいいかな。
広島行きフェリーの発着する港は伊予鉄高浜にある。あの素晴らしい高浜駅舎をもう一度見たいしちょうどいい。
ただし駅の目の前の港は島へ渡る船用であり、広島行きは少し離れたところに新しく整備された
松山観光港からであるのが少々残念。


ひょんで「三津の古建築ものがたり」という本を見ていたら(なんとこの本、頂いてしまった!恐縮。。)、
前回渡し船に乗って古い建築もいくつか見つけた三津の町は、実は内部がすごいらしい。
まぁ公開はしていないのだが、高浜に行く前にちょろっと寄ってみようと思いついた。
今からだと1時間も歩けないが、思い出すだけでも、と。

ところが。三津から高浜へのタイムリミットを調べようと携帯で検索していたところ、すごいことを
発見してしまった。なんと、三津港から出ている中島行きの船が、高浜港に寄るらしいのだ。
しかも、あの高浜駅の目の前の港に!!
伊予鉄三津駅からまちなかを抜けて三津港へ。そこから船で高浜港へ渡る。高浜駅舎を見てから
松山観光港へ行って呉へ渡る。何とワクワクするルートだろう!!!よ〜し、これで帰ろう!

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