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Channel: まちかど逍遥
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白山陶器の塀と波佐見の近代建築

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志田からの続き。

また嬉野温泉方面へ向かって走っていると、大きな三角の妻壁が見えてきた。おっ、いい感じのまちなみだな、
停まれるところがあったらちょっと立ち寄ってみようか。しかし広い駐車場は見当たらず狭い道で後ろに車が
連なっている状況では立ち止まって考える余裕もない。
あれよあれよという間に遠く過ぎ去り、嬉野温泉の入口まで来てしまったのでもう諦める。思えばあそこが
塩田津だったんだな。あー、しまった。。。しかし嬉野で温泉に浸かっている時間もないな。先へ急ごう。

車ってついつい欲張りすぎのプランを立ててしまうのと、列車と違って時刻表に縛られることがないので、朝は何だかんだで
出発が遅れるわ、それぞれの場所もついつい長居してしまうわで、かえってズルズル押してしまうことになる。イカンなぁ(汗)。

さて目指すは波佐見のまち。ここも焼き物の産地で、有田などよりも庶民的な磁器製食器を大量に作ってきたが
近年ハイセンスな製品で注目されている。前回有田へ行った時に入手した波佐見のおしゃれなガイド小冊子を
ずっと持っていて、今回は車だし是非行こうと思っていた。


おっ、あれはなんだ!?変わった壁に目を奪われた!うまい具合に駐車場もあったので車を停め、近寄ってみる。
あぁここは白山陶器の本社だ。白山陶器は波佐見を代表する有名メーカー。北欧スタイルにも通じるシンプルかつ
温かみのある器が人気。
その壁に、何やら直径20cmほどの円盤状のものが貼りつけられている。何だこれは!?
縁にぐるりと模様があるのでソーサーかと思ったが中央に凹みはない。これはタイルなのか?


裏側へ回ると、いろんな模様の丸い陶板がずらりと並んでいる。うわぁ~
土曜日なので工場はお休みだったが、塀は敷地内の奥まで続いていた。


ひとつひとつがとってもカワイイ!


そして事務所の入口にはこんな、器などがモザイクのように埋め込まれた壁が。器の断面の形を見せてあったりして面白いなぁ!


敷地奥にある建物の青い壁、あれもタイルだろう。なんか遠目でもいい感じにゆらいで見える。


あとから写真を拡大してみたら、こんな可愛いタイルのようだ。これも白山陶器製なのかな!?

平日なら声をかけて敷地内に入らせてもらいたかったが、、、もちろんショールームも見たかった。

さてそこから少し行くとやきもの公園があって、大きな駐車場があったので車を置いてぶらぶら歩くことにした。
お昼ごはんもこのあたりで食べようと一応お店をチェックして来たので、そこへ向かって歩いていると、
うおっ!目の前に突如近代建築が現れた!


実に堂々たる木造の洋風建築。これはチェックしていなかった(汗)
1937(昭和12)年に建てられた波佐見尋常高等小学校講堂兼公会堂。木造洋館としては九州最大級だとか。
こんな大物がこんな山間部にあったとは、やはり焼き物生産地として栄えていた証だろう。
1995(平成7)年に波佐見町立中央小学校が新築移転するまで長らく地域の人々に親しまれた。


窓の割付のデザインが素敵。外に気が散らないようにだろうか、一番下の段だけすりガラスが使われている。


中を覗くと中央の大空間の脇に教会堂の側廊のような空間が付属する。白木の天井は和室の棹縁天井を思わせる。
照明の周りは八角形のデザインで凝っているなぁ!

あぁ、見つけられてよかったぁ~

そしてその向かいには、、、広い駐車場があり、これまでの道のりからは信じられないくらいの数の車が!?
さらにその向こうの駐車場もぎっしり!?何だこれは!人が向かう方を見やると、古い工場があるだけ。
とにかく行ってみよう。

おや!?見かけは古い家だが、中はお店になっているようだな。
そしてここがランチどころとしてチェックしていた、モンネ・ルギ・ムックというカフェだった。


そこは単体のお店ではなく、古い焼き物の工場をリノベーションした複合施設の一角らしい。


敷地内にはたくさんの古い建物があり、そのいずれも、おしゃれなディスプレイが入口周りに溢れ出していて、
若い夫婦やカップル、こだわりのありそうな大人たちが詰めかけていた。山あいに突如として現れたパラダイス!?
お昼どきで目当てのカフェはいっぱいだったが、取り急ぎリストに名前を書き、順番を待つ間に他のお店を見に行こう。


敷地内には工場のオーナー宅だろう立派な邸宅もあって、庭園が広がっていた。
ここも内部を見てみたいが・・・公開していないようだ。今も住まわれているのかな。


こちら側の入口は店か事務所だったような感じ。


ギャラリーを少し見たところで連絡が入ったのでカフェに戻り、とりあえず腹ごしらえを。
メインセットを頼んだら、これがすごく充実!!この前菜盛り合わせだけでもごはんになりそうじゃない!?


メインディッシュは白身魚のフライ。あの冷凍の「白身魚フライ」などとは全く別モノ(比べるのも失礼)で
衣はサクッと軽くて中はジューシー。アサリのスープにちょいと浸しながら食べるともう絶品。
お好みでつけてくださいと前菜のお皿にちょんと置かれたアーリオオーリオソースがもう魔法のように美味しく、
作り方を聞いてしまった(爆)


もちろん白ご飯とドリンクまでついて、確か1600円ぐらいだった・・・人気のスポットなのにリーズナブル!
店員さんたちは超忙しそうだったがストーブの置かれた室内は温かな雰囲気で、これはお客が押し寄せるのも分かるな。


あぁ今日のランチは大正解だった。


続く。

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