ネットで見て前々から見に行きたいと思っていた関市の旧粘土工業所、タイル友の会メンバーの1人が下見に行って
見学のアポを取って来てくれた。やった~!
ほぼ100%の雨の予報も小雨が降ったりやんだり程度で耐え、岐阜駅から車に乗せてもらってちょいちょい寄り道
しながら、現地到着。
会長さんがにこやかに迎えて頂き、ゆっくり見て行って下さいとのうれしいお言葉。
現社屋の脇に、木々にまぎれるようにして建つ、外壁全面タイル貼りの建物。おぉ~~いいねぇ!!
テンション上がる~~~
現在は関ブロック工業などいくつかのグループ会社の所有となっているようだが、この建物は特に使用していないという。
先代の社長が廃業した粘土工業所の工場一式買い取って事業を始められたとのことで、建物の詳しいことについては
分からないとか。
トイレなどの新しいタイルは次々に剥がれてくるが、この事務所のタイルは一枚も剥がれておらず、素晴らしい仕事だと
会長さんは言っておられ、空き家の事務所を毎日開けて空気を入れ替え大切にされている。
この素晴らしいタイルや建物を多くの人に見てほしい、保存する方法がないものかと言っておられた。
N.Kの社章は会社の威信をかけた一枚もののテラコッタ。さすが!周囲の青い部分は拡大して見ると釉薬がかかっている。
柱に巻かれたタイルはスクラッチタイルではなく、スクラッチ風縦溝型押しタイル。
ここも役物が使われている。
ポーチ床は八角形タイル貼り。
すべて役物でおさめられた入口の三方枠。素晴らしい!
ドアは取り替えられており、そのときできた隙間に水色のタイルを貼って埋めている。
一歩建物に入ると、受付カウンターによってエントランスと奥の執務スペースとが仕切られている、いかにも昔の事務所。
そして・・・エントランスの床に、カウンターに、室内の床に、いちめんにタイルがぁ~~~!!
現在使用していないため什器や荷物も何も置かれておらず床のタイルがきれいに見える!
何とか興奮を抑え、皆で掃除から始めよう(笑)
表面の土ぼこりを拭き取ると、タイルはまるで100年の時を経たとは思えない艶を取り戻した!
ここで寝転がりたいほどきれいになった(笑)
さてお待ちかね、撮影タイム。建物の外から中から、皆それぞれ心ゆくまで写真を撮ろう~~!
『日本のタイル工業史』によると粘土工業所は、「大正13年に岐阜県関町にて創業。当初は素地製タイルのみを製造したが、
昭和2年頃から施釉タイル、その後美術彫刻を施した腰張用、テラコッタ、床タイル製造。昭和12年頃合資会社となる。」とある。
素地製タイルとは、私が「色土タイル」と呼んでいる土自体に着色した無釉タイルで、これはせっ器質のものと思われる。
床に貼られたタイルはほとんどがこれで、施釉タイルも一部あった。
タイルは建物の建築時に貼られたとは限らないが、外壁全面や窓まわり、ポーチ、入口のひさしを支える2本の角柱にも
タイルが貼られており、いずれも役物を使ってきれいにおさめているところを見ると、後から貼ったのではなく
建築と同時に施工されたように思われる。
入口上に掲げられたN.Kマークは、「昭和3年~12年に使用した記録あり。」ということなので、建てられたのは
その間だろう。また多種の製品が貼られていることからも、施釉タイルのラインナップが充実して以降の時期と想像する。
ひし形と矢羽根型を組み合わせているのに目を引かれる。周囲はふちどりが入れられカーペットのよう。
湯気の上るコーヒーカップを描いた素敵なタイル。
レリーフのデザインは具象も抽象もありいろいろだが、落ち着いた色合いは和洋問わずしっくりきそう。
民藝っぽいデザインも。
サンプルなのか、いやどこかで目にしたことがあるようにも思える。もしこれから目にしたら粘土工業所の製品と分かるな。
クラフト感あふれるタイル。
ドラゴンモチーフ。釉薬のかかり具合も絶妙。
ちゃんと幅木タイルもつけられている。
馬のタイル。
立体的な花モチーフは、どこかで見たことあるような・・・
錆びたようなこの色合い・・・なんて素敵なんだろう~~
続く。
見学のアポを取って来てくれた。やった~!
ほぼ100%の雨の予報も小雨が降ったりやんだり程度で耐え、岐阜駅から車に乗せてもらってちょいちょい寄り道
しながら、現地到着。
会長さんがにこやかに迎えて頂き、ゆっくり見て行って下さいとのうれしいお言葉。
現社屋の脇に、木々にまぎれるようにして建つ、外壁全面タイル貼りの建物。おぉ~~いいねぇ!!
テンション上がる~~~
現在は関ブロック工業などいくつかのグループ会社の所有となっているようだが、この建物は特に使用していないという。
先代の社長が廃業した粘土工業所の工場一式買い取って事業を始められたとのことで、建物の詳しいことについては
分からないとか。
トイレなどの新しいタイルは次々に剥がれてくるが、この事務所のタイルは一枚も剥がれておらず、素晴らしい仕事だと
会長さんは言っておられ、空き家の事務所を毎日開けて空気を入れ替え大切にされている。
この素晴らしいタイルや建物を多くの人に見てほしい、保存する方法がないものかと言っておられた。
N.Kの社章は会社の威信をかけた一枚もののテラコッタ。さすが!周囲の青い部分は拡大して見ると釉薬がかかっている。
柱に巻かれたタイルはスクラッチタイルではなく、スクラッチ風縦溝型押しタイル。
ここも役物が使われている。
ポーチ床は八角形タイル貼り。
すべて役物でおさめられた入口の三方枠。素晴らしい!
ドアは取り替えられており、そのときできた隙間に水色のタイルを貼って埋めている。
一歩建物に入ると、受付カウンターによってエントランスと奥の執務スペースとが仕切られている、いかにも昔の事務所。
そして・・・エントランスの床に、カウンターに、室内の床に、いちめんにタイルがぁ~~~!!
現在使用していないため什器や荷物も何も置かれておらず床のタイルがきれいに見える!
何とか興奮を抑え、皆で掃除から始めよう(笑)
表面の土ぼこりを拭き取ると、タイルはまるで100年の時を経たとは思えない艶を取り戻した!
ここで寝転がりたいほどきれいになった(笑)
さてお待ちかね、撮影タイム。建物の外から中から、皆それぞれ心ゆくまで写真を撮ろう~~!
『日本のタイル工業史』によると粘土工業所は、「大正13年に岐阜県関町にて創業。当初は素地製タイルのみを製造したが、
昭和2年頃から施釉タイル、その後美術彫刻を施した腰張用、テラコッタ、床タイル製造。昭和12年頃合資会社となる。」とある。
素地製タイルとは、私が「色土タイル」と呼んでいる土自体に着色した無釉タイルで、これはせっ器質のものと思われる。
床に貼られたタイルはほとんどがこれで、施釉タイルも一部あった。
タイルは建物の建築時に貼られたとは限らないが、外壁全面や窓まわり、ポーチ、入口のひさしを支える2本の角柱にも
タイルが貼られており、いずれも役物を使ってきれいにおさめているところを見ると、後から貼ったのではなく
建築と同時に施工されたように思われる。
入口上に掲げられたN.Kマークは、「昭和3年~12年に使用した記録あり。」ということなので、建てられたのは
その間だろう。また多種の製品が貼られていることからも、施釉タイルのラインナップが充実して以降の時期と想像する。
ひし形と矢羽根型を組み合わせているのに目を引かれる。周囲はふちどりが入れられカーペットのよう。
湯気の上るコーヒーカップを描いた素敵なタイル。
レリーフのデザインは具象も抽象もありいろいろだが、落ち着いた色合いは和洋問わずしっくりきそう。
民藝っぽいデザインも。
サンプルなのか、いやどこかで目にしたことがあるようにも思える。もしこれから目にしたら粘土工業所の製品と分かるな。
クラフト感あふれるタイル。
ドラゴンモチーフ。釉薬のかかり具合も絶妙。
ちゃんと幅木タイルもつけられている。
馬のタイル。
立体的な花モチーフは、どこかで見たことあるような・・・
錆びたようなこの色合い・・・なんて素敵なんだろう~~
続く。