台湾、金門島の続き。
上林集落の洋楼は無事見つかったのだが、なぜかやたら人が集まっている。いったい何??
カメラを首からぶら下げている台湾人のおっちゃんは明らかにこの建物を撮っている。しかも、タイルにカメラを向けている。
たまたま台湾のタイル愛好家が同じようにこの建物を撮りに来ているのだろうか。
ずっと待っているのも何だし、私も負けじと(?)撮ることに。
美しい~~!フェイスブックで見ていた通りの5枚セットのケシの花のマジョリカタイルが、窓の両脇に貼られており、
それが左右の壁にある。おぉ~~~っ、ようやく実際に見に来れたのだ!うれしさがこみ上げて来る~~
入口扉横の壁と垂直に接する面にも同じタイルが貼られていた。こちらは縁飾りつき。
その上の4枚1組のタイル。
向かって左側はとてもきれいな状態だったが(きれいすぎて新品かと思うほど)、右側は、どうやったらこんなになるのかと
いぶかしむほど痛々しい状態。まるで剣山を叩きつけたような(苦)
組絵タイルでもこういう縦長の組み合わせは日本ではほとんど見られないだろう。暖炉脇に貼るにはちょうどいいが
それ以外の用途が思い当たらない。そもそも日本でマジョリカタイルの使われ方としては、散らす、縁飾りとして使う、
連続柄を並べて小面積で壁紙のように使う、というのが多い。なので、このケシの花のタイルはとてもイギリスっぽく感じる。
しかし金門島のタイルはほぼ100%日本製だそうだ。実際、シンガポールやマレーシアで見たイギリス製や
ベルギー製のタイルは全く見られず、淡陶や佐治など日本でも見覚えのあるタイルがほとんどである。
このタイルだけイギリス製ということはないと思われるので、このケシの花のデザインもイギリス製をマネして作った
日本製だろう。実際のところは剥がしてて見なければ分からないが。
横でタイルを撮っていたおっちゃんに、あなたもタイルが好きなんですか?と声をかけてみると、そうだ、と言う。
一気に親近感が湧き、私は日本人です、このタイル素晴らしいですね!!と感動を分かち合う(笑)
どうやらそのおっちゃんは同じ趣味の友人と2人で大金門からバイクで来たようで、この家の人と知り合いなのか、
門の中へ入って行って話している。
おっちゃんが出てきて私に手招きする。中へ入ってもいいって言ってるからおいでおいで!と。ええっ、ほんと!?
私のこともその家の人に説明してくれたようだ。うれしい展開にドキドキ!!
中庭に踏み込むと、ぐるりにもタイルが~~うわぁ~~!
おっちゃんはどんどん建物の中へ入って行き、振り返っておいでおいでと。ここのお家の奥様もにこやかに、
どうぞどうぞ、と招き入れて下さる。えぇ~~いいの!?ありがとう~~おじゃまします!!
メインの部屋から奥へつながるアーチの開口部が左右にあり、その上にかわいらしいタイルが4枚ずつ飾られている。
周囲の雷文はステンシルだろうか。
この額縁に入れられた牡丹の絵もタイル製のようだ。
奥の部屋は階段室になっていた。かなり急勾配だが、左右どちらからでも上れるように二股になっていて、
踊り場で合流してからまた左右に分かれて2階へ上がるという、X字型の階段。結構狭いスペースにこんな
ドラマチック階段が設えてあるなんて、驚いた!
たたきなのか、コンクリートなのか、どっしりしている。角を作らないように丸くしてあるのが優しいね。
二方向に作っている分部屋は狭くはなるが、どちらからでも上り下りできて便利だ。
この階段にすっかり魅了されてしまった(笑)
ようやく2階の部屋に入ると、うわぁ、明るくて風通しがよくて、快適なリビングルーム!
ご主人と奥様(関係性はちょっとよく分からず・・ご主人はかなり年配なので娘さんなのかも・・汗)がソファを
勧めてくれ、お茶まで出してくれた。もう感激~~こんなに厚遇してもらっていいのだろうか~~!?
この家のご当主の林馬騰さんによると、この家は民國25年(1936)に建てられたものだそう。
ここも中国との戦争で爆撃を受け、すぐ上手の家まで焼けてしまったがここは何とか無事だったという。
しかし爆撃で体にも傷を負われたそうで、ちらりと見せて下さった腕には大きな傷があった。。。
美しいタイルの館で穏やかな暮らしが営まれているが、やはりこの地が厳しい歴史を経て来たということを垣間見た。
リビングでボチボチお話ししたり、昔のアモイの写真集など見たり、日本人のご友人の名刺を見せてもらったり
ゆっくりさせて頂いた。
ところでタイル好きのおっちゃんたち2人と、この家の方2人と、その友人の方2人と、皆でごはんを食べに行くと
いうので私も一緒に行こうと誘って頂き、となりまちの食堂で一緒に円卓を囲ませて頂いた。
タイル好きのおっちゃんたちは、元教員で民俗学をやっている仲間だそう。
皆ほとんど中国語しかできないし私も中国語ができないので、簡単な英単語とグーグル翻訳でぼちぼちと話すだけだが
なかなか意思疎通できない一見の外国人に対しても皆ニコニコと親しげで、翻訳に耳を傾け、ローカルなごちそうを
勧めてくれたり取り分けてくれたり、親切にして頂いた。あぁなんていい人たち。感激!ほんとにありがとう~~~
感激で胸いっぱいのまま港近くまで戻ってきたとき、赤色になっていたスクーターの電源が点滅を始めた・・・ヤバイぞ。
緑色の目盛が1つ減ってからは早かった。赤になっても10kmぐらいは走れる余裕を見てあるんじゃないかと、
勝手に思っているが(汗)・・・船に乗り込んでも気が気ではなく景色を楽しむ余裕が全くない(苦笑)
金城のレンタル屋まで水頭の港から5kmはある。途中坂道もあり、途中で止まってしまうと押して歩くしかない。
どこかに充電器はないだろうか・・・
水頭の港に着いて、観光案内所の横にあった別の会社のレンタルバイク屋の兄ちゃんにすがる思いで声をかけたら、
様子を見に出て来てくれ、あーこれはバッテリーを交換しないといけないな、港を出た左側に店があるからそこへ行け、と言う。
えっえっ、何の店って?そこで充電できるの??とりあえず言われたところへ行ってみるしかない。よろよろとスクーターを
走らせ行ってみると、何とそこは金城で借りたレンタルバイク屋の支店だった!!
店員が手際よくバッテリーを交換してくれ、スクーターはめでたく復活!!ふぅ~~っ。料金はかからず。
こんなサービスがあるのか~素晴らしい!これで安心して夕方まで散策を続けられる。よかったぁ~~~
続く。
上林集落の洋楼は無事見つかったのだが、なぜかやたら人が集まっている。いったい何??
カメラを首からぶら下げている台湾人のおっちゃんは明らかにこの建物を撮っている。しかも、タイルにカメラを向けている。
たまたま台湾のタイル愛好家が同じようにこの建物を撮りに来ているのだろうか。
ずっと待っているのも何だし、私も負けじと(?)撮ることに。
美しい~~!フェイスブックで見ていた通りの5枚セットのケシの花のマジョリカタイルが、窓の両脇に貼られており、
それが左右の壁にある。おぉ~~~っ、ようやく実際に見に来れたのだ!うれしさがこみ上げて来る~~
入口扉横の壁と垂直に接する面にも同じタイルが貼られていた。こちらは縁飾りつき。
その上の4枚1組のタイル。
向かって左側はとてもきれいな状態だったが(きれいすぎて新品かと思うほど)、右側は、どうやったらこんなになるのかと
いぶかしむほど痛々しい状態。まるで剣山を叩きつけたような(苦)
組絵タイルでもこういう縦長の組み合わせは日本ではほとんど見られないだろう。暖炉脇に貼るにはちょうどいいが
それ以外の用途が思い当たらない。そもそも日本でマジョリカタイルの使われ方としては、散らす、縁飾りとして使う、
連続柄を並べて小面積で壁紙のように使う、というのが多い。なので、このケシの花のタイルはとてもイギリスっぽく感じる。
しかし金門島のタイルはほぼ100%日本製だそうだ。実際、シンガポールやマレーシアで見たイギリス製や
ベルギー製のタイルは全く見られず、淡陶や佐治など日本でも見覚えのあるタイルがほとんどである。
このタイルだけイギリス製ということはないと思われるので、このケシの花のデザインもイギリス製をマネして作った
日本製だろう。実際のところは剥がしてて見なければ分からないが。
横でタイルを撮っていたおっちゃんに、あなたもタイルが好きなんですか?と声をかけてみると、そうだ、と言う。
一気に親近感が湧き、私は日本人です、このタイル素晴らしいですね!!と感動を分かち合う(笑)
どうやらそのおっちゃんは同じ趣味の友人と2人で大金門からバイクで来たようで、この家の人と知り合いなのか、
門の中へ入って行って話している。
おっちゃんが出てきて私に手招きする。中へ入ってもいいって言ってるからおいでおいで!と。ええっ、ほんと!?
私のこともその家の人に説明してくれたようだ。うれしい展開にドキドキ!!
中庭に踏み込むと、ぐるりにもタイルが~~うわぁ~~!
おっちゃんはどんどん建物の中へ入って行き、振り返っておいでおいでと。ここのお家の奥様もにこやかに、
どうぞどうぞ、と招き入れて下さる。えぇ~~いいの!?ありがとう~~おじゃまします!!
メインの部屋から奥へつながるアーチの開口部が左右にあり、その上にかわいらしいタイルが4枚ずつ飾られている。
周囲の雷文はステンシルだろうか。
この額縁に入れられた牡丹の絵もタイル製のようだ。
奥の部屋は階段室になっていた。かなり急勾配だが、左右どちらからでも上れるように二股になっていて、
踊り場で合流してからまた左右に分かれて2階へ上がるという、X字型の階段。結構狭いスペースにこんな
ドラマチック階段が設えてあるなんて、驚いた!
たたきなのか、コンクリートなのか、どっしりしている。角を作らないように丸くしてあるのが優しいね。
二方向に作っている分部屋は狭くはなるが、どちらからでも上り下りできて便利だ。
この階段にすっかり魅了されてしまった(笑)
ようやく2階の部屋に入ると、うわぁ、明るくて風通しがよくて、快適なリビングルーム!
ご主人と奥様(関係性はちょっとよく分からず・・ご主人はかなり年配なので娘さんなのかも・・汗)がソファを
勧めてくれ、お茶まで出してくれた。もう感激~~こんなに厚遇してもらっていいのだろうか~~!?
この家のご当主の林馬騰さんによると、この家は民國25年(1936)に建てられたものだそう。
ここも中国との戦争で爆撃を受け、すぐ上手の家まで焼けてしまったがここは何とか無事だったという。
しかし爆撃で体にも傷を負われたそうで、ちらりと見せて下さった腕には大きな傷があった。。。
美しいタイルの館で穏やかな暮らしが営まれているが、やはりこの地が厳しい歴史を経て来たということを垣間見た。
リビングでボチボチお話ししたり、昔のアモイの写真集など見たり、日本人のご友人の名刺を見せてもらったり
ゆっくりさせて頂いた。
ところでタイル好きのおっちゃんたち2人と、この家の方2人と、その友人の方2人と、皆でごはんを食べに行くと
いうので私も一緒に行こうと誘って頂き、となりまちの食堂で一緒に円卓を囲ませて頂いた。
タイル好きのおっちゃんたちは、元教員で民俗学をやっている仲間だそう。
皆ほとんど中国語しかできないし私も中国語ができないので、簡単な英単語とグーグル翻訳でぼちぼちと話すだけだが
なかなか意思疎通できない一見の外国人に対しても皆ニコニコと親しげで、翻訳に耳を傾け、ローカルなごちそうを
勧めてくれたり取り分けてくれたり、親切にして頂いた。あぁなんていい人たち。感激!ほんとにありがとう~~~
感激で胸いっぱいのまま港近くまで戻ってきたとき、赤色になっていたスクーターの電源が点滅を始めた・・・ヤバイぞ。
緑色の目盛が1つ減ってからは早かった。赤になっても10kmぐらいは走れる余裕を見てあるんじゃないかと、
勝手に思っているが(汗)・・・船に乗り込んでも気が気ではなく景色を楽しむ余裕が全くない(苦笑)
金城のレンタル屋まで水頭の港から5kmはある。途中坂道もあり、途中で止まってしまうと押して歩くしかない。
どこかに充電器はないだろうか・・・
水頭の港に着いて、観光案内所の横にあった別の会社のレンタルバイク屋の兄ちゃんにすがる思いで声をかけたら、
様子を見に出て来てくれ、あーこれはバッテリーを交換しないといけないな、港を出た左側に店があるからそこへ行け、と言う。
えっえっ、何の店って?そこで充電できるの??とりあえず言われたところへ行ってみるしかない。よろよろとスクーターを
走らせ行ってみると、何とそこは金城で借りたレンタルバイク屋の支店だった!!
店員が手際よくバッテリーを交換してくれ、スクーターはめでたく復活!!ふぅ~~っ。料金はかからず。
こんなサービスがあるのか~素晴らしい!これで安心して夕方まで散策を続けられる。よかったぁ~~~
続く。