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Channel: まちかど逍遥
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倉敷の近代建築をちょろっとめぐる。

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倉敷の続き。

仕事が終わって解散となった時にはすでに5時半を過ぎていたのだからもう直帰してもいいよね!
ちょっとうろついて帰ろう。まずはさっきちらっと見た倉敷中央病院の近代建築を見に行く。

おお~、薄いグレーの壁とオレンジ色の瓦屋根の建物が2棟、そしてその隣に白く四角い建物が1棟並んでいる。


倉敷中央病院は、倉敷紡績の社員の厚生施設として大原孫三郎が設立した倉紡中央病院が前身で、
これら3棟は1923(大正12)年の開業時に建てられたもの。左が旧外来棟、中央が旧事務棟、
右が旧看護婦養成所、だったそうだ。


こちらが今は保育所になっている旧外来棟。大きな三角形の破風がかわいいなぁ~
車寄せのひさしでつながった小さな建物は守衛室だろうか??


弓形に張り出した出窓。この内側にはソファーが作りつけられていそうな雰囲気。
しかしこの中で遊べる子供っていいなぁ~~


こちらはリハビリ施設になっている旧事務所棟。旧外来棟もここも基礎部はレンガが使われている。


棟の両端の八角形に張り出した部分。二階は角に柱を立て窓を大きく取ってあり、部屋の内部はサンルームの
ように明るいに違いない。


こちらも中央に三角破風。入口のひさしが力強い円柱で支えられている。


目の前の木は桜だろうか。葉が茂り出したら建物は見えなくなるだろう。葉のない季節でよかった!?


先の2つとはずいぶん違う印象の近代建築であるこちらは旧看護婦養成所だった建物で、現在も倉敷中央看護専門学校
として使われている。鉄筋コンクリート造の四角い箱型の躯体に取り付けられた大きな半円アーチの入口。

これら3棟がバス通り沿いに立ち並んでいるのだからどうしても目を惹く。倉敷の町の景観を大きく印象づける
シンボル的な建物たち。創業時から今までずっと、用途は変われど使い続けられているというのは素晴らしいことだなぁ!
ちなみに、これら以外の現在の病院の建物もオレンジ色の瓦が載りリゾートホテルさながらのおしゃれさ。すごいな!

そこから美観地区へ向かおうと歩いていて出くわした、日本基督教団倉敷教会。
1923(大正11)年、西村伊作の設計。一見複雑な形をしたファサードは、左側に大きな尖塔アーチ窓のある
礼拝堂に石貼りの鐘楼と、右側に小さな三角破風の凸部がくっついたもの。


塀を兼ねた石積みの長いスロープは2階テラスへのアプローチとなっており、立体的で面白い構造。
インパクトあるなぁ!ちょろっと生えた松の木が日本的な風情を加えていて面白い。


この石が錆色というかちょっとオレンジがかった石で特徴的。万成石だろうか。
床の石には滑り止めの溝が刻まれていた。創建当時からバリアフリー対応とはさすがである。


プロテスタント系の教会で、公式サイトを見ると礼拝堂の内部は高い天井に梁が現れ、尖塔アーチ形の
モチーフが反復して用いられた落ち着いた空間のようだ。時間があれば内部も見学させてもらいたかったな。


続く。

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