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Channel: まちかど逍遥
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箕面の紅葉

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6年前の11月、少し入院していたのだが、退院してからリハビリを兼ねてお出かけしたのが
箕面の紅葉だった。
訪れたのが平日ということもあり、西江寺では人がほとんどおらず紅葉を独占したのだった。


その後何度か訪れているのだが、人が少なくて鮮やかな紅葉がゆっくり楽しめるので気に入っている。
今日はいいお天気でちょうど見ごろなので、午後から箕面へ出かけてきた。


さすがに箕面の駅前はすごい人!!遅めの時間だったので帰り始めている人も多かったが、
それでも滝道は人だらけ。脇へ逸れ西江寺へ向かう。こちらの道を行く人はまばらで
ゆったりと石垣を愛でながら歩くことができた。


西江寺の紅葉は期待通り鮮やかに色づいていた。上を見上げるとまるでレースを広げたようだ。
緑〜黄〜オレンジ〜赤のグラデーション。


う〜〜〜ん、美しい〜〜








葉先にちょんと紅を乗せたような、かわいい黄色の紅葉。


西江寺の裏に展望台へ続く道があったので上ってみたのだが、これが結構遠い。しかも石が
ごろごろした山道。ようやくたどり着いた展望台は結構ショボく、上ってみたが霞んでいた。
ガッカリしながら山道を降りていたところ石を踏んでしまい・・・足をくじいてしまった。イテテ(涙)
こないだのクアラルンプールでくじいたのに続き。。。災難である。


華やかな紅葉の陰で目立たないが・・・蔦もきれいに色づいていた。

仙台のまちなかの建物たち (仙台の旅)

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陸前山王駅から仙台市内へ戻って、まちなかで朝市を見たり壱弐参(いろは)横丁や文化横丁を
うろついたりして楽しんだ。壱弐参横丁は以前来たときに比べトイレや水場がちょっと改修されていたり、
若いお店が増えている気がする。月曜日だから前回閉まっていたお店も開いていたのかもしれない。
入ってみたいお店もいくつかあったが残念ながらお昼どきにはちょっと早かった。

そしてまちなかにはこんな建築も。
旧大東京火災海上保険仙台支店。1936(昭和11)年の築とか。
高い天井の室内は白く塗られ、おしゃれなインテリアショップになっている。


広い通りから1本中に入ったところにこんな近代建築があるのは、ちょっと意外な気がした。
それともこの通りにはいくつかこういう建物が並んでいたのだろうか。


東北大学のキャンパスからほど近いところに、独特な雰囲気をまとった華僑会館がある。


屋根は宝形造だが途中から反った棟、中央の一部をめくり上げたような軒先。
六角形の窓、寺院を思わせる入口まわり。五橋通りに面して建つこの異様な建物の、
鳥肌が立つような存在感。。。


入口に覆いかぶさるように枝を伸ばしたヒマラヤスギは、この華僑会館と一心同体で
長い年月を過ごしてきたように感じられた。

かなり老朽化しすでに閉鎖されているようだ。取り壊しが近いのかもしれない。

裏手には小さなお堂があった。異文化の中で暮らす中国出身者にとって精神的なよりどころと
なっていたのだろう。


東北大学から東北学院大学へ行こうと角を曲がったら・・・おお!!こんな古いお風呂屋が!
開福湯。


立派な唐破風。ガラス戸の向こうに暖簾が透けて見えるが、壁の汚れ具合なんかを見ると
もうやってない感じ・・・
スマホで検索してみると、やっぱりすでに廃業して10年以上経つようだ。あぁ残念。


入口脇には美しいマジョリカタイルが。。。


中はどんなだったんだろう。外観がこれだから、内部もさぞやレトロな空間だっただろう。
あぁ、入りたかったなぁ。



お風呂つながりで、前日入りに行った秋保温泉の共同浴場を紹介。


秋保温泉は仙台から行きやすい人気の温泉地で、日帰り入浴のできる宿泊施設はたくさんあるが、
公衆浴場はここだけである。


私が雨の中を夕方からバスで1時間かけて入りに来て、そして上がったあとすぐまた
バスで仙台へ帰るとは、誰も思ってもいないだろうな。
ほんとはこの温泉地に泊まろうかとも考えたのだが、フットワークを考えて仙台駅近くに
宿を取ったのだ(苦笑)。


脱衣所も浴室も簡素なつくりで、浴槽は4〜5人くらい入ればいっぱいになりそうなサイズ。
入ると結構熱め。ちょくちょく上がって冷まさないとのぼせてしまう。それなのに地元の
おばちゃんたち、「今日はぬるいねぇ」などと話している。いやいや、このぐらいが限度・・・


来る途中にバスの窓から見えた車両は旧仙台市電のものと、壁に貼られたマップで判明。
秋保電鉄ってのがここまで走ってたのかぁ〜

しかし気持ちよかったぁ〜。帰りのバス停でもひどい雨だったけど、来てよかった。。

岩沼をうろつく (仙台の旅)

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最近更新が滞っている。
気にはなっているのだが、どうも書きたいというネタに出会わないのである。。。
季節的になのか、仕事の忙しさからくるのか、アンテナが鈍りすべてが面倒になってしまうことが
時々ある。前のネタを書こうと思ってもそんな時はなかなか文章も書けないのだ。。。
まぁそんな精神状態の中、仙台に行ったときの最後の記事をなんとか無理やりアップする(苦笑)。

仙台からの帰り空港へ向かう前に、少し通り過ぎて岩沼というところに寄り道。
なぜここへ行ったかと言うと、ここから日本製紙岩沼工場への引込線が分岐しており、もちろん
貨物列車の出入りする時刻は分からないのだが、うまくいけば見れるかも、まぁ見れなくても
岩沼駅では貨物の匂いを味わえるだろう、と考えたのだ。それと、近代建築も少しあるようなので。

奥州街道の重要な宿場町であったらしく、道を歩いているととても立派な門構えの民家が並ぶ。
こんな石造りの蔵なども。




日本基督教団岩沼教会
尖頭アーチが印象的な石造風の建物。とんがり屋根は鐘楼だろうか。


幼稚園が併設されているので柵の外からしか見れなかったのと、手前に別の建物があって
主屋の妻側が隠れてしまっているのはちょっと残念。


この岩沼の町の中心部に竹駒神社(竹駒稲荷)がある。


縁起などは全然知らないし敷地もそれほど広くないが、この門の豪華さを見れば、この地方で
かなり重要な神社だろうなということは想像がつく。
帰ってからネットで調べてみると、東北地方では前日に行った塩竈神社と並ぶ有名どころらしい。
また日本三大稲荷の一つなのだとか。


その竹駒神社の一角にあるのが、この竹駒神社馬事博物館である。


竹駒神社周辺ではかつて馬市が開かれ馬の集散地であったことから、馬に関する資料を集めた
博物館として1938(昭和13)年に建てられた。「竹駒」の名はもともと「武隈」だったらしいが
馬市が先か竹駒の名が先か、興味深いところである。


全体的には瓦屋根の載った和風のフォルムだが、上下窓やタイル貼りなど洋館風で、RC造だろう。
垂木や懸魚もコンクリートで作られている。


屋根の上の鴟尾(しび)がおもしろい。これはどう見ても馬じゃないか!!
この建物の設計者は検索してもどうもよくわからないが、こういうところにセンスを感じる。


時間が許せば日本製紙の工場の方まで行ってみようかと思っていたが、建築をふたつ見るだけで
もう全然時間がなくなった。ちょっとだけ近寄ってみようかと一瞬思ったが、きっぱり諦めて正解。
竹駒神社から駅まで結構遠くて10分歩いてもまだ着かず、途中で焦って走ったぐらい。
電車に乗り遅れたら飛行機に遅れるところだった。。。


広々とした岩沼駅構内。停まっているコンテナ貨車と空のコキしか見れなかったけど、貨物駅の
匂いは感じられたので、まぁよかった。


ということでピーチのセールチケットでの仙台旅は終わり。往復飛行機と宿代あわせて約1万円と
思ったらかなり楽しめた旅だったな!ピーチのおかげで東北も近くなった気がする。また来よう!!


秩父鉄道に、寄り道。

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10月半ば〜11月半ばにかけて、仕事が目まぐるしい上にいつになく出張が立て込み、
さらにプライベートのおでかけも含めて、ほんとにバタバタした秋だった。。。
ある金曜日の東京出張、ずっと行ってみたかった秩父鉄道に、寄り道して帰ることに。
珍しく事前にだいたいの予定を決めて、宿を熊谷駅前に取っておいた。

土曜日は1日フリーきっぷを使う予定だが、熊谷から羽生までの逆方向の区間はたぶん乗る暇が
ないだろうと考え、夜のうちに下見を兼ねて乗っておくことに。
いきなり熊谷駅のホームからいい感じ!


ここ秩父鉄道には、パレオエクスプレスという観光列車のSLが走る。
しかし私の目的は観光列車ではなく、貨物列車である(爆)。
秩父鉄道では今も石灰石のバラ積み列車が走るのだ!!

岳南鉄道の時の二の舞にならないよう(汗)ネットで調べてみると、今も運行されているのは確かだが、
運行時刻までは調べられないまま現地入り。まぁ、駅舎やヤードや沿線風景を見て回っているうちに
どこかで出くわすだろう、と、この辺はいつもながら適当な感じで(笑)。

ちなみに羽生まで行ったが、途中のどの駅もレトロな雰囲気ではあるが衝動的に下車することなく、
折り返して熊谷に戻って来た。暗くて景色は全然見えなかった(苦笑)。
ちゃんと往復運賃を払ったのは言うまでもないが、普通に乗ると結構高い。。。


宿に入る前に、こちらも事前にチェックしておいた駅前徒歩2分のお風呂屋、さくら湯にちゃぽん。
よくぞこんな駅前にこのスタイルで。いや〜感激!!

秩父鉄道前夜にさくら湯、ぜひお勧めしたい。

秩父鉄道 三峰口駅

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熊谷駅前に泊まった翌日、予定通り朝7時42分発の三峰口行きに乗車成功という快挙(笑)
いつものようにまずは終点まで行って沿線チェックしよう。
日暮れまで長いようだが必ず最後の方で時間が押して来るのが常。前半は絞って無駄なく動かねば。

秩父鉄道は結構長い。熊谷から終点の三峰口までは約1時間半かかるのだ。
途中には分岐した貨物線やヤード、ひなびた木造駅舎、長瀞の川風景、、、車窓風景は
飽きることがなく、右側へ左側へ移動しながら写真を・・・・撮りたくて仕方ないのだが、
これが結構乗客が多くて、、、しかも浮かれた観光客でなく地元の人々なので(苦笑)
ちょっと恥ずかしくてうろうろできなかった。




さて、到着した三峰口駅は秋晴れのこの青空。う〜ん気持ちいい!!


うわぁ、やったぁ。木造駅舎だ!
終着駅で駅舎がなかったりあってもショボかったりするとほんとにガッカリするのだが、
う〜ん、テンションが上がる〜




駅舎の外側に臨時の改札ラッチがずらりと並ぶ。観光シーズンにはどっと客が押し寄せるんだろう。


駅前の商店に草もち・・・ん〜おいしそう。6個入りか、バラ売りしてないのかなぁ。
ま、とりあえず先に見るものを見てからにしよう。


駅から少し伸びている引き上げ線の踏切を渡り、構内の展示車両を見に行く。




転車台は今も現役でSLの方向転換に使われている。
案内板によると、転車台ができる前は、秩父駅にあった太平洋セメントへの引込用の三角線を使って
転回していたのだとか。


古い客車や電気機関車などが展示してある。
この車両は阪和電鉄(JR阪和線)で作られ使われていたものだとか。


こちらは大正10年のアメリカ製電気機関車。リベットぶつぶつの「鉄の塊」、カッコいいなぁ。


貨車もいろいろ。石灰石やセメント袋の輸送用として活躍してきた車両だ。


紅葉にはまだ早いが、さわやかな秋空を楽しみながらゆっくり見ていたら、案の定ここで
予定より1本遅れ。まぁまだ大丈夫。

カーブミラー

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仕事でちょくちょく通っている堺で、こんなものを見つけた。


川の曲がり角に取り付けられたカーブミラー。
ははぁ、ここはほぼ90度に曲がっており、垂直護岸のせいで見通しは確かに悪い。


数年前までは「ドブ」として見向きもされなかった古い運河や堀割を、最近ではまちづくりに
生かす手法が一般的となり、小さなボートでのクルーズも各地で人気を博している。
出会い頭の衝突事故が懸念されるほど、この運河の交通量も増えたということか。

調べてみると、堺の「観濠クルーズ」は基本毎週末やっているらしい。
そのうち道路並みに信号や標識、パーキングメーターとかできたりして!?(笑)

秩父鉄道 影森駅

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三峰口駅から引き返しながら気になる駅を見ていこう。
本数は1時間に1〜2本ぐらいあるからまぁまぁ便利なほうだが、路線が長いので
各駅停車というわけにもいかない。


佇まいやロケーションの魅力的な駅がいくつもあるが、とりあえず車窓から眺めるだけに・・・






まずやってきたのは影森駅。貨物の拠点となる駅である。
広い構内。向かい側には工場?倉庫?積み込み用のプラットホームもある。


大きくカーブした島状の旅客用ホームから駅舎へは地下道を通って渡る。
広い割にガランとした印象の駅舎だ。




駅舎はまたしても逆光。。。右側の大きなひさしは貨物用のスペースなのだろうか。




この影森駅からは秩父太平洋セメントへの引込線が伸びている。地図を見るとだいぶ遠そうなのだが
分岐部分ぐらいまで見れないかな・・・ちょっと行ってみよう。


おお、いい感じの踏切。古い小屋がポツンと残っている。


小屋の内側に貼られているのは古い貨物列車の時刻表。すごい!1時間に4〜5本ある。


今ではここ影森発着の貨物列車はほとんどなくなっているらしく、この小屋にも人はいない。
広い構内は静まりかえり、貨物列車が来そうな気配は全くない。


太平洋セメントは山の向こうっぽいし周辺も人通りが少なく怖いので、ちょっとやめとこう。。。
駅へ戻り、羽生行きの列車に乗り込む。

秩父鉄道 秩父駅の三角線

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影森から秩父駅へやって来た。こちらも構内に多数の側線が広がり、古い貨車など留置されている。
白いバラストが目に付くのは石灰石のクズなのだろうか。


その名の通りこの秩父鉄道の最主要駅、秩父。もちろん単独駅としては最大の立派なビル駅舎は
スルーして(笑)、ごちゃごちゃしたヤードを見に行こう。何か気になる線もあるぞ。


反対側へ渡ってぐるっと道を回り込むと住宅街に入って・・・


左手を覗き込むと、ここがさっきの線の続きのようだ。あぁ、もう途切れていたのか。
そうするとここは踏切跡だな。ヤードの一部は月極駐車場になっている。




そして、その続きはというと・・・空き地のまま先へと続いている。どこへ行くんだろう??
近所の人がそこを普通に歩いているので、私も廃線跡の空き地を歩いてたどってみることに。


途中まであるいて振り返ると・・・!驚いた!!なんと、ふた手に分かれているではないか!!
・・・これはもしや・・・


とりあえず廃線跡を先へ進み、終点まで行ってみると、フェンスに囲われた広大な空き地が。
あぁここも、太平洋セメントの工場があったのか。


「犬の散歩をしているあなた、最低限のマナーを守ってください。・・・・今後も改められない場合、
犬の散歩を禁止いたします。」ごもっとも。


さて、来た道を戻りもう一方の廃線跡をたどってみよう。


はじめに見つけた廃線の踏切跡から20mぐらい?ここも踏切跡だ。
お気づきの通り、秩父鉄道の本線と2本の引込線で三角形ができあがっているのだ。


あぁこれが、三峰口駅の転車台の説明板に書かれていた「秩父駅にあった太平洋セメントへの
引込用の三角線
」だったんだな!熊谷方面から来た機関車はいったんセメント工場の手前まで
頭を突っ込み、スイッチバックしてもう一方の引込線から秩父駅構内へ出た、もしくはその逆で
お尻から入り頭から出ることで方向転換したのだ。


なんて美しいんだろう。ここに来てよかった。。。ひとり築堤の上に立ち、感慨にふける。


近くの家の玄関先で用事をしていたおっちゃん、「もうすぐSL通るよ。あっちで見る方がいいよ」と。
「はーい、ありがとう」(笑)


そして来ました、パレオエクスプレス。お客さんは大入りのようで、よかったよかった。
古い機関車を動態保存するのはいいこと。同じように古いディーゼル機関車や電気機関車も
大事にしてほしいなぁ。


秩父では2時間ぐらいゆっくりする予定であったが、実は途中でおなかが痛くなって喫茶店に入り
そのままお昼を食べたので、ここまでで1時間半ぐらい使ってしまった。まぁ、せこせこしなくても
いいやという気になっていたし、予定通り秩父のまちなかの近代建築も見ていくことにする。

宇野の三井造船 再び

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今年の夏に宇野の三井造船の進水式を見に行って気に入り、10月には尾道造船でも見てきた。
そして今回の三井造船の進水式は土曜日、しかも珍しいことに午後だという。
うまい具合に18きっぷのシーズン中とくればこれはもう行くしかない!

前回は相生〜岡山間で新幹線を使い、岡山からバスに乗ったが、今回は午後なので宇野まで
JRで18きっぷをフルに使用。大阪9時出発でも余裕〜
1時間近く前に現地に着いて、前回の教訓を生かし(笑)進水前の全景を見に行こう。


かつて船関係の仕事をしていたという近所のおっちゃんの話によると、昔の進水はもっと派手に
バッシャーンとやっていたのだが、その衝撃による津波で被害を受けてきた付近の沿岸住民から
苦情が出て、今ではあらかじめ半分水に浸かった状態から進水するのだという。

船台の下手に水門があり、それを閉めて水を抜いた状態で船を作り、進水前に水門を開けて
水を入れるのだとか。ははぁ、なるほど。ドック式と滑走式の折衷といったところか。
すでに半分浸かっているのをちょっと不思議に思っていたのだった。

おっちゃんの家の前だと、進水の状況を船の側面から眺められる。そっちのアングルもいいなぁ、
とかなり悩んだのだが・・・やっぱり近くで見る迫力を選択。20分前になったのでそろそろ行こう。


この日は晴天!66000tの巨体が青空に映える〜
おっちゃん曰く今はこのクラスがここで造られる最大級なのだとか。


うおぉぉ〜、デカイなぁ!
真横から全体を見るのもいいが、やっぱり船を真上に見上げるこの圧倒感には、代えがたい。




いよいよ、進水式が始まる・・・
船の腹の下にもぐりこんでストッパーを取り除いてゆく作業員さん。押しつぶされないかと
見ているこちらが恐ろしいが、本人たちはもう手慣れたもの。粛々と仕事を進めてゆく。


そして・・・


くす玉から撒かれた紙吹雪がキラキラと頭上を舞い、紙テープがゆっくりたなびき・・・
まるでビデオのスローモーションを見ているようで、一瞬夢の中にいる錯覚に陥ってしまう。。。


するすると海へ降りていった「CLIPPER EXCELSIOR」号。
確かに津波は起きなかったな。


沖で90度回転し全貌が明らかになった。意外と小回りが利くようだ。

ギャラリーは200人ぐらいだっただろうか、行きやすい時間帯だから少し多かったのかもしれない。
ちらほら聞こえてくる会話からは、結構あちこちの進水式を渡り歩いている人がいるようだ。
やはり一度見るとくせになるんだな。私もまた行こう。

来る年 2014年

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あけましておめでとうございます。

今年も実家で脱力のお正月を過ごしていたため、
BLOGでの新年挨拶が今頃になってしまいました。
2日はまた家族で長距離散歩に出かけましたが、私よりもずっとタフな母と兄に
5時間ほど連れ回され(苦笑)冷えと疲れで帰ってから寝込んでしまいました。
とは言っても1時間ほど寝たら復活しましたが(笑)。

昨年終盤は気分の乗らない時期が続き、月に数回しか更新できませんでしたが、
どれもこれも中途半端で終わっているお出かけシリーズの続きを順次アップして
いきたいと思っています。
そして身近な風景に対する感受性を、改めて磨いていきたいと思っていますので、
皆様本年もよろしくお願いします。

箸墓古墳にて

大阪くらしの今昔館

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大学時代のゼミの先生主催の新年会に参加してきた。定年退職されてますますご活躍中の先生に
久々にお会いし、当時と全くイメージが変わらず若々しくいらっしゃるのに驚いた。
ゼミの友達ともほぼ卒業以来でおしゃべりし、楽しいひとときを過ごさせて頂いた。
ところでなんと先生は私のブログを読んで下さっているとかでえらくお褒め頂いたのだが、こんな
シロウトの感想ブログで恥ずかしい限り・・・(汗)。


新年会帰りに大阪くらしの今昔館で展示を見てきた。
こちらも久々だったが、実物大の近世大坂のまちなみ展示はすごくリアルに作り込まれていて
今更ながら感心する。ここではNHKの朝ドラの「ごちそうさん」の一部ロケもやったらしい。
正月そうそうお客さんが結構来ていて、自由に遊び回る子供たち自身が路地の風景の一部となっている。

どちらかと言うと近世よりも近代〜戦後あたりに興味ある私はやはり、床一面に
敷きつめられたパノラマ地図や、戦後の住宅の展示などに目を引かれる。




細部まで精巧に作られた模型。背を低くしてガラスに顔をつければ、まちなみの中にいるみたいだ。
あぁこれは粉浜あたりにある洋風長屋だな、こんな感じのは山坂や阪南町あたりにあるな、と。


私の好きな城北バス住宅の展示。戦後の住宅難の時代の苦肉の策であるが、どこか居心地よさそうに見える。


屋内空間はミニマムでも広々した外部空間を生活に使える。生活全部を内に閉じ込めてしまう
現代の住宅とは正反対で、究極の居住の形だろう。大らかな時代であった。




いろいろ見て回ってから戻ってきたら、あれ、さっき見たバス住宅の展示が見当たらない。
この辺のはずだがおかしいなぁ?とキョロキョロしていたら、、、
うわっ、突然目の前のガラスケース内の展示物がガガーっと音をたてて上へ上がって行くではないか!?


あれよあれよと言う間に、バス住宅のレイアウトが下からせり上がってきた。
うわ〜っ、すごいギミックだな。これには度肝を抜かれた。

※写真は隣のケースの展示が上から降りてきたところ

実はこのミュージアムははるか昔仕事で少し関わったことがある。
せっかく近くにあるのだからまた見に来よう。


大阪くらしの今昔館

進水式帰りに和気をうろつく

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進水式が終わって岡山駅まで戻ってきたらもう4時前。始まりがゆっくりで楽だっただけに
タイムリミットが迫るのも早いなぁ。。。せいぜい途中下車1回するぐらいか。
前々から行こうと思っていた和気へ行くことに。

和気駅で下りたら何やら駅前が騒がしい。駅前ロータリーの竣工式典のようだ。
近隣住民が見守る中、晴れがましい挨拶をしているのは町長さんだろうか。
クリスマス前とあってイルミネーションの準備もされている。

しかし私は明るい間にまちを歩かねば。
・・・と、その前に、車窓から見えた気になるモノを見に、地下道をくぐり駅の反対側へ。
これこれ、これはなんじゃ!?


遮断機と警報機なのだが、ここに踏切はない。周囲のバラストも手前のフェンスも真新しく、
元々あった踏切の遮断機が取り残されているようにも見えない。・・・謎。



さて、川を渡って和気の集落へ。見る建物の目星は一応つけてあるが詳しい所在地は分からない。
メインストリートを歩けば見つかるだろう、といつもの適当さで歩き出す(笑)。


しばらく歩くと、あった。旧永井歯科医院。見ていたら向かいのおっちゃんが話しかけてきた。
「ここの人おったら中見せたってって頼んだるんやけどなぁ。」
「もう住んでおられないんですか?」
「娘さんがたまに帰ってきはるんやけど。」

子供の頃よく遊びに行ったというそのおっちゃんによると、中にはらせん階段があるらしい。
台形に見えている右側の急勾配屋根の部分には昔窓があったとか、裏には美しく手入れされた庭が
あるとか、おっちゃんの子供時代のエピソードなどをいろいろ聞いているうちに日が暮れてきた。

もう一つの目当ての旧和気郵便局はすぐ近くだという。
おっちゃんに教えてもらった通り、酒屋の向かいにそれはあった。
おぉ、風格を感じさせるモルタル塗りのファサード。しかし表側だけで、裏は純和風建築だ。
棟続きの主屋もかなり立派で、村の有力者が郵便局を兼業したことがうかがい知れる。


壁には郵便マークが。


この隣には見るからに郵便局、という比較的新しい建物があったが、それもすでにもぬけのからで、
現在の和気郵便局はさっき見た旧永井歯科医院の近くにある。

和気周辺には他にもいろいろ近代建築があるようなのだが、ここから少し離れた集落であり、
今日はもう無理。また今度昼間に来るとするか。レンタサイクルがほしいところだ。

帰り道、さっき見上げた火の見櫓にイルミネーション。これ面白いね〜!


帰りの電車の時間が微妙。走れば間に合いそうだが、まぁその次のでいいか、と考えたのが失敗。
次の電車は何と吉永止まりだって。げげっ。
仕方ない、ひと駅乗って吉永駅舎を見に行くとするか。。。

和気駅前のイルミネーション初点灯。



シンプルな木造駅舎。


まちも少し歩いてみるが、真っ暗・・・(汗)


でも1個面白い建物があったからまぁいいか。



向かいの家の犬がワンワン吠えるから退散・・・そら怪しいわな(苦笑)。

花山温泉へ

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今年のお正月は、実家から早めに戻ってきたものの、ヒマで・・・(笑)
4日の午後からちょっと思い立って、和歌山の花山温泉へ。

花山温泉は以前実家から母や兄と車で一度行ったことがあるのだが、和歌山駅からほど近い
場所ながら、秘湯とも言うべき、すごい濃厚な温泉なのである。
浴槽の縁にこびりついた温泉成分は温泉津温泉にも負けないてんこ盛り具合!!
源泉は鉄入りのにがりのような何とも言えないマズ〜い味で、コップ1杯の水に
1〜2滴落として飲むと書いてあったのを見落として、前回そのまま飲んでしまった。
その味が忘れられず(笑)、珍しく普通に乗車券を買ってJRで和歌山へ向かった。

途中の和泉府中駅の駅前再開発はもうかなり進んでいる。


駅前には古い建物がかたまっていた記憶があるがすでになくなり、鋭意造成中。
広い幅の道路とロータリーができるんだろう。




駅の南側の道路も片道3車線ぐらいの用地が確保されている。

風景はじりじりと変わっていき、気がついたらもう前の姿を思い出せなくなっている。

さて花山温泉は、和歌山駅からちょっと離れているが歩けない距離ではない。
ゆっくり歩いて行く道すがら、こんな玄関意匠の住宅を発見。


いろんな大理石や御影石の端材を集めてあるようだが、ノミ痕のある不整形なコバを
見せてあるのが面白い。


なんてことのない住宅街を抜け、田んぼを見ながら歩くこと約20分、花山温泉に到着。


到着したのが16時半ちょっと前。夕方から入ると入場料が安くなり600円である。
ほんとは安くなる前の空いている時間帯に入ろうと思っていたのだが、やはり混んでいる。
しかしまぁ、熱い方へ行ったり冷たい方へ行ったり、露天もあるし、入れ代り立ち代り。
あの苦い源泉もひと口飲んで、ウェ〜(苦笑)。あぁ満足満足!

帰りは最寄の和歌山電鉄の日前宮駅から。

駅舎もない無人駅だが、構内踏切を渡る細長い島状ホームで、いちご電車とおもちゃ電車に
挟まれそうになる感覚もまた面白い。

花山温泉はいいよ!

三輪で見つけたディテール

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お正月の2日、実家から長距離散歩に行ったときに三輪で見つけた元薬局らしき建物。


ハトの休憩場所にぴったりな円盤状の意匠はモダニズムだが、その下からのぞくのは
なぜかアカンサス??上には菊水柄。ワケワカラン具合が面白い。


近くにはレトロな扇湯。残念ながらすでに廃業している。


三輪から巻向まで、古い集落を抜けながら歩き、山裾に広がる田畑の中に古墳が点在する
奈良らしい風景を楽しんだ。




有名な大神(おおみわ)神社の参道の出店で大判焼を買い食いだけして、お参りしないという不謹慎(苦笑)。
その代わり途中途中の集落内の小さな神社でお参りしているからよしとしよう。
今年のお正月は合計で10社ぐらい初詣したな(笑)。

タワー浴場

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こう寒いと家でお風呂に入る気がしない。特にうちは、外より中の方が寒いぐらいで(苦笑)
・・・というわけで、緑橋へ寄り道寄り道。駅から歩いて5分未満と近いのがありがたいねぇ。
それでも帽子、手袋、ストールを忘れずに。

本町湯
暗がりに浮かび上がる「ゆ」の文字がほっとする〜〜
暖簾も時々衣替えしてるんだな。


ここは中庭がある珍しい形式。京都の船岡温泉など、何ヶ所か見たことがあるが。


まねき温泉
おお、素敵な暖簾だこと!


富士山に鶴亀。ん〜〜おめでたい!!
くぐるときに触れる布の厚みと張り。暖簾はお風呂屋の風格をあらわしているようだ。

新しそうに見えるが中はとても古いお風呂屋なのだ。

そして休日には、、、
京都タワーの地下3階のタワー浴場へ。
以前も行ったことがあるのだが、去年ぐらいに改装されたらしい。


近代的な京都駅ビルと対称的などっぷり昭和の京都タワービル。
ようこそアンダーグラウンドへ(笑)


あぁいいなぁ。


このあたりは前と変わっていないようだが、エレベーターホールの方から降りてきた所にあった
ゲームコーナーはもうなくなっていた。うわ、残念〜〜


フロントと待合所のあたりも変わっていない気がするが、中に入ると・・・・
あれ、何か記憶と違うなぁ。カランごとに仕切り壁のある洗い場、1つだけの四角い浴槽、
スーパー銭湯みたい。。。やっぱりこれが改装後の姿なんだなぁ。

でも京都駅のまん前にこんなお風呂が今まであるのは奇跡。夜行バスの利用者ならここは天国だ。
タワー浴場、いつまでも営業を続けてほしいなぁ。

冬の四日市へ。

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yumeさんに誘われて四日市の夜景クルーズに行ってきた。
せっかく行くなら泊まりにして、もうすぐ近鉄から分離されてしまう内部八王子線や
三岐鉄道もあわせて楽しもうという計画。
18きっぷのシーズンではないので、私は近鉄で、yumeさんはJRで、四日市駅集合に。

朝、会社に行くより早く起きて、8時15分上本町発の急行に乗車成功!よしよし。
結構混んでいたけどうまい具合にクロスシートを確保、さぁ四日市に備えて耳栓と
アイマスクで爆睡態勢!しかし、JRの新快速と違ってガタガタガタガタ揺れるなぁ。
回転式のシートだから余計に。長時間乗車は疲れる。。。

四日市へは中川で乗換。
さて、そろそろかな?シェードを上げて見ると・・・ん?伊勢市???
うわ〜〜〜!乗り過ごした!!!

慌てて飛び降り、スマホで検索。
あいたたたた・・・名古屋行きの特急で駆けつけても約1時間遅れ。。。yumeさんごめんなさい。。。

てなわけで、四日市から内部行きのナローゲージに乗ったのは12時であった。
内部八王子線は私はこれまで数回乗っているが、やっぱりいいなぁ。
内部で駅の周囲をぶらぶらして写真を撮ったり。






日永であっちのホーム、こっちのホームをうろうろして写真を撮ったり。


西日野では、古い板張り壁の民家が連なるくねくね道を通り抜け、旧四郷(よごう)村役場を見に行く。


実に立派でフォトジェニックな近代建築である。桜の大木に囲まれ、春には尚美しいことだろう。
現在は四郷郷土資料館として、四郷地区の発展の礎となった製茶、醸造、紡績などの産業資料が
展示されている。興味津々で見ている私たちに、おっちゃんが詳しく説明してくれる。


1977(昭和52)年まで現役の役場として使われていたらしく、あまり老朽化しているように
見えないが、2階や塔屋の部分は「耐震上問題があるので一般公開させてもらえない」んだとか。


八王子線はもともとこれらの産業の原料や製品の運搬のために引かれた私設の鉄道。
「室山味噌」や生糸などの製品は四日市の港から国内や世界へと輸出されたのだ。
この役場は、後の東洋紡となる三重紡績を発足させた伊藤傳七による寄付なのだとか!


四日市の近代産業発祥地の名残として現在もひと棟だけ建物が残る亀山製糸室山工場が、
この近くにある。
木造の大規模な建物で、持ち送りのずらりと並んだ軒先と端から端まである越屋根が特徴的。

1903(明治36)年築。

有名な富岡製糸場を視察して建てられたといい、設計図が資料館に保存されている。
ここも15年ほど前までは使われていたらしいが、現在は見るからにかなり老朽化が進んでいる様子。
郷土資料館とは対照的な保存状態で寂しい限り。


鉄道はこの工場まで惹かれていたらしい。資料館に展示されていた写真によると、
今はなき伊勢八王子駅は堂々たる頭端型の駅だったようだ。


ここへはなんと資料館のおっちゃんが、車で連れて行ってくれたのだ。ありがとう〜〜〜
扉が閉ざされあまり見えなかったが、車で裏にも回ってくれ、その後西日野駅まで
送ってくれるという柔軟なサービスに感謝感謝!!

続く。

閉まった!末広橋

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内部八王子線から四日市に戻り、末広橋を見に行くことに。

戻りは試合帰り(?)部活帰り(?)の高校生でギュウギュウ!

末広橋は四日市の千歳運河に架かる貨物線の橋梁であるが、これまで数回訪れており、
一度は開くところを見たことがある。
そのときは開いたのに船が通らないなぁと思っていたが、ここは通常開いており、貨物列車が
通る時だけ閉まるのである。なので前回見たのは列車が通り終わって元に戻った時だったのだ。

貨物列車の時刻をネットで検索すると昔は1日5本あったようだが今は3本しかない?
結局よく分からないまま、夕方5時前に現地へ着いた。今は開放状態である。
さて橋は動くんだろうか、貨物列車は通るんだろうか。半信半疑で写真を撮っていたのだが・・・


あっ!ふらふら〜っと自転車でやってきた兄ちゃん。
橋のたもとに自転車を停めて、橋の操作室へ向かって歩いていく。やった!!
「橋動くんですか!?」「あと4分後ぐらいに動きますよ」「わ〜い」
スマホで動画を、カメラで写真を、ダブルでスタンバイ(笑)


おお〜っ、閉まっていく!!






閉まったぁ〜


・・・しかしこの後、待てども待てども貨物列車が来ない。兄ちゃんは操作し終えて早々
自転車で帰っていった。閉じたからには通るはずと思うのだが貨物列車は全く来る気配がなく、
寒いし日も暮れてきたのであきらめて対岸へ渡る。

橋からの貨物線の続き。

この道は廃線跡に違いない。


もう真っ暗なのでうろうろもできず、クルーズの集合場所へと向かう。1時間ほど早く着き、
待合所でテレビを見て過ごす。これが夏なら、太平洋セメントまで見に行くのだが。。。
時間が迫るにつれ人が集まってきて、いつの間にか待合所はいっぱいに!
ライフジャケットを着用して、いざ!
結構小さな船だ。前にガラス張りの屋内席、後に吹きさらしのデッキがある。


寒い冬というのにほぼすべての人がデッキへ。この混み混み具合は〜(笑)


四日市コンビナートをめぐる約1時間のクルーズ。かなり遠目に眺める工場夜景は
迫力には少々欠けたが、美しい光で目を楽しませてくれた。
工場だけでなく、四日市ドームや、大阪万博のパビリオンで太陽の塔以外で唯一残っているという
オーストラリア記念館などの見どころもあり、楽しめた。さすがに終盤は海上の夜風に震えたが・・・

ちなみにオーストラリア記念館、耐震補強予算不足のため解体が決まっているのだとか(涙)

クルーズのお客はカップルやカメラ趣味友らしきおっちゃんおばちゃん、一人参加のオネエちゃん
などいろいろ。望遠レンズの一眼レフを三脚に乗せて意気揚々と構えていたおばちゃんたち、
あの揺れる船の上で果たしてブレずに美しい夜景を撮れたんだろうか。
私はと言えば、船が折り返し地点で停まった瞬間に思いっきり露出を落として撮ったこの一枚
ぐらいしか、見れる写真はなかった(苦笑)


四日市駅前の居酒屋で食べたトンテキ、美味しかった!

近代建築の記憶展を見てきた

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大阪歴史博物館で明日まで開催中の「特集展示 近代建築の記憶」を見てきた。


かつて大阪のまちの顔として多くの人の目に馴染んでいた近代建築の数々、
ここ10年ほどの間にあれもこれも、次から次へと解体され、建て替え、あるいは
売却されてしまった。
大阪朝日ビル、ダイビル、阪急百貨店うめだ本店、近鉄百貨店阿倍野店、宇治電ビルディング・・・
それらの建築の一部分が、大阪歴史博物館に保存されている。残されているのは建物の
ごくごく一部分のパーツのみであり、もちろん建物全体の存続が最も望むべきことではあるが、
避けられない解体に際しカケラをもらって保存することはやはり意味がある。
その建物が実在していた動かぬ証拠として訴えかけてくるし、
写真や模型では分からないスケール感を感じられ、「本物」の迫力を味わえる。

サヨナラ見学会に参加した双葉温泉美章園温泉のカケラもあった。

タイルの展示もいろいろあった。北野高校の青い布目タイルは、光の当たり具合によって
変わる微妙な色合いを確認でき、大阪市交通局の波打つスクラッチタイルは、溝の深さや
ワラビの立ち具合を確認できた。趣味の陶芸タイル製作で試してみよう(笑)。

そして、カフェパウリスタのパネル展示があった。
ここは2011年に、月一回の洋風建築めぐり講座で見に行ったことがあるのだが、
去年解体されてしまったらしい!あの頃はまだ文化教室としてガンガン使われていて、
今から何か始まるらしくバタバタされていたところを、何とか隙を縫って
二階に上がらせてもらったのだった。






企画展よりももっと小規模なひと部屋だけの展示であったが、とても楽しめた。
この特集展示は明日まで。見に行く人は急いで〜!

特集展示 近代建築の記憶

三岐鉄道 平津駅で途中下車

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四日市夜景クルーズの翌日、朝から三岐鉄道に乗るため近鉄富田へ向かう。

富田から出ているのは三岐鉄道三岐線。1日乗り放題パスを購入して、いざ出発!!
雪を頂いた藤原岳に向かって一直線に走る、あぁ、この景色をもう一度見たかったんだよ〜〜
最前席には子供連れ二組がおられたので、写真はガマン(笑)

さて、東藤原駅以外はノープランであったが、列車の行き違い停車中とっさに思い立って
降りたのがここ、平津(へいづ)駅。


それはいい感じの駅舎があったから。


構内踏切の手前にこんなスペースが。係員さんの待機場所みたいだが、この小屋、意外と
奥行きが深く5mぐらいあるのだ。貨物用だろうか。


うぉ〜ぅ。この感じ、いいねえ!めちゃくちゃ古くはないけど、飾らず、媚びない。
自然な佇まいが好きだ。




写真を撮っていると近所のおばあちゃんににこやかに話しかけられた。
「ハイキングですか?」「電車に乗りに来たんですよ、それでいろんな駅で降りてみようと思って」
「あらそう、お気をつけてね」「ありがとう〜」


駅前もすごくいい雰囲気の家並みが。


立派な石垣!!
三重県のこのあたりでよく見かけるふっくらした亀甲積みのようだが、ちょっと違う。


ひとつひとつの石がこんな扇形なのである。普通の石垣の中にポイント的に扇形の石を配して
あるのは時々見かけるが、こんなに多用されているのはあまり知らない。
青海波積み、と勝手に名づけよう。


この邸宅の反対側に回ってみると、朝明川の土手道から細い水路を石橋でまたぐアプローチと
なっている。


この雰囲気、枚方など淀川沿いに建つ古い建物を彷彿させ、もともとはここから直接朝明川へ
出れたんじゃないか・・・などと想像してみる。


野菜を積んだ細い船などがこの水路を行き来していたのだろうか。


電車の時間が迫ってきたので、後ろ髪を引かれながらここを立ち去る。
平津に何があるのか全く知らずに下車したが、こんな魅力的な風景に出会えて幸運だった。




さて、再び黄色とオレンジのかわいい電車に乗って、次の駅へ向かおう。

三岐鉄道 保々駅の周りをうろつく

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平津を出て次にやってきた保々駅は車両基地やコントロールセンターがある、三岐線の中枢駅である。
ホーム到着前から、構内にいっぱい停まった機関車や古い貨車などが見えてきてワクワクする〜!

うゎ〜い!いいなぁ!ホームに降り立ちyumeさんと駅を二人占め。


三岐鉄道はこの三岐線と、桑名から出ている北勢線があるが、貨物輸送があるのは三岐線のみである。
太平洋セメントの藤原工場で生産されたセメント製品を運び出し、
碧南にある火力発電所から衣浦臨海鉄道とJRを通って運ばれてきたフライアッシュを
運び入れる。以前大府で見ていたあの炭カル/フライアッシュ列車の行き先は東藤原なのだ。

改札をでてぐるっと回ってみよう〜


車両区にはいろんなパーツが山積み。




車両を平行移動させるトラバーサーは黄色とオレンジの三岐カラーでカワイイ〜


三岐鉄道の電気機関車は茶色で無骨でいかにも力強そう。好感度高し!






溝蓋には古くなったセメント瓦を転用。


土留めに使われているのは、車両の扉!?
愉快だねぇ〜


駅へ戻ろうと歩き出したら、ホッパー車をひき連れた重連機関車がやってくるのが見えた。待って〜
私の声が届いたかのように、貨物列車はホームの横に停車した(笑)。


私たちの乗る電車もやってきた。しばしお別れして西藤原へ向かおう。




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