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Channel: まちかど逍遥
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弾丸今治 大黒湯に入る

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今治の続き。

不二家さんでランチしておなかも満たされたので再びまち歩き。
今治のまちは空襲で焼け野原になったそうで、中心部で戦前のまちなみは全く残っておらず、
戦後復興期の建物は概して簡素であまり建築的に見るものは少ない。




この水路はかなり古そうで、おそらく戦後ほぼドブ状態だった水路の上に、少しでも広くと張り出して
建物が建てられたのだろう。こういう風景は徐々に消えていく運命だが、最初から隙なく計画された
まちにはない、時間的奥行きを感じさせる。


港の方へ行ってみよう。

酒屋の店先に「港湾施設」の標識。この先も同じように普通の民家が並んでいるのだが・・・

港に出た。水がエメラルドグリーンできれい!


船だまりに並んでいる漁船は船首が特徴的な形をしているな。水切りの部分がやたら長く突き出している。
タンカーなどの大型の船だと「バルバスバウ」と呼ばれる丸く大きな突出部があるが、漁船でこんなのは
見たことがない気がするなぁ。でもここにいる船はほとんどがこの形だ。今治独特のものだろうか。


古い石積みの堤防は意外にも、一部さえ崩されることなく今もその役割をちゃんと果たしているようだ。
堤防の内外の行き来のために階段があちこちに作られている。
堤防の天面は幅サイズの大きな石が並べられていて、まるで石畳のような風情。そしてそこは各家の
物干し場となっていて靴下やシャツなどがはためいている(笑)。


洗濯物の間を抜けて、広めの路地のあるところまで猫のように堤防の上を歩く。なんせ、堤防の内側はもう
民家の庭状態なのだ。そして内側の路地が堤防に突き当たる場所にまつられた祠がいくつもあった。


まちの方へ抜け、大黒湯へ向かおう。
ラヂウム温泉の見学が15:30なので、その前にいったん汗を流してリセットしようという魂胆。
本町通りには本町温泉もあるがそちらはビル型で近代的なお風呂屋。そこから100mぐらい行ったところに
もう1軒あるのだから、それだけ需要が高かったんだろうな。


お風呂屋は大体午後3時とか4時とか開店が多いが、大黒湯はありがたいことに13:30オープン。
外観はさっき見た敷島湯とそっくり。男女の入口の間に円筒形の部分があって、その分番台スペースが広くなっている。


開店時間が近づくとおばちゃんたちも数人やって来て、カチャっと中からカギが開くと同時に入って行く。
昼間からお風呂に入るのがルーチンなんだろうな、ある種贅沢(笑)。


中は板の間、天井ファンもある純粋な戦後の昭和銭湯。
事前にクーラーをつけて準備していてくれていたのだろう、よく冷えた空気が扇風機でそよそよと流れ
もう極楽!!脱衣所にしばらくゴロッとしていたいくらいだ(笑)


浴室も最高。中央の楕円形の浴槽は最初熱かったが蛇口からの流しっぱなしの水で適温に。
お湯は浴槽の縁を越えてさらさらと流れていく。見たところ浴槽の中には吸い込み口がなく、これは
完全かけ流し風呂ではないのか!?
そして水風呂に肩まで浸かってこもった熱を放出。はぁーっ!極楽!
湯気抜きの天窓から若干弱められた日光が降り注ぎ、プール気分だな(笑)。

ゆっくり涼んだのでそろそろ行こう。
帰りがけに番台のおっちゃんに、入口付近だけでも写真を撮らせてもらえないか聞いてみたが、やんわり断られた。。。
大人しく引き下がり、ありがとう~と外へ出る。

ラヂウム温泉へ行く前にもう一ヶ所寄り道。前回見つけたタイルスポット(笑)


あった!健在でよかった!


角地に建つ町家の腰壁三面にわたり、色とりどりの小口タイルが網代状に貼り詰められている!
あぁ、今見ても美しいなぁ~~




ソリッドカラーのものが多いが、ニュアンスのあるグラデーションや凹凸のあるものが混じっており
どこを切り取ろうかと悩む・・・



さぁそろそろ今治ラヂウム温泉へ行こう。前回入れなかったので、ようやくリベンジを果たすときが来た!

続く。

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