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Channel: まちかど逍遥
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国東半島一周 夷谷温泉と海門温泉

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国東半島の続き。

国東半島にももちろん、九州温泉道八十八湯めぐりの温泉がある。そのひとつ、夷谷温泉を目指して
半島の中心部へ向かう谷筋の道を上っていく。沿道の美しく手入れされたゆるやかな棚田を見ると、
日本人の勤勉さや繊細さが思い起こされ、日本人でよかったとつくづく思う。

国東半島のピーク、両子山は火山であり、裾野はなだらかだが中央部ではこんな険しい岩が
いたるところでそそり立ち、耶馬溪とそっくりの異様な景観を見せる。
夷谷温泉の近くは夷耶馬(えびすやば)と呼ばれる。


巨大な岩が何かのはずみで崩れやしないかと、心の中でちょっとハラハラしながら走り
ようやく夷谷温泉にやってきた。


人里離れた山あいの素敵なロケーション。


温泉自体は割と新しくきれいな建物。シンプルで変に狙ったところもなく好感の持てる建物なのだが
このロケーションからひなびた掘っ立て小屋であってほしかったという思いが強く、後から見たら
温泉の建物の写真を一枚も撮っていなかった(苦笑)。→こんなの

しかし塩分を含んだお湯はとても気持ちよく、露天風呂もあって楽しめた。

温泉の周りは公園のように少し整備されているが、その一角にこんな石橋もあった。貴船橋。
今は水が枯れた小さな谷川にかかるアーチだけの石橋。移設されたものではなく元からここにあったようだ。


もとは壁石が上まであったのがめくれてしまったのだろうか。それとも元からこういうもの?
普通は横からしか見えない輪石が露出していることで構造がよく分かる。
何となく橋の幅の長さの石を一本ずつ並べているのかと思っていたが、必ずしもひと続きの一本で
なくてもいいようだ。


アーチは本当にこれだけの単純な構造でびくともせず、石の表面がすり減るほど長い間人々に踏まれ
使われてきたのだ。


さてここからまた山を下り、八十八湯めぐりに今年からラインナップされた海門温泉へやってきた。
海ぎわの集落の細い道に入りこみとても温泉がありそうに思えないところにあった。


かつては旅館だったそうだが、今は温泉のみとのこと。分かりにくい場所にも関わらず
スタンプを集めにお客さんは結構来るという。

ブレブレ写真(汗)

気さくなおかみさんが、どうぞどうぞ、ごゆっくり、と案内して下さった。


浴室はそれほど古くもなく特に味わいもなくそっけないもので、薄暗い中に小さな四角い浴槽がひとつ。
塩分を多く含んだ濃厚な泉質でマニアが絶賛とか書いてあったが、まぁ確かに見た目も濃そうではある。
正直、私はぺたぺたするので塩湯はそれほど好きではないのだが・・・


うわっ・・・これは・・・気持ちいい・・・!!
体がお湯と一体化してしまう感覚。。。湯温が体温とちょうど同じくらいなのだ。
それに塩分濃度も、人の体と全く同じなのだろうか、ふわ~~っとお湯の中に浮遊する。
じっとしていると浴槽の底につかず浮かび上がりもせず、呼吸によってわずかに上下するのみ。
薄暗くて誰もいなくて静かな浴室の中で一人、死んだようにお湯の中に漂っていた。。。至福の極み(笑)


続く。

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