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Channel: まちかど逍遥
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洋々閣に泊まる。

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佐賀からの続き。

単線、非電化の唐津線を国鉄型の気動車が走る。途中の駅も木造駅舎がちょくちょくある。
これは小城駅。今回は途中下車先を佐賀に変更してしまったので行きそびれてしまったが、また
機会があれば降りてみたい。それまで建て替えずにいてほしいなぁ。


こちらは厳木(きゅうらぎ)駅構内のレンガの給水塔。蒸気機関車時代の遺物だ。


山本駅も木造駅舎が残る。


牧歌的な唐津線も、高架線となり松浦川を渡ると一気に都会の様相。
今宵の宿は洋々閣。Iさんが目をつけていたハイグレードな宿だ。唐津駅まで車で迎えに来てもらう。




中心市街地からは少し離れた海辺のエリアにある洋々閣は、意外にも住宅街の細い道に面して
建っていた。間口は広く、繊細な格子のファサードが品を感じさせる。


玄関の敷石は打ち水で清められており、女将と仲居さんが三つ指ついて迎えて下さった。
おぉ~、ちょっと今までの宿とは違うな!


洋々閣は、旅館がこぞって鉄筋コンクリートの建物へ建て替え洋風のホテルへと変貌した時代にも
先代がかたくなに純粋な和風の建物を守り続けたという。現在のご主人はかつて冨士屋ホテルで
勤務して外国人客に対する接遇を学んだあと、洋風の冨士屋ホテルとはまた別の上質の和風で
外国人客を迎える宿にしようと、旅館を継ぐ決心をされたとか。



日曜の午後に出発すると言っていたIさんはまだ着いていないようなので、一足先にチェックインしよう。

道路に面した棟が一番古いようで、いくつかの棟が渡り廊下でつながれている。
欄干のある渡り廊下。この下には池があるから本当の橋かな!?

廊下のそこここに生花が粋に飾られている。

渡り廊下の中程に独立した座敷がくっついている。庭を一望できる特別室だ。


お庭から見たその部屋。手入れされたお庭では野鳥が遊ぶ。


私たちの部屋は1階の中庭に面した部屋で、踏み込みに2部屋続きの座敷。トイレ、お風呂付きだが、
なんだか洋書の写真集を見ているような、上質でモダンな和デザイン!うーん、セレブな気分!!


明るいうちに海岸にも出てみよう。
松林に守られた広々した海岸まで徒歩3分。潮は引いていて遠浅の瀬が現れている。
あぁ~気持ちいいなぁ!


正面に見える山が印象的。インドネシアのフローレス島で見たグヌン・メジャ(机山)を思い出す。

遠くに人影がポツリポツリと見える。貝を掘ってるんだろうか?小さなスコップで足元の砂をつっ突いている。

「何が取れるんですか?」「アサリですよ」「へえ~天然のアサリですか?」
おばちゃんの持つ小さなバケツは半分くらいまで貝が詰まっていた。おばちゃん足元の砂をピンポイントで掘っていく。


「貝のいる所がわかるんですか!?」「ほら、砂がちょっと凹んでるんですよ、こことか、こことか。」
えっ、わからん・・・でもおばちゃんは百発百中、いや、掘ると大体2つ貝が出てくるので、
百発二百中だ(笑)すごい!

ハンターの血が騒ぐが(笑)、アサリ持って帰れないし・・・おとなしくあきらめて宿へ戻る。

到着したIさんと合流して、しゃぶしゃぶの夕食、再び館内散策・・・とホテルライフを楽しんだ。


続く。

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