炭坑ばかり書いているとさすがに飽きてきてブログを書くのもおっくうになっていて・・・
イカンイカン(苦笑)。
今月の洋風建築めぐり講座は夙川にある近代建築2軒を見学した。
旧山本家住宅は1938(昭和13)年に鳥取県出身の鉱山経営者、近藤寿一郎の邸宅として
建てられたもので、戦後に第一飲料経営者、山本清の手に渡った。
現在、財団法人山本清記念財団が管理運営しており文化教室などに使われている。
広い道路に面して立派な石張りの門と、その後ろに控える落ち着いた洋館。こんな建物がここにあったのか!
有形登録文化財であるほか、ひょうごの近代住宅100選や西宮市都市景観形成建築物にも選定されている。
門を入ると足元に和風の植物が配されたアプローチ、建物はサンドベージュ色の壁に桟瓦のひさしが
和洋の中間的な印象を与えるが、玄関ホールは完全な洋風である。
玄関ホールの腰張りタイルはくすんだ青色が印象的。
おそろいでも微妙に違うデザインの照明器具。クラフト感があって素敵だなぁ。。
ビー玉みたいな真ん中のガラスがかわいい~
玄関近くの2室とその2階が洋室で、奥へのびる廊下の先はもうすべて和室である。
二階の寝室にはタイル張りのマントルピースが。端正な印象。
洗面所には、建設当時に設置されたというレトロすぎる湯沸し器も・・・
お庭には風流な山野草が植えられ、萩、紫式部、白式部、水引草、など、今がちょうど盛り。
一角には茶室もあり、優雅な暮らしをうかがい知ることができた。
さて、その向かいにあるのが浦邸だ。こちらは1956(昭和31)年に吉阪隆正の設計で
建てられた代表的な戦後のモダニズム住宅。これまでにも通りがかりにちらりと見たことがあった。
1階はピロティで、コンクリートの柱によって持ち上げられた居室部分の壁はレンガの
凹凸による陰影が美しく、意外と有機的な印象を受ける。
現在もお住まいの現役住宅なので写真は外観のみとしておくが、印象深い外観以上に
内部が素晴らしくて感激した!建物の素晴らしさはもちろんなのだが、その生活に。
御当主は海外生活が長かったので、内部は完全に土足生活で、壁に飾られた家族の写真や
置かれた人形、どこを取ってもまるで日本人の住まいとは思えない。
しかしなぜかそこに「ふるさと」の温かさを感じたのだ。
階段の壁を飾る抽象的な形のコンクリートの塊に、家族の手形がつけられていることを
奥様から伺って気づいた。
クーラーがなかった時代には真夏は日中家の中にいられないほど暑かったそうだ。
宙に浮いたコンクリートの箱であるこの家のいいところも不便なところもひっくるめて
住みこなして来られた。いつも家族と共にあった家。
戦後まもなく建てられたこの家には、60年の家族の歴史が刻み込まれている。
少し見せて頂いただけなのだけれども、なんだか心の中が温かくなる、家だった。
あぁ、やっぱり住宅はいいなぁ。
ちなみに、ここの隣にある保育園の建物は、浦邸とは全く無関係なのだそうだ(苦笑)。
向かい合って建っている二つの対照的な建築を堪能した一日だった。
イカンイカン(苦笑)。
今月の洋風建築めぐり講座は夙川にある近代建築2軒を見学した。
旧山本家住宅は1938(昭和13)年に鳥取県出身の鉱山経営者、近藤寿一郎の邸宅として
建てられたもので、戦後に第一飲料経営者、山本清の手に渡った。
現在、財団法人山本清記念財団が管理運営しており文化教室などに使われている。
広い道路に面して立派な石張りの門と、その後ろに控える落ち着いた洋館。こんな建物がここにあったのか!
有形登録文化財であるほか、ひょうごの近代住宅100選や西宮市都市景観形成建築物にも選定されている。
門を入ると足元に和風の植物が配されたアプローチ、建物はサンドベージュ色の壁に桟瓦のひさしが
和洋の中間的な印象を与えるが、玄関ホールは完全な洋風である。
玄関ホールの腰張りタイルはくすんだ青色が印象的。
おそろいでも微妙に違うデザインの照明器具。クラフト感があって素敵だなぁ。。
ビー玉みたいな真ん中のガラスがかわいい~
玄関近くの2室とその2階が洋室で、奥へのびる廊下の先はもうすべて和室である。
二階の寝室にはタイル張りのマントルピースが。端正な印象。
洗面所には、建設当時に設置されたというレトロすぎる湯沸し器も・・・
お庭には風流な山野草が植えられ、萩、紫式部、白式部、水引草、など、今がちょうど盛り。
一角には茶室もあり、優雅な暮らしをうかがい知ることができた。
さて、その向かいにあるのが浦邸だ。こちらは1956(昭和31)年に吉阪隆正の設計で
建てられた代表的な戦後のモダニズム住宅。これまでにも通りがかりにちらりと見たことがあった。
1階はピロティで、コンクリートの柱によって持ち上げられた居室部分の壁はレンガの
凹凸による陰影が美しく、意外と有機的な印象を受ける。
現在もお住まいの現役住宅なので写真は外観のみとしておくが、印象深い外観以上に
内部が素晴らしくて感激した!建物の素晴らしさはもちろんなのだが、その生活に。
御当主は海外生活が長かったので、内部は完全に土足生活で、壁に飾られた家族の写真や
置かれた人形、どこを取ってもまるで日本人の住まいとは思えない。
しかしなぜかそこに「ふるさと」の温かさを感じたのだ。
階段の壁を飾る抽象的な形のコンクリートの塊に、家族の手形がつけられていることを
奥様から伺って気づいた。
クーラーがなかった時代には真夏は日中家の中にいられないほど暑かったそうだ。
宙に浮いたコンクリートの箱であるこの家のいいところも不便なところもひっくるめて
住みこなして来られた。いつも家族と共にあった家。
戦後まもなく建てられたこの家には、60年の家族の歴史が刻み込まれている。
少し見せて頂いただけなのだけれども、なんだか心の中が温かくなる、家だった。
あぁ、やっぱり住宅はいいなぁ。
ちなみに、ここの隣にある保育園の建物は、浦邸とは全く無関係なのだそうだ(苦笑)。
向かい合って建っている二つの対照的な建築を堪能した一日だった。