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Channel: まちかど逍遥
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柳川のこたつ船

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久留米からの続き。

西鉄で柳川へやって来た。柳川といえば川下り。近江八幡や潮来でも水郷めぐりの船に乗ったことがあるが、
今回も船が目的の一つ。ここの川下りは、まちなかに縦横無尽に広がる掘割を船頭さんが櫓一本で漕いでゆくもの。


今夜の宿はちょっと奮発して、柳川藩主立花邸「御花」をとってある。柳川城跡の一角にあり
駅から離れているのでアクセスはバスかタクシーしかないのだが、川下りの終点はこのすぐ横である。
移動を兼ねたら一石二鳥!ということでプランを立てたのだが・・・・この寒い時期(1月)の夕方に
お客は少なく、、、次の船が出るのは30分ほど後になるとか。えーっ、そんなに待ったら
日が暮れるじゃないか。せっかく急いで久留米を出てきたのに。
しかし5時の船も本当に出るのか?他のお客は全く見当たらない(汗)


5ヶ所ある船会社のうちいくつか聞いてみたが、しまいかけだったり同じくらい待つというので、
諦めて周辺をうろついて時間を潰し、5時の船に乗るべく船乗り場へ戻ってみると、5~6人のお客が
いたのでホッとした。しかし同じ家族らしく、一人ヨソ者が混じっている状態で・・・ちょっと寂しい。





今の季節寒いので船にはこたつがしつらえてあり、布団に足を突っ込んだまま観光できる。いいね~!
船頭さんのジョークや歌を交えたトークを聞きながら、水路を進んでゆく。


川下りの船は各社だいたい同じコースを通るようだ。比較的川幅の広い水路であるが、クランク状に
細かく折れ、船幅ギリギリの石積みの橋や頭をすりそうなほど低い橋をくぐったりとスリルも満点。
田園風景や家々の裏手など、、、くるくる変わる岸辺の風景も楽しいね!



一度Googleマップで柳川のまちを拡大していってみてほしい。それはそれはもう、気持ち悪いほどの
網目状なんである。水路を掘りすぎて陸地が半分くらいしか残っていないんじゃないか?と思うほど。
この掘割は総延長470kmあるとか。もともと筑後川河口の低湿地であった柳川では水路を掘って
陸地を盛り上げ、掘割が大雨の時の遊水機能や農業用水・防火用水としての貯水機能を担ったことにより
まちが発展してきた。
生活用水も供給してきた掘割だが、戦後水道が整備されると大阪の川と同様汚れ荒れ果て、埋め立てる
計画が決まっていたのを、一転再生の方向へ導いたのが柳川市環境課の「広松伝」という人だった。
彼は住民の意識を変えることで、住民自身による浄化・維持管理のしくみを育てていったのだ。
おかげで、この独特の景観が今に残り、観光資源として全国・世界中の人を惹きつけているのであるから、
素晴らしい英断であった。

レンガの蔵もあったが残念ながらその手前で曲がってしまった。また明日見に行こう。


途中水上売店に立ち寄って甘酒を買うのも楽しい。バンコクの水上マーケットみたいだ。


しかし日が暮れどんどん暗く寒くなっていく、、、こたつがあってよかった!




トワイライトの幻想的な時間。。。




約1時間と充実の船旅を堪能して、到着地点は宿のすぐ横。らくちん~~

近くの店で安いうなぎを食べてから宿へ向かう。

玄関へ回ると、、、おぉーっ、何とすごい!門番小屋もあって、まるで外国のお城みたい。


宿泊は新しく作られた棟でちょっとがっかりだが、宿泊者は無料で洋館の見学ができるという。
明日の朝一見て回ろう~!


続く

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