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Channel: まちかど逍遥
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別府めぐり(3) 別府市中央公民館あたり

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続き

古い大きな壁が見えてきた。あれが別府市中央公民館だな。しかし裏側は地味で倉庫か変電所のようだ。


側面のアーチ窓を見ながら表側へ回る。全体に薄汚れた感じに見えるのは、スクラッチタイル貼りの上から
一時モルタルを塗りこめてあったのを剥がしたのが原因のようだ。せっかくのスクラッチの凹凸が埋まっている。


インパクトのある窓のバルコニー。


吉田鉄郎設計、1928年(昭和3)年竣工。別府市公会堂として建てられ、今は公民館として使われている。
受付で見学させて下さいと断って上へ上がる。写真もOK。


ネットでは見たことあった階段の踊り場のステンドグラス。鮮やかな青に吸い込まれそうだ。素敵だなぁ!


使っている部屋は見れませんと言われたのだが、それは2階のメインルームだった。窓越しに中を見やると、、、
あっ、あの青いタイル!「タイルの本」で酒井さんの連載で見たのをここへ来て思い出した。
あれがこの建物だったのかぁ。



階段はシンプルながら一面大理石で豪華。
ホールにも大理石とタイル貼り壁噴水があり、天使の小便小僧が福助顔で笑える(笑)。

3階は使用中ではなく入ることができた。しかしタイルはない。
畳敷きだがこれは文化教室のために入れたものだろう。この部屋の暖炉も濃灰色の大理石製で、
薄い灰色の斑点は美濃赤坂の金生山化石館で見たフズリナと思われる。赤坂産の大理石なのだろうか。


階段の上は外から見えていた塔屋。見上げると天井に星形のレリーフ、放物アーチの小窓が。


建物内を一通り見てからもう一度2階の部屋を覗き込んでみるが、終わりそうな気配もない。。。
受付で聞いてみる。「2階の部屋は何時に空きますか?」「4時ぐらいでしょうか」
今2時半、待つには長いなぁ ・・・あぁ、この部屋を見ずに帰るなんて。。。残念すぎる(涙)

尚、大ホールはドアをちょっと開けてみたが真っ暗で何も見えなかった。

未練を残しながら、、、先へ進もう。
公民館の窓から見えて気になっていたこの建物を見に行く。


洋館かと思いきや、玄関周りは和風の旅館を思わせる不思議な雰囲気。
タダモノではない香りがするが、一般の民家のようだ。


現在別府市児童館となっているこの建物は、もと別府郵便局電話局電話分室。
別府市中央公民館と同じ吉田鉄郎の設計。こちらも1928年(昭和3)。


赤いレンガタイル貼りは古典っぽい印象を受けるが、アーチ使いは少なめで公民館よりもシンプルデザイン。
吉田鉄郎といえば大阪中央郵便局と東京中央郵便局の都会的なビルディングのイメージしかなかったが、
その前にはこれらのような過渡的なスタイルの建物を作っていたのか。


児童館の向かいの友永パン屋は有名みたいで、見ている間にも車で続々お客がやって来る。

ガラス越しに見えるのはメロンパン、チョコレートパン、レーズンパン・・・素朴なパンばかり。
買ってみようかと思ったが、店内はごった返しているのであきらめ、先へ進むことにしよう。

続く。

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