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Channel: まちかど逍遥
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弁天町の交通科学博物館

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大阪環状線の弁天町駅に隣接する交通科学博物館がこの4月で閉館する
先日地下鉄の車窓から入場の大行列が見えて、ちょっとひるみながらも、なくなる前に
もう一度行こうと思っていた。
今日は一日ダラダラして昼下がりに犬の散歩に行ったときに、ふと思い出したのだった。
さすがに夕方4時から来る人はそれほど多くなくすんなり入れた。入場料は400円。

屋外展示場の大屋根はJRのホームや地下鉄中央線の車窓からもよく見え、弁天町駅の一部のように
長年なじんでいた風景であったが、これがなくなるなんて。。。

交通科学博物館は楽し!
弁天町の歩道橋より
ぐるっとまわって50年

ありがとうのメッセージがエントランスホールの壁一面に張られ、「閉館まであと15日」の文字。
入口脇のミュージアムショップがすでに閉鎖され屋外の臨時売場になっていたのは残念だった。


中は大盛況!
小さな子供連れのファミリー、カップル、年配の夫婦、カメラを首から下げた鉄チャンたち、、、、
それぞれにお気に入りの展示に張り付き、写真を撮ったりボタンを操作して楽しんだり。
テレビ局のカメラも来ていた。




屋外展示場へ出ると、普段は中に入れない展示車両に入れるとあってこちらも行列。



子供より大人が多いのはやはり展示された寝台車や食堂車を実用として使った世代だからだな。

私は国鉄になじみのないところで育ったし、若干後の世代なので、展示されたレトロな車両に憧れは
あるものの個人的な思い入れはない。それにおそらく閉館後も京都にできるミュージアムに移され
展示されるだろうと考えると、この行列に並ぶのはパスすることに。

それよりも私が今、体感、また記憶しておきたいのは、この大屋根空間そのものや、弁天町駅と
一体化した展示空間である。そして、新ミュージアムでは再現されることがないであろう、
アナログでワクワクする展示方法。


この色褪せたボロボロの食堂車は、実際にカレーやお子様ランチをお手軽な値段で食べられる
レストランとして使われてきた。本物のブルートレインの食堂車で!!すごい体験だ。
しかしこの車両は京都へ持って行くとは思えない。。。


館内の展示も、ボタンを押せば光る、動くなどの電気的・機械的な仕掛けが満載。単純かつ
子供にも分かりやすいが、今ならこういう方法をとらないだろうな、と思う。
今は大型モニターにCGを映し出せば何でも表示でき、コンピューター制御でどんな大掛かりな
演出もできる。


本物に触れられる展示はワクワクするし、好き勝手にガチャガチャやってみられるというのは
子供には楽しいものだ。昔のモノは多少荒っぽく扱っても壊れない。多少汚れたり傷んでも気にしない。
そういう展示が随所にある。






もったいぶらない展示。それが弁天町の魅力であった。




この交通科学博物館が1962(昭和37)年に開館して52年。
奈良に住んでいた私でさえ子供の頃連れて来てもらったし、大阪の子供で来たことがない子は
いないんじゃないか。当時の子供も今の子供も、当時の大人も今の大人も、皆がワクワクして
楽しんだ交通科学博物館が、大阪からなくなってしまうのはほんとに残念。。。



ありがとう、お疲れさま、と言いたい。
京都の梅小路にできるという新しい「京都鉄道博物館」にどれだけの展示物が引き継がれるのか
わからないが、身近で親しみやすい展示を期待したい。そして料金設定もね。


閉館は4/6(日)。行く人は急いで!


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