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Channel: まちかど逍遥
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浦添市美術館の展望塔に上る。

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5月の沖縄の続き。

次は浦添市美術館へやってきた。


駐車場に車を停めて美術館のエントランスに向かう小径を歩いていたら、「てだこチョウハウス 無料」と書かれた
看板があって、見ると小さなビニールハウスが1つ。ふと立ち寄ってみる気になった。


ハウスの中は鉢植えの植物が少し置かれていて、蝶がひらひら舞っていたり、お皿に集まって蜜を吸っている。




そして端の方に干物用の干し網のようなものが吊り下げられていた。そこには、金の鈴のようなものがたくさん
ぶら下がっている。うわ、なにこれ!?


金ピカでどう見ても金属にしか見えないが、なんとこれはオオゴマダラという蝶のさなぎなのだ。
固いのかどんな感触なのか気になるが触ってはいけない。このチョウハウスではオオゴマダラを大事に育てて
繁殖させている。


羽化したばかりの蝶がぶら下がったまま休んでいる。ついさっきまで金の鈴だったのが蝶になるなんて!
ぬけがらのさなぎは金属光沢がなくなり透明になっている。あぁ不思議だな~~!!


チョウハウスを出て美術館へ。建物と建物の間にエントランスがあった。だいたい美術館などのエントランスは
広々と開けているのが普通だが、変わっているな。高い塔屋があって周囲には何棟もの建物が連なっている。


外壁は砂を固めたようなタイルが全面に。


美術館の展示を見るほどの時間はないな・・・と思っていたら、塔屋の展望塔には入場しなくても上れるらしい。
「展望塔からは、美術館の八角重層屋根群及び市内が展望できます」と書かれた案内が。上ろう!


塔屋の内部は打ちっぱなしコンクリートの八角形の螺旋階段。


階段裏も段々に作ってある。


途中の踊り場の窓からストゥーパのような屋根が次々に見えてきた。




最上階は中央にこんな螺旋階段がついていて、これを上るといよいよてっぺんだ。


展望塔は周囲をぐるりと歩けるようになっていて、八方に開けられた窓から景色を望むことができる。


おぉ、これが重層屋根群だ。壮観!ボロブドゥールのストゥーパか、または竪穴式住居の集落か。
八角形は八卦なのだろうが、このドーム屋根は沖縄というより東南アジアっぽい雰囲気だな。
世田谷美術館なども手がけた建築家、内井昭蔵氏の設計で、1990(平成2)年に開館。


ピロティも八角形の柱とアラベスクのような八芒星のデザイン。




起伏のある土地に琉球石灰岩の石垣、南国の植物が陰影を添える。


軒に開けられた穴から落ちる光が美しい。
内部も素晴らしい空間だそうなので、今度はゆっくり時間をとって鑑賞しよう。


隣に建つてだこホールはグスクを思わせる。窓がシーサーの顔になっているという驚きの意匠(笑)


国道58号沿いにはまだこんなレトロアメリカンな看板が。


そのあとはやちむんの里へ。壺屋の記事でも書いたが、那覇市内の壺屋では都市化が進んで薪で焚く登り窯が
公害のもととして問題視されはじめ、1970年代に廃止されることになったため、人間国宝の金城次郎をはじめ
多くの窯元が米軍から返還されたばかりのこの地域に移転した。


以前買ったお気に入りの器が割れてしまったので同じようなのが欲しいなと思って同じ店を訪れたが、どうも
思うようなのがない。若い作家が増え、イラストチックなものや、単純な水玉など自分で陶芸で作れそうなもの、
伝統模様をグラフィック化したようなもの、逆に沖縄のやちむんのアイデンティティが感じられないものなどが
増えて来ていると感じる。それは新しい展開なのだろうが・・・私はやっぱり沖縄の伝統的な雰囲気で
単純な模様でも熟練した手わざが感じられるものを求めている。やっぱり民藝好きなのだ。しかしそういうのは
どんどん減っていくのだろうな。。。

読谷村陶芸研修所の床に敷かれていたのは、大判の布目タイル。この花形は読谷山花織の伝統模様だ。


ところでこのやちむんの里にあるガラス工房の建物が、浦添市美術館の形に似ているな!?
こういう形の建物が沖縄の伝統としてあったのか??「ガラス工房虹」は1988年に設立と書いてあり、
それほど古いものではないから関係ないのだろうが、この形はどこからきたのだろうか。


廃瓶を材料とした作品を作られている。


お昼は陶眞窯に併設されているやちむん&カフェでピザを。
陶眞窯は壺屋焼ミュージアムの男性用トイレのタイルを作った窯だな。


ピザはもちもちでボリュームがあってとってもおいしかった!


続く。

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