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Channel: まちかど逍遥
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高知から東へ、建築めぐり

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だいぶ間があいてしまったが・・・高知の続き。
車で東へ向かいながら、ちょろちょろ寄り道して近代建築を見て行こう。
こちらは田中石灰工業の事務所。下見板張りの洋館風。


このあたりは実際に石灰岩を切り出している山のふもとで、古い工場というか作業場のような建物が建ち並ぶ。
埃っぽい細い道路を歩いていくと、洋風意匠のあるRC建築がふたつ現れた。いずれも事務所だったのだろう。


窓枠の隅々についている白いものが目につく。あれは何だ?


近寄って見ると、タイル!?白と水色の無地だが縁が丸まっていないストレートエッジなのだ古いものだ。
無地タイルをぽつぽつと装飾に使うとは、面白いな!


アーチ型のペディメントの中にマークが。「カネヨ」かな?


この建物は川沿いに建っており、やはりこちら側が正面っぽい。水運によっていた時代の建物は川に向かって
正面玄関を設けているのも多い。


川の向こう側に渡るときれいに眺めることができた。


次は旧高知県電気局庁舎へやってきた。円柱型の塔屋が角部分にそびえ見栄えのする建物だな!
塔屋の正面お3本の横線がモダニズムの雰囲気を印象付けているが、入口上の細い三連アーチ窓や建物のフォルムを
縁取るひらひらした瓦などちょっとスパニッシュっぽい印象もあり、また尖塔アーチの装飾なども目を惹かれる。


丸いのは電気局のマークだろうか。


壁のブルーグレー色はオリジナルかどうかは分からないが、とても爽やかな印象。窓枠や入口まわりだけ色を
違えて、オレンジ色っぽい石の洗い出し仕上げにしているのが、いいコントラストとなっている。


1928(昭和3)年頃の築という。戦後は四国電力の営業所や南国市立青年の家としても使われてきたが、
現在は使われている気配がない。
入口のドアがアルミ建具に変わっているのがちょっと残念な他は往時の姿をよくとどめていると思われる。
もちろん内部を見ることはできないが、アールデコ風の装飾がよく残り、塔屋部分には2階から3階へ上る
螺旋階段もあるらしい。




ここは駐車場の入口だったのだろう、壁がゲート状になっており、六角形を3つ並べた装飾がついている。
建物の裏は広い空き地になっている。


東へ向かう途中で赤岡へも再訪。こちらは前回も見た「赤れんが商家」。前にも書いたが旧赤岡村の初代村長、
小松与右衛門の住まいだった建物で、「赤岡町家再生活用プロジェクト」の方々を中心に活用が進められている。
このときはイベントでカフェをやっていたのでお茶を頂く。

前回訪問時の記事→こちら

前回は見なかった2階も見せて頂く。急な梯子のような階段を上ると、結構高さもありちゃんと使えそうな広い空間。






ワークショップも取り入れ建物の改修をするとともに調査研究をすすめイベント企画など活用も積極的に
進められているようだ。NPO法人化も目指しているようで、さらに進化していくことだろう。


優れた建物が次世代へ受け継がれていく。素晴らしいな!


これはふと覗き込んだ町家の土間。寺尾木材店跡、だったかな。
台車で荷を運び出すためだろう、部分的にレンガが敷かれている。


続く。

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