2020年3月の岩手旅の続き。
台温泉に泊まった翌日は、花巻のまちをうろつき、そのあと大沢温泉へ立ち寄り湯に行ってきた。夕方はまた
タイムリミットまで花巻歩きの続きをしたので、花巻のことはまとめて書くことにして、先に大沢温泉を。
大沢温泉は宮田珠己さんの四次元温泉日記の本に載っていた「O温泉」であり、迷路宿好きの私としてはいつか
行きたいとずっと機会をうかがっていたのだった。
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道路から敷地に入ると下り坂で、豊沢川の谷に向かって降りていく。
おぉ・・・見下ろす屋根は鉄板葺きになっているが古めかしい建物が残っているなぁ!渡り廊下が左側の棟
にも続いていて、そちらは斜面の上の方まで廊下が伸びている。ははぁ、あっちの方が複雑そうだ(笑)
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「大沢温泉」というのは温泉地の名前であると同時に宿の名前でもある。自炊部「湯治屋」と旅館部
「山水閣」に分かれており、昔ながらの長期湯治客と快適な滞在を望む旅行者、両方のニーズに対応できる
宿となっている。
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さぁ入ろう。あぁガラスに書かれた筆文字に気分が高まるねぇ~~
長い歴史のある温泉で、約1200年前の延歴年間に征夷大将軍坂上田村麻呂が東征の際に毒矢を受けて負傷したが
ここの湯に浸かるとほどなく傷が癒えたという伝説がある。宮沢賢治や高村光太郎らも通ったという。
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中へ入ると昔の木造の学校のような素朴なつくりで、天井の低い帳場みたいな部屋に土産物を売っていた。
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お風呂は左手の廊下を奥へ行った先にあるらしい。やった~奥まで入れる!入浴後に館内を見学してもよいか
尋ねたら快い返事を頂けた。そして川の向こうに茅葺の建物があって、橋を渡って行けるが今は閉めている
との話だった。
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サンダルに履き替えて橋の手前までは行けますよと言うのでちょっと見に行ってみた。
橋は途中でカクンと曲がった「曲がり橋」。茅葺の建物は「菊水館」といい元は客室として使っていたが、
現在はギャラリーとなっているらしい。たまたま閉めていたのか、不定期営業なのか。。
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温泉はモザイクタイルを貼りつめたレトロなタイル浴槽で、ぬるめのお湯にゆるゆる浸かってリラ~ックス!
大沢温泉にはかつて花巻電鉄の駅があった。花巻電鉄鉛(なまり)線は、花巻市街から西鉛温泉まで走っていた軌道線。
以前藤三旅館に泊まったときに見た馬づら電車もそこを走っていた車両だ。
かつては沿線に鉱山があり貨物輸送もしていたとか。
近隣の温泉地を数珠繋ぎにしていたので温泉巡りに便利だっただろうが、1969(昭和44)年に廃止。
今は車がないと行きにくいな。。
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お風呂から上がってちょっと館内を散策しよう~~
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廊下を進んでいくといくつもの棟が繋がっている。
小さな食堂があった。社員食堂とか昔の学食のような飾らない食堂。湯治屋のお客専用の食事処かな。
まさか旅館部のお客の食事をここで提供しているわけではないだろう(笑)
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その手前に2階の客室へ上る大きな階段がある。
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この「ピンポン ゲートボール ごらく場」と書かれた看板がどうしても気になるよね~
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二階へ上ってきたら、階段はさらに奥へと続いている。
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ここが新館とは!本館は寛政年間からのものというから、これでも新しいのだろう。
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湯治用客室の中を覗いたわけではないが、廊下も明るくて開放的で十分快適そうだ。
以前泊まった有名な玉川温泉の湯治部の部屋はキツかったけど、、、
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さて奥へ続く階段を上がったところに大きな部屋があった。覗くと、確かに卓球台が並んでいてステージもある。
ゲートボールがあったかどうかは不明・・・(苦笑)。でも使われてなさそうな雰囲気だったな。。
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この部屋の前から下を見下ろすと客室のあった「新館」と奥の浴室などが一望できた。
この部屋が斜面の一番高いところにあるのだ。
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ごらく室の内部はベニヤっぽい板が貼られサッシも新しくなっているようだったが、廊下の床は古い。
それぞれの棟がいつ建てられたものかは分からないが、黒く光る艶が年代を感じさせる。
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最後に売店で「ヨーグルトにかけるお醤油」というのを買ってみた。
ちなみに帰ってから食べてみたら、甘みのある醤油?醤油風味の蜜かな?アイスクリームにも合いそうだ。
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お湯もよかったし、面白かった~!
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大沢温泉を出てから帰るまでまだ時間があるのでどうしようか・・・遠野まで足をのばそうか、などと
考えながら車を走らせ、途中にある旧小原家住宅に立ち寄る。
寒い気候のため家畜小屋を人間の住む棟と繋げてひとつ屋根をかけた、「南部曲り家」というこの地方独特の
農家型民家である。上から見ると屋根がL字型をしている。
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残念ながらまだ冬季のため開いておらず内部は見ることができなかった。
本によると、元は別の場所にあったが町に譲渡されたときに似た環境のこの場所に移築された。
そして、18世紀中ごろに建てられた当初はL字型をしておらず四角い建物だったが、あとから手前の馬屋の
部分が増築されて曲がり家になったのだとか。へぇ~!
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小さな水車小屋もあった。
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おや、外構に青石が使われているな。しかもかなり鮮やかな黄緑色が入っている。青石の三波川変成帯が
岩手まで続いていたのか!?
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ん?これは蛇紋岩じゃないの?
そういえば岩手銀行赤れんが館で話を聞いていたときに、蛇紋岩は近くの早池峰(はやちね)山で採れると
言われていた。こんな民家の外構に蛇紋岩が使われているなんて初めて見たな!!
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その山は蛇紋岩でできているというから、このあたりでは本当にありふれた材料だったのだろう。
う~ん面白い!
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付近にフキノトウがたくさん生えていたので少しだけ摘んで帰る(笑)。
あぁしかし遠野まではちょっと遠い。行ったらトンボ返りになってしまうな。。。飛行機の時間に遅れるのは
怖いし、無理せず花巻へ戻ってお茶でもするか。
続く。
台温泉に泊まった翌日は、花巻のまちをうろつき、そのあと大沢温泉へ立ち寄り湯に行ってきた。夕方はまた
タイムリミットまで花巻歩きの続きをしたので、花巻のことはまとめて書くことにして、先に大沢温泉を。
大沢温泉は宮田珠己さんの四次元温泉日記の本に載っていた「O温泉」であり、迷路宿好きの私としてはいつか
行きたいとずっと機会をうかがっていたのだった。
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道路から敷地に入ると下り坂で、豊沢川の谷に向かって降りていく。
おぉ・・・見下ろす屋根は鉄板葺きになっているが古めかしい建物が残っているなぁ!渡り廊下が左側の棟
にも続いていて、そちらは斜面の上の方まで廊下が伸びている。ははぁ、あっちの方が複雑そうだ(笑)
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「大沢温泉」というのは温泉地の名前であると同時に宿の名前でもある。自炊部「湯治屋」と旅館部
「山水閣」に分かれており、昔ながらの長期湯治客と快適な滞在を望む旅行者、両方のニーズに対応できる
宿となっている。
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さぁ入ろう。あぁガラスに書かれた筆文字に気分が高まるねぇ~~
長い歴史のある温泉で、約1200年前の延歴年間に征夷大将軍坂上田村麻呂が東征の際に毒矢を受けて負傷したが
ここの湯に浸かるとほどなく傷が癒えたという伝説がある。宮沢賢治や高村光太郎らも通ったという。
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中へ入ると昔の木造の学校のような素朴なつくりで、天井の低い帳場みたいな部屋に土産物を売っていた。
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尋ねたら快い返事を頂けた。そして川の向こうに茅葺の建物があって、橋を渡って行けるが今は閉めている
との話だった。
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サンダルに履き替えて橋の手前までは行けますよと言うのでちょっと見に行ってみた。
橋は途中でカクンと曲がった「曲がり橋」。茅葺の建物は「菊水館」といい元は客室として使っていたが、
現在はギャラリーとなっているらしい。たまたま閉めていたのか、不定期営業なのか。。
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温泉はモザイクタイルを貼りつめたレトロなタイル浴槽で、ぬるめのお湯にゆるゆる浸かってリラ~ックス!
大沢温泉にはかつて花巻電鉄の駅があった。花巻電鉄鉛(なまり)線は、花巻市街から西鉛温泉まで走っていた軌道線。
以前藤三旅館に泊まったときに見た馬づら電車もそこを走っていた車両だ。
かつては沿線に鉱山があり貨物輸送もしていたとか。
近隣の温泉地を数珠繋ぎにしていたので温泉巡りに便利だっただろうが、1969(昭和44)年に廃止。
今は車がないと行きにくいな。。
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廊下を進んでいくといくつもの棟が繋がっている。
小さな食堂があった。社員食堂とか昔の学食のような飾らない食堂。湯治屋のお客専用の食事処かな。
まさか旅館部のお客の食事をここで提供しているわけではないだろう(笑)
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その手前に2階の客室へ上る大きな階段がある。
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この「ピンポン ゲートボール ごらく場」と書かれた看板がどうしても気になるよね~
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二階へ上ってきたら、階段はさらに奥へと続いている。
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ここが新館とは!本館は寛政年間からのものというから、これでも新しいのだろう。
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以前泊まった有名な玉川温泉の湯治部の部屋はキツかったけど、、、
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さて奥へ続く階段を上がったところに大きな部屋があった。覗くと、確かに卓球台が並んでいてステージもある。
ゲートボールがあったかどうかは不明・・・(苦笑)。でも使われてなさそうな雰囲気だったな。。
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この部屋が斜面の一番高いところにあるのだ。
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ごらく室の内部はベニヤっぽい板が貼られサッシも新しくなっているようだったが、廊下の床は古い。
それぞれの棟がいつ建てられたものかは分からないが、黒く光る艶が年代を感じさせる。
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最後に売店で「ヨーグルトにかけるお醤油」というのを買ってみた。
ちなみに帰ってから食べてみたら、甘みのある醤油?醤油風味の蜜かな?アイスクリームにも合いそうだ。
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大沢温泉を出てから帰るまでまだ時間があるのでどうしようか・・・遠野まで足をのばそうか、などと
考えながら車を走らせ、途中にある旧小原家住宅に立ち寄る。
寒い気候のため家畜小屋を人間の住む棟と繋げてひとつ屋根をかけた、「南部曲り家」というこの地方独特の
農家型民家である。上から見ると屋根がL字型をしている。
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残念ながらまだ冬季のため開いておらず内部は見ることができなかった。
本によると、元は別の場所にあったが町に譲渡されたときに似た環境のこの場所に移築された。
そして、18世紀中ごろに建てられた当初はL字型をしておらず四角い建物だったが、あとから手前の馬屋の
部分が増築されて曲がり家になったのだとか。へぇ~!
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小さな水車小屋もあった。
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おや、外構に青石が使われているな。しかもかなり鮮やかな黄緑色が入っている。青石の三波川変成帯が
岩手まで続いていたのか!?
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ん?これは蛇紋岩じゃないの?
そういえば岩手銀行赤れんが館で話を聞いていたときに、蛇紋岩は近くの早池峰(はやちね)山で採れると
言われていた。こんな民家の外構に蛇紋岩が使われているなんて初めて見たな!!
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その山は蛇紋岩でできているというから、このあたりでは本当にありふれた材料だったのだろう。
う~ん面白い!
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付近にフキノトウがたくさん生えていたので少しだけ摘んで帰る(笑)。
あぁしかし遠野まではちょっと遠い。行ったらトンボ返りになってしまうな。。。飛行機の時間に遅れるのは
怖いし、無理せず花巻へ戻ってお茶でもするか。
続く。