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岩手旅 鴬宿温泉石塚旅館のタイル

2020年3月の岩手旅の続き。

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盛岡でレンタカーを借りたら、今宵の宿のある鶯宿温泉へ向かおう。
鶯宿とはなんと美しい名前なのだろう。この温泉のある雫石(しずくいし)という地名もまた、
みずみずしい春を思わせる響き。
田舎道を走るのは楽しいが、知らない場所で日が暮れたら街灯も少ないし道に迷うので、暗くなる前に
宿へ到着したい。

石塚旅館は川沿いのひなびた鶯宿温泉街の中ほどにあり、細い細い坂道を鋭角に曲がって下りねばならず、
車をこすりそうでヒヤヒヤしながら何度も車を切り返してようやく建物の前の駐車スペースに到着した。。。
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あぁやっと、来ることができた。学校の校舎のような横一文字の建物。中央に玄関。
この近くの国見温泉というところにも「石塚旅館」という名前の旅館があり、入浴剤を入れたような黄緑色の
温泉が湧いている。私も日帰りで1度と泊まりで1度、行ったことがある。→過去の記事 こちらこちら
そこが有名なのでこちらの宿が間違われることがちょくちょくあるらしく、予約するときに、国見温泉の
石塚旅館ではないことを念を押される(苦笑)。当然分かってますよ!大丈夫です!私には目当てがあるんです!!
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わくわくしながら玄関のガラス戸をガラリと開けて入ると、床の乱貼りの水色のモザイクタイルがお出迎え。
おぉ、いいねぇ!玉石タイルのようだが見たことのない形と色だな。
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内部も年季の入った木の色。部屋に荷物を置いたら早速館内を見学。
石塚旅館は、1940(昭和15)年頃に建てられたという。何度か改修されているというが、
そこここに当時のままと思われる部分も残っており、また昭和3~40年代の香りも。
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さぁ、わざわざこれを見るために鶯宿温泉までやって来た、お目当てがここに。
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ドアを開けると・・・うひょ~~~~っ!!!
この水色の花柄の床!!これが何と、クッションフロアではなく、マジョリカタイルなのだ~~~!
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湯治宿のような簡素な宿、トイレは共同なのである。3つ並んだうちの2つは様式便器に変更されているが
左端のひとつは、昔ながらの常連さんのためか、和式のまま残されている。
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日本でもめったにお目にかかれない4枚1組の大きな花柄のタイル。佐治タイルか不二見焼の製品だろうか。
京都の船岡温泉に色は違うが似た感じのタイルがあるほか、台湾の金門島やシンガポールのエメラルドヒルでも
よく似た模様のタイルがあったが、見比べるとやっぱり違う。
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改修時にもタイルが剥がされなくてよかった!!
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すり減ることもなくいい状態。
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和式便所がいちばんタイルがよく見える。蓋があればよかったんだけど・・・穴は真っ黒なのでご容赦を(笑)
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まわりの壁は白無地タイル貼りだが、上端にアイリス柄のマジョリカタイルがぐるりと巻かれているのが
おしゃれだね!
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役物を使って丁寧に仕上げられた角や端部。背景のピンク色はムラがあって味わい深い。
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翌朝おばあちゃんに話を聞いたところ、トイレのタイルは当時からのものだという。
岩手国体を前に改修したとか。岩手国体とは、1970(昭和45)年の秋季大会のことだろう。
時は高度成長期、国体の出場選手や観客が県内外からたくさん訪れたのだろうな。
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現在70いくつというおばあちゃんはここで生まれ、子供の頃トイレのタイルを覚えているという。
お風呂場ももともとはモザイクタイル張りで、改修前は富士山や金太郎の壁画があったとか。
戦前のモザイクタイル?見てみたかったなぁ。
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温泉は、国見温泉のような黄緑色ではなかったが、いいお湯だった!
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朝からもまた鑑賞しにトイレへ。他にお客がいなかったので見放題だった(笑)。
あぁ、他はそれほど装飾もない簡素な温泉宿のトイレに、こんなゴージャスなマジョリカタイルが
敷き詰められていたなんて。臭い汚いイメージのトイレを明るくするには、当時はクッションフロアもないし、
鮮やかな色というとやっぱり焼き物のタイルになったのだろう。そして80年たった今もその色は全く
あせていない。
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この石塚旅館、10年前の東日本大震災では大丈夫だったというが、コロナ禍で打撃を受けているだろうな。。。
心配だなぁ。頑張ってほしいなぁ。
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来るとき苦労して旅館の前まで車を入れたのだったが、実は、そこまで苦労しなくても入れる道があり、
帰りは楽々出ることができたのだった(苦笑)
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続く。

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