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Channel: まちかど逍遥
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大棟山美術博物館(旧村山家)再訪

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2019年秋の長岡からの続き。


十日町駅前で泊まった翌日、朝から上越妙高駅へ移動して車を返し、新幹線に乗る予定をしていたのだが、昨日の
夕方に訪問するはずだった大棟山美術博物館(村山家住宅)に行けなかったので、朝イチ見学するために向かう。
レンタカーは丸24時間なので9時までだったが、電話して2時間延長してもらった。


おぉ、またやって来たぞ~
ここは2017年のGWに来ており、バックヤードに眠っていた大量の古い本業敷瓦と珉平焼の流れをくむ
淡陶の湿式マジョリカタイルを発見をしたのだ。
→以前の記事 「GW新潟 大棟山美術博物館」「GW新潟 大棟山でタイル発見!


今回どうしても再訪したかったのは、その時興奮しすぎて敷瓦の裏側を見ていなかったので、確認したかったから(笑)


9時の開館と同時に入館。
朝イチいきなり入って敷瓦を見せてくれというのも何なので(笑)、建物をもう一度見学しよう。


主屋は、1755(宝暦5)年の火災後に建てられたものだが、現在の状態は大正時代に改築されたところに
よるのが大きいのではないか。
1948(昭和23)年、1988(昭和63)年にも改築しているらしい。昭和63年は博物館として一般公開する
準備としての工事だろう。


ケヤキの一枚板が使われた廊下。随所に良材が使われ、建具や造作は凝った細工が見られる。


こちらの天井も1列ごとに長さのある板が用いられている。


障子の下部に描かれた菖蒲の絵は木道も描かれていて三次元的なデザイン。








この引き手は七宝焼きだろうか。


二階へ。




白菊が描かれた物入の板戸。しかし貞観堂の白菊と比べてみるとちょっと稚拙な感じがするな。。


こういった数寄屋っぽい意匠が取り入れられているのは、近代和風の特徴だろう。


すごく太い竹の床柱。


この部屋の格天井の鏡板もまた大きい!屋久杉だろうか。




そして、この色ガラス!鮮やかな色ガラスは明治建築に多いと思っていたが、改修工事が行われた大正時代にも
まだ使われたのか。それとも記録にない小規模な改修が明治期に行われ色ガラスの建具が嵌められたのだろうか。




近代和風の主屋と表門は、近代和風建築の粋を集めた建造物として、十日町市の有形文化財に指定されている。
江戸時代の建造当初の建物の姿はわからないが、外観も含めてかなりの規模の増改築が行われたのではないだろうか。




さて、そろそろタイルを・・・


前回の発見を兵庫県立考古博物館の深井さんに報告し、後日調査に行かれ記録して下さったことは聞いていた。
しかしその後もこの大棟山美術博物館で特に展示されることもなく、敷瓦はバックヤードの片隅で積み上げられていた。。。


明治表面をウェットティッシュで拭いたらこの通りぴかぴかに♪裏側は無地なのを確認できてすっきりした!


しかし松之山から上越妙高駅まで1時間はかかるので、10時には出ないといけない。お礼を言い慌ただしく出発。


途中の道では先行車が結構おり、また工事のため交互通行区間で10分ぐらい待たされたりと焦る焦る・・・・
レンタカーの返却だけでなく、新幹線の時間もあるからだ。予定のはくたかに乗らなければまた1時間ほど遅れるし
自由席のない便になってしまうので(汗)
給油所も寄れずレンタカー屋で精算、、、もう絶体絶命!!と思ったけど、駆け込みで間に合った!!汗だく・・・

続く

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