2019年の舞子からの続き。
8月の遠足では須磨観光ハウスへ行ってしまったので、12月にひとりで舞子ホテルと旧木下家住宅を見たあと
舞子公園内の旧武藤山治邸へやって来た。もう10年以上前移築工事中のときにフェンスの間からチラッと覗いた
ことがあったが、出来上がってからまだ見たことがなかったのだ。
この建物は、実業家・政治家であった武藤山治が1907(明治40)年に建てた自邸。
彼は鐘淵紡績を日本有数の企業へと育てた中興の祖であり、紡績王とも呼ばれる。
建物は元々国道2号線沿いの敷地に建ち、この洋館のほかに和館や附属屋もあったらしい。
彼の死後会社(鐘紡)に寄贈され、福利厚生施設「鐘紡舞子倶楽部」として使用されていたが、明石海峡大橋建設に
伴う国道2号線拡張工事により洋館のみ垂水区へ移築された。1995(平成7)年にカネボウが兵庫県へ寄贈、
元の建設地に近い舞子公園内に移築・復元された。
南面の外観は独特だ。大きな円形のテラスが張り出し、三角破風に煙突もあってとても見映えがする南面に比べ、
玄関のある北面はちょっと地味だな。。。屋根は天然スレート葺き。
しかし玄関の横にはステンドグラスのはまった窓が配され、華やかさを添えている。ステンドグラスのデザインに
合わせた面格子がついているのが面白い。
見学の入口は、元あった撞球場を模して建てられた管理棟にあり、渡り廊下で洋館1階のホールへとつながる。
この日は演奏会か何かイベントがあるらしく、見学できないところもありますが、と言うことだった。
存在感のある家具も当時のもので、建物と共に寄贈された。
お客さんが三々五々集まって来て、会場である広間へ入って行く。常連の年配客が多い。
終了後にパーティがあるということで手前の食堂もその用意がされていた。
この武藤邸では2千円程度の参加費で気軽に聞けるジャズライブやサロンコンサートがコンスタントに開かれていて、
多くの人に利用されているようだ。地元の人々に親しまれ収益も上がり建物の維持費がまかなえるのは素晴らしいことだ。
全面板張りの天井。中央に下がるシャンデリアはちょっと簡素だが、もう少しゴージャスだっただろう。
腰羽目板は立体的でかなり厚みがある。
マントルピースはピンクがかった大理石に彫刻が施されている。
演奏会の会場になっている1階奥の広間には続々とお客が詰め掛けていたが、まだ始まらない間に
ちらっと覗かせてもらう。
こちらの天井は格縁のみ木材で天井面は漆喰塗り。隅の小さい扇型のスペースにはこんなかわいいレリーフが。
食堂の暖炉と背中合わせに広間にも暖炉があり、こちらは蛇紋岩のマントルピースだ。茅の輪くぐりみたいな(笑)
巨大なクリスマスリースで飾られていた。
1階ホールにあるトイレ。黒白の市松模様の床がクール!
1階奥の応接室は演者の控え室になっていたので見学できなかった。
続く。
8月の遠足では須磨観光ハウスへ行ってしまったので、12月にひとりで舞子ホテルと旧木下家住宅を見たあと
舞子公園内の旧武藤山治邸へやって来た。もう10年以上前移築工事中のときにフェンスの間からチラッと覗いた
ことがあったが、出来上がってからまだ見たことがなかったのだ。
この建物は、実業家・政治家であった武藤山治が1907(明治40)年に建てた自邸。
彼は鐘淵紡績を日本有数の企業へと育てた中興の祖であり、紡績王とも呼ばれる。
建物は元々国道2号線沿いの敷地に建ち、この洋館のほかに和館や附属屋もあったらしい。
彼の死後会社(鐘紡)に寄贈され、福利厚生施設「鐘紡舞子倶楽部」として使用されていたが、明石海峡大橋建設に
伴う国道2号線拡張工事により洋館のみ垂水区へ移築された。1995(平成7)年にカネボウが兵庫県へ寄贈、
元の建設地に近い舞子公園内に移築・復元された。
南面の外観は独特だ。大きな円形のテラスが張り出し、三角破風に煙突もあってとても見映えがする南面に比べ、
玄関のある北面はちょっと地味だな。。。屋根は天然スレート葺き。
しかし玄関の横にはステンドグラスのはまった窓が配され、華やかさを添えている。ステンドグラスのデザインに
合わせた面格子がついているのが面白い。
見学の入口は、元あった撞球場を模して建てられた管理棟にあり、渡り廊下で洋館1階のホールへとつながる。
この日は演奏会か何かイベントがあるらしく、見学できないところもありますが、と言うことだった。
存在感のある家具も当時のもので、建物と共に寄贈された。
お客さんが三々五々集まって来て、会場である広間へ入って行く。常連の年配客が多い。
終了後にパーティがあるということで手前の食堂もその用意がされていた。
この武藤邸では2千円程度の参加費で気軽に聞けるジャズライブやサロンコンサートがコンスタントに開かれていて、
多くの人に利用されているようだ。地元の人々に親しまれ収益も上がり建物の維持費がまかなえるのは素晴らしいことだ。
全面板張りの天井。中央に下がるシャンデリアはちょっと簡素だが、もう少しゴージャスだっただろう。
腰羽目板は立体的でかなり厚みがある。
マントルピースはピンクがかった大理石に彫刻が施されている。
演奏会の会場になっている1階奥の広間には続々とお客が詰め掛けていたが、まだ始まらない間に
ちらっと覗かせてもらう。
こちらの天井は格縁のみ木材で天井面は漆喰塗り。隅の小さい扇型のスペースにはこんなかわいいレリーフが。
食堂の暖炉と背中合わせに広間にも暖炉があり、こちらは蛇紋岩のマントルピースだ。茅の輪くぐりみたいな(笑)
巨大なクリスマスリースで飾られていた。
1階ホールにあるトイレ。黒白の市松模様の床がクール!
1階奥の応接室は演者の控え室になっていたので見学できなかった。
続く。