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Channel: まちかど逍遥
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モダニズムの粋!統一会堂

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GWのホーチミンの続き。

総合科学図書館を見たあと、もうひとつの戦後モダニズム名建築、統一会堂へやって来た。これよこれ!
広々した敷地の中央にどーーんと、水平ラインが印象的な建物が建っている。噴水を軸に完全なシンメトリー。
鉄柵が閉められているが入場料を払えば見学できる。滞在中に何度かこの前を通り惚れ惚れと眺めていたのだ。


実は上の写真は前日の夕方に撮ったものである。いざ入ろうと思ってやって来たこの日、噴水広場には巨大な足場が!?
えっ、何?近づいてみると何かのイベントのためのステージを設営しているところのようだ。
建物が隠れてるじゃないの~~~車寄せのすぐ近くまで作業していて、当日は外観はこんな感じでしか撮れなかった(涙)
昨日撮っておいてよかった。。。


遠目で見ると水平垂直のラインの入った四角い箱で、幾何学的でシャープなイメージだが、近づくにつれ印象が変わってくる。
実に有機的なディテールがたくさん見られるのだ!車寄せの緩やかな法面は味わいのあるオレンジ色の自然石積み。
細いスリットが入っているように見えた建物中央の壁は、こんな骨形(?)のパーツが隙間を空けて並べられていた。


それだけではない。1階の外壁は灰緑色の石をレンガのように積み上げてあり、その上の2~3階の窓には
なんと龍の顔や太陽(?)、雲などをモチーフにした彫刻がはめ込まれているのだ!


ぱっと見で見逃してしまいそうな車寄せの路面にも注目。細かい石をみっしりと並べてあり、
並べる方向を違えることで模様が浮き上がっている。まるで織物のような風情じゃない!?素敵~~~!
そういえば、中国のどこだったか、小石を敷き詰めた床を本で見た記憶があるな。中国的な意匠なのだろうか。


1873年に完成した初代宮殿が爆撃を受け大破したため、1966年にゴ・ベト・チューという
ベトナム人建築家の設計により再建されたのがこの建物。やっぱり60年代か!
ベトナム戦争終結まで南ベトナム大統領府・官邸として使われたという。


1階の中央部の少し奥まったところに入口があり、その前にピロティのような開放的なテラスが広がっている。


入口を入ると、5mくらいあるだろうか、高い天井に広々したエントランスホール。その正面に軽やかな階段が配置されている。
しかし・・・すごい人!人の入らない写真を撮るのは至難の業・・・


ここはベトナム戦争終結の地でもある。北ベトナム軍が突入して南ベトナムの首都サイゴンは陥落したのである。
それにより南北ベトナムが統一され、「ベトナム社会主義共和国」というひとつの国家となる。
その後この建物は「統一会堂」という名に変更された。
現在も1975年当時のまま残されており、一部国際会議などでも使われているのだとか。
そりゃ、これだけの建物を使わないともったいないよね!


部屋を見ていこう。中へ踏み込むことはできないのだが、廊下に面して開放的なのでよく見ることができる。
調度品やじゅうたん、そして特に各部屋で趣向の凝らされた照明が素晴らしい!!




こちらの部屋の照明も、超ク~~~ル!!


部屋ごとに全て違うデザインで、どれもがほんとに素敵なのだ。




表から見ていたときには気づかなかったが、この建物は上から見るとT字形をしている。


赤いじゅうたんが敷かれたひときわ豪華な部屋。






廊下の空間も完璧な美しさ。
例の骨形のパーツは、実はこんなに大きいのだ!人の背丈よりも高い。そしてその内側は回転式のガラス窓だったとは!


あぁこれが50年以上前に建てられた建物なのか。カッコよすぎる・・・


続く。

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