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Channel: まちかど逍遥
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つるべすし弥助

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下市の続き。

下市で一番惹かれたのはこの建物。つるべすし弥助。SNSでもちょうど同じ頃に見かけていた。


うわぁ~すごい!外観だけでもこのインパクト!
なんと言ってもこの赤い壁!角地に建っているので視界に入る赤の面積が大きい!華やかでまるで花街建築のよう。


窓の桟も凝っている。


後ろの山の斜面にも別棟が建っていた。


ランチは予約のみ。前日の夜に下市に行くことを決めたので予約はしていない。あぁ、予約を入れておけばよかった。。。
ちょっと声をかけてみたがやはり予約がないとダメと。


しかし何と見学させてもらえることに!やった~


玄関ホールは広くないが、書の額があちこちに飾られていて、よく知らないのだが有名な人の書らしい。
吉川英治が来訪したときに書いた書もあった。


この店は800余年という驚くほど長い歴史があり、案内して下さったイケメン店主は何と50代目とか。ひぇ~!
義経千本桜に登場する「釣瓶鮨屋弥左衛門」はここの祖先だそうだ。後水尾天皇にも鮎鮨を献上した格式高い鮨屋である。


この建物は、昭和12年の大火後、昭和14年に建てられたもの。


狭い廊下はくねくね、上がったり下がったり、ところどころに面白い意匠があったりするのだが、ゆっくり立ち止まって
写真を撮る暇はない。ジャマになるし、注意深くついていかないと迷子になる(笑)


たぶんこちらが裏手に建っていた棟だろう。奥に大きな広間があった。昔は結婚式などもやっていたそうだが
今は法事や同窓会などの会食で使われることが多いとか。




今度は本館(?)へ。


廊下の意匠。


こちらの座敷では衝立の向こうにお客さんがいたが、案内して下さり見せて頂けた。


欄間の透かし彫り。




展示されているこの道具は、かつてこの店の名物であったなれ寿司を作るもので、ご飯と鮒を入れて真空状態にし、
1ヶ月ほどおくと魚が醗酵して完成するのだというが・・・めちゃくちゃ臭いらしい(私は食べたことがない)。
もう30年ほど前から作らなくなり、現在は押し寿司を作っているとか。


面白い花形の窓。


窓から外を見ると、裏山が建物に迫っている。


そして、建物から裏の山へ、橋が架かっているじゃないの!?


聞けば、これは「タテニワ」という、裏山を削って形を整え、作り込んだ立体的な庭なのだという。
たしかに、山の斜面に太鼓橋のようなものが配され木々の間に散策路がある。へぇ~~
昔は建物から橋を渡ってこの庭を散策できるようになっていたとか。今は朽ちており渡れないが(苦笑)。
こんな庭を初めてみた。面白いなぁ!


こんな店だから相当敷居が高いのかと思いきや、鮎ずし定食みたいなのだと3千円ぐらいとリーズナブル。
これは是非とも食べに来たいなぁ!今度建築好きの仲間を誘って食べに来よう~~


宣伝もほとんどしていないが、ひいきのお客さんとその紹介で来るお客さんで十分やっていけているとのことで
頼もしいな!


お忙しいときに案内して頂いてありがとうございました!


続く。

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