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Channel: まちかど逍遥
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鞆の浦の風景

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洋風建築めぐり講座の課外授業みたいな1泊2日のツアーが催された。
川島先生の生まれ故郷である鞆の浦で、一般に公開されていない建物を巡り説明も聞けるというので
是非参加したいが金曜日仕事を休めない。無理を言って土曜日の朝から途中参加させてもらった。

あいにくの雨。ここ何回かで日ごろの行い貯金を使い切ってしまったせいか(笑)。
福山から合流してバスで30分ほど走ると、瀬戸内海が見えてきた!
鞆の一番端でバスを降り、急坂をひいひい言いながら上りたどり着いた、先生発見の藤井厚二物件(一般非公開)は
全面改修工事中で見る影もないスケルトン状態。土砂降りの中集団でどろどろの工事現場を見学する・・・
う〜ん、マニアックというか物好きなツアー(苦笑)

坂道を降りながら町を一望。洋館の赤い屋根が印象的だ。


細い路地を通り抜け、元散髪屋のカフェを見学したり保命酒の醸造所で試飲したり。
鞆のまちなかは車の往来が激しく、歩いてみると迂回ルートの必要性も理解できる。


その鞆の町のメインストリートの一角に建つランドマーク的な建物、元散髪屋の友光軒。
先生の説明によるとアールヌーボースタイルだそうだが、アールデコにしか見えない。
建物内部にシノワズリーの影響を受けた意匠があるのがその根拠とのことであるが、どうもよく分からない。


しかし今のお店もアンティークな照明器具が似合いとても素敵な雰囲気だ。
こんなところでゆっくりお茶を飲みたいが、次へ次へと急かされる・・・(苦笑)


友光軒の隣にはお風呂屋も併設されていた。千鳥格子の折上げ格天井が、ガレージとなった今も
頭上を飾っている。奥の元浴室の壁にはタイルも健在。


通常は入れない非公開の建物をいくつか見学して、有名な対潮楼や鞆城跡に建つ歴史民俗資料館にも行き、
そしてお昼時には福山市営渡船に乗って仙酔島にも渡るという大層よくばりなスケジュール。


しかし盛りだくさんすぎて気になるまちかどもすっ飛ばして歩くので、少々欲求不満気味。。。




鞆には遊郭もあった。港を作るために陸と島との間の浅瀬を埋め立てた、その埋立地に建設された。
新造の土地に遊郭を立地させるのはよくある手法だ。


もちろん今では建物のほとんどが建て替わり周辺のまちなみと同化しているが、狭い石段の脇には
「遊郭地」の石標が今もみられる。
そしてわずかに残った遊郭建築が最近改修され、ショップとカフェのある「ありそギャラリー」、
セレブな宿「汀邸 遠音近音」としてオープンしている。

最後に1時間弱自由時間を取ってもらえたので、カフェでお茶するという皆と別れて
一人でまちを歩いた。


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