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Channel: まちかど逍遥
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箱根湯本の土木遺産

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箱根の続き。

福住楼、一の湯、環翠楼のある塔ノ沢から、最後の見学先である萬翠楼福住がある箱根湯本へ歩いて移動。
その途中には土木遺産がある。早川に架かる旭橋と千歳橋。いずれも1933(昭和8)年に架け替えられた
鉄筋コンクリート造タイドアーチ橋で、旭橋は洋、千歳橋は和のイメージの照明器具が、親柱の上に設置されている。

こちらが塔ノ沢寄りにある千歳橋。


※写真の色が違うのは朝撮ったものと昼撮ったものが混じっているから。


こちら湯本側にある旭橋。
他の人の姿が写りこまないようにタイミングを見計らっているうちに、旭橋の方は撮りそこねてしまったようで(汗)
2年前冨士屋ホテルに泊まりに箱根に来た時に撮った写真を(笑)。




そしてこちらは国道の整備と併せて1931(昭和6)年に竣工した函嶺洞門。トンネルのようだが谷側が開放された
構造の落石防護施設である。両側の坑口というか入口のしゃれたデザインは「中国の王宮をイメージしたもの」だとか。


2014(平成26)年にバイパス道路が完成したため現在は供用停止されており、近づくことができないが、
写真を拡大して見ると、石材による額縁に囲まれた肌色の壁面はタイル貼りだ。
それは、名古屋市役所の外壁のタイルに似た、幅の半分だけリブ状になったもの。


国道1号線上に設けられたこれら3つのの土木遺産(国道一号箱根湯本道路施設)は、自動車交通に対応した
わが国最初期の幹線道路施設であるとして2015年に国重要文化財に指定されている。


そしてもうひとつ、こちらにも目が止まる。小さなダムのような施設だが、両側のコンクリート造の構造物の
水切がシャープな形。




そして川下側に設けられた入口のひさしも尖ってる!!このカッコイイ施設はいったい何!?・・・と思ったら、
ちゃんとプレートがついていた。山崎発電所取水堰というのがこの施設の名で、1936(昭和11)年に運転開始。
現在は約2km先にある水力発電所の取水堰として利用されているという。
「荻窪用水とその関連施設(取水堰)」として土木学会選奨土木遺産に認定された。


そしてついでに、こちら。萬寿福のおかみさんが案内して見せてくれた、箱根湯本の源泉。
ここから湯本の各旅館へ配給されているという。


源泉をめぐってはいろいろあったが萬寿福のおかみさんと萬翠楼福住のご主人が仕切り直したとかいう話を聞きながら
見学する。萬寿福のおかみさんはとても個性的な方で、湯本の温泉街の中で権力を持っていそうだった(笑)
萬寿福についてはまた後ほど。


続く。

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