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Channel: まちかど逍遥
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薄暮の呼野駅

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小倉からちょろっと往復できるいい駅ないかな・・・目をつけたのは日田彦山線の呼野駅。
小倉から8駅、約30分。ネットで見た寂寥感あふれるホームに、しばし佇みに行こう。

日田彦山線はこれまで何回か乗っている。
途中志井までは都市郊外っぽい雰囲気であるが、石原町あたりから石灰石の石切場や
併走する錆びたレールなどが目に入ってくる。
呼野の次はもう採銅所、香春、そして田川伊田。そういう場所なのである。


呼野駅に着くと高校生7〜8人が定期を見せて降りて行った。このあたりも意外と住宅が多いのだな。
私も運転士さんにきっぷを渡してホームに降り立つ。家路につく高校生たちが行ってしまうと、
おおぉ・・・この景色を独り占め!




少し高い場所にしつらえられた簡素なホームから見晴らすのは、頂部を水平に切り取られた石灰岩の山。
足下を見下ろすと古いホーム跡と錆びたレールが草むらにうずもれている。

山の麓に立ち並ぶ中層集合住宅群は、社宅なのだろうか。

異様な山の姿は香春岳も同様で、この地方の特徴ある景色だ。


簡素な階段を下りて元の線路敷から薄暮のホームを見上げれば、あぁ・・・なんて美しいんだろう。
ホーム裏に残った立木のシルエットが何とも言えず印象的で心に残る。


道路から見上げる築堤上に、かつては古い木造駅舎があったのだろうか。。。


戻りの列車は15分後。あぁもっと、、、しばらくこの時間で止まっていてほしい。。。


あっという間に時間が過ぎ、カーブの向こうから気動車がガタゴトと音を立てながらやってきた。


あぁもう一本遅らそうか、、、後ろ髪引かれまくりながら、気動車の車内に足を踏み入れた。

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