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Channel: まちかど逍遥
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旧八女郡役所

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熊本の続き。

熊本から高速を走って八女へやってきた。今日は菊池温泉に泊まり明日は山鹿へ行く予定なので、八女も
すぐだろうと思ったら・・・結構遠かった(汗)。考えたら八女は福岡県なんだ(爆)
熊本市内からインターまで渋滞もありたっぷり1時間半はかかったな。。。

それで八女に到着したのはもうお昼前。結局朝ごはんも省略したからもうお腹ペコペコ。。。
とりあえず観光案内所でマップをもらい歩き出す。まずは旧八女郡役所へ。

おや、これはどこがおもて?屋根も外壁もきれいに改修されているな。通り沿いに酒屋が入っているが、
暖簾のかかった小さな入口はちょっと入りにくい。。。
横へ回るとここちよさげな縁側の大きなガラス窓から中が見えている。ここはカフェのようだ。ここなら
ちょっと見せてもらえるかな。


そこは「ありが10匹」という絵本屋さんだった。
ガラッとガラス戸を開け、建物を見せてもらってもいいですかと声をかけたら、快く「どうぞ」と。


子供も来るのでお店の内装はきれいにしてあるが、上を見上げると天井板はなく力強い小屋組が丸見え!!
鴨居より上の壁もそのままだという。


こちらの隅っこのスペースは何?なんか隠れ家みたいな秘密の小部屋?聞けば元はトイレだったとか!
廊下の一番端にトイレ、よくあるある。


そしてこの三角の窓は?「これも元からのものなんです」ええ~っ、そうなの!?
今は室内と一体化しているので床板を張ってあるが、もとはタイル貼りだったりして・・・?


店の奥の大きな引き戸を開けると、工場建築のような巨大な空間が現れた!!うわぁ~~っ
床は土間、壁は土壁のまま。見上げれば太い梁が縦横に何本も渡っている。中央部を支える柱の長いこと!
その柱の足元は何と石の基礎だ。高い高い場所にある梁は、火災報知器を取り付けた時に一度埃をはらったのみとか。


1896(明治29)年、上妻郡と下妻郡が合併して八女郡となり、八女郡役所が設置される。
大正2年に新しい郡役所が建築されるまで使用され、その後木蝋工場や飼料店として使われたが、
しばらく放置されていたのを、2010(平成22)年にNPO法人八女空き家再生スイッチが
譲り受け、部分的に補修をしたのち活用を始めている。


一部二階建てになった部分もあり、上らせてもらったら、現在は資材置き場のようになっていた。


中からあの酒屋に入れるようになっていた。酒屋の方がNPOの代表らしく、絵本やさんのお姉さんも
メンバーなのだという。ここで写真展をやったり、トークショーをやったり、また、竹を割って壁の下地を
作ったり、土作りから始めて土壁を塗ったり、さらに柿渋を塗ったりするワークショップをやっているのだとか。
使いながら徐々に自分たちで手を入れていくというのは、素晴らしいな!
酒屋もちょっと覗いて見たが、ちょうど何かの取材が来ていたようで、店内をくるっと回ったのみ。


外から見るとすっかり改修済みかと思いきや、よくぞ残っていたなぁ!いきなり度肝を抜かれた旧八女郡役所だった。


外堀跡の水路を渡り、旧往還道に沿った街並みが伝建地区のメインである。いきなり正面に見えるのが老舗の
製茶問屋、許斐(このみ)本家。こちらはあとで喫茶の予約を入れてあるので先に他を見て回ろう。


さすが伝建地区だけあって古い建物がめじろ押し。こんな洋風建築も。


すぐ近くに、ランチ処としてチェックしていた蕎麦切り史蔵があったので、迷わず入店。
古民家を利用したお店は雰囲気もいいな!




ランチのきこりセットを頼んだら、すごい充実。もりそばに揚げたての野菜の天ぷらとふわふわの
豆腐ハンバーグ、蕎麦の実入りのごはんとお漬物、蕎麦湯までついて980円とは!


しかも出て来るのが早いのも助かる。いや~~当たり!


古い商家は皆間口が大きく、三角の妻壁をずらりと並べている。
八女はもともと福島城の城下町として整備されたが一国一城令により福島城は約30年という短命で廃絶となった。
しかし町人地は存続し、商業や手工業で栄えた。その後近代化に乗り遅れたため、久留米の方に人が流れ、
八女では商業が衰退してしまったが、反面、近世以来の歴史的な街並みがそのまま残ったのだとか。
ちらほら新しいお店になっているところもあるが、まだ発展途上な感じ。ポテンシャルは高いな!


かまぼこ屋さんの小さな工場のおもてにあった、贈答用のかまぼこの見本品。かわいい~~~


さて目移りはするが、やっぱり目当てのところから行くことにしよう。

続く

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