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Channel: まちかど逍遥
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敷瓦の世界展を見に、多治見へ。

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※この展示は終わっています。

瀬戸からの続き。

モザイクタイルミュージアムのある多治見の笠原は、瀬戸から車で20分ほど。
車がないと、尾張瀬戸から名鉄で瀬戸市へ行き愛知環状鉄道に乗り換えて高蔵寺へ出、JR中央本線で多治見まで
行って1時間に1本のバスに乗る・・・という超面倒なルートになってしまう。瀬戸と多治見をあわせてめぐりたい
人は大勢いるはずなのに直通のバスがないのは、大人の事情なのか・・・土日だけでも走らせてくれればいいのに。。。

さて私は前から湿式タイル好きで、存在感のある重厚な敷瓦を見ると異様にテンションが上がる(笑)。
今年7月に台湾の三峡の救生医院の床にみっしり敷かれた本業敷瓦を見てからずっと敷瓦熱が冷めやらぬままのところに
この特別展。火に油を注ぐようなタイムリーな企画じゃないの!!(笑)


モザミューは相変わらず賑わっていた。何度も来ているので、3階の企画展へ直行。
部屋に入るやいなや目に飛び込んできたのは・・・うわ~~~っ!
部屋のど真ん中にずらりと並べられた色とりどりの印刻本業敷瓦!実物である。すごいインパクト!!


織部、黄瀬戸、鉄釉、志野・・・65枚。よくこれだけ集めて来たなぁ!そしてそれを実際に床に敷き詰めるという
見せ方が素晴らしい!もうここだけで感激~~


3階の展示室は基本は常設展示だが、奥へ行くにしたがい特別展の関連品が展示してあって、奥のギャラリーで
企画のテーマの濃密な展示にどっぷり浸れるという、巧みな誘導がなされている。
スペースは広くないがいつも見ごたえのある展示に満腹になる。

奥のギャラリーには大きな垂れ幕が4枚、天井から下げられていた。古い本業敷瓦が実際に使われている物件の写真が
高画質で印刷されたものである。本などで知っている物件でもこんな大きくカラーで見られるのはうれしいな!


これ以外の物件もパネルで紹介されていて、中には知らなかった物件もあった。即座に行きたいリストに追加した
ことは言うまでもない。
左から2番目の鹿児島の仙厳園は見たな。


定光寺の拝殿の床に敷かれているのと同じ鉄釉手描き唐草模様の敷瓦も。


敷瓦は概して古いものほど大きく、厚い。湿式の敷瓦は粘土を枠に入れて踏み固めて作っていた。
機械を使って粘土をプレスする半乾式、粉末状の原料をプレスして作る乾式と進化するにしたがい、薄く作れる
ようになっていった。もちろん湿式は不安定で歪みも大きく、表面は滑らかでない。しかしそういうところが
魅力なのだ。


尾張戸神社の改修時に取り替えられた古い敷瓦のカケラも展示されていた。後から思えば、飫肥の山本家の敷瓦
同じタイプのものが、このとき展示されていたじゃないか!


大棟山美術博物館で見つけたのと同じ雪輪型、ぼかし模様の敷瓦も。


手描きの時代、銅板転写の時代、乾式の時代。各時代の各技法で作られた敷瓦、タイル。
ところで私は、湿式のものを「本業敷瓦」、半乾式以降の大量生産品を「本業タイル」と呼び分けているが、
正式なところはどうだろうか。


独自のデザインを募った図案帖と、採用されたデザインで実際に作られたタイル。


海外から入って来たものをまねて日本でも作り初めていたマジョリカタイルに対抗しようとしたのだろう、
マジョリカタイルの柄をそのまま写した本業タイルも興味深い。




瀬戸本業窯では銅板転写タイルを復刻している。瀬戸のまちなかを歩くとお店などで復刻タイルやその
バリエーションが使われているのも目につくようになってきている。

あぁお腹いっぱい!!
今回の展示で紹介されていた、古いタイプの敷瓦がみっしり敷かれた物件を全部見たいな!

そのあと、多治見で見たいと思っていた元町公民館へ、小道さんに案内してもらって行く。丘の上の住宅地の道は
くねくねしていて見つけるのは難しかったが、、、途中で出会った、芸術的なモザイク壁のお宅。


そして・・・これか!カワイイ~~~


豆タイルによるかわいいバンビの模様の外壁は、お風呂屋のモザイク壁画としか思えない。何でこんなところに!?
公民館にしてはラブリーすぎるじゃないの~~~


当時町内会の会議で、新しい公民館にこのタイルを貼ることを満場一致で可決したのだろうか(笑)


手書き風のフォントが愛らしい。。。あぁ、元町公民館よ、永遠なれ!


この後名古屋まで車で戻り、新幹線でちょっと慌しく帰途についたのだった。

7月の瀬戸、多治見終わり。

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