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Channel: まちかど逍遥
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旧高橋源次郎家 その1

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飫肥の続き。

旧山本猪平家から今度は旧高橋源次郎家にやってきた。国道222号に面したこの場所は実は伝建地区から
少し外れており、建物は指定文化財にはなっていないのだが、登録有形文化財になっている。


通常は山本家や飫肥城松尾の丸や豫章館などと共に7館共通で600円必要な入場料が、今回は飫肥祭りの
ため無料開放されていた。ラッキー!


高橋源次郎は県会議員や貴族院議員などを歴任し、また県内財界の重鎮でもあった。
この家は明治中期に建てられ、大正4年に改修されたようである。


門を入るとすぐ左手に建物がある。中庭を横目に細い通路を通って入口を入ると、続き間の座敷がある。
離れのような雰囲気だがこれが主屋。実は前の国道222号が拡幅されたときに、前庭が3.5mほど削られた
のだとか。建物はセーフだったが、門からアプローチの雰囲気はだいぶ変わったようだ。


廊下の突き当たりにある見事なクジャクの杉戸絵。


日本画の描かれた襖絵も。


そして今度は廊下を右の方へ入っていくと、奥にお風呂場があった。うわーっ!ここか!一面タイル貼り。


上を見上げると折上げ格天井で豪華仕様。一部に竹が使われている。


四方の壁に貼られたこの青磁色のレリーフタイルは瀬戸の磁器タイルだ。西脇の来住家の湯殿の床にも
あったのと同じデザインだが、こちらの方がレリーフがやわらかいと言うか、なだらか。
このタイプのレリーフの「甘い」ものは瀬戸の品野地区で作られていたらしい。


そう言えば少し前に車で品野を通ったときに、このタイルが塀にずらりと貼られた家を見つけて急遽車を止め
見に行ったのだが、そこは瀬戸最大の陶商、山善の柴田善右衛門邸だった。


そして浴槽には白無地と、内側にはトルコブルーの無地タイル。きれいな色!


浴槽の内側の腰掛け部分には、色付きの3インチ角のマジョリカタイルも貼られていた。




浴槽の外側の段の部分は、一見白無地タイルに見えるが線状の陽刻がある。色なしのマジョリカタイルだな。
色をつけていないこういうタイルは時々見かける。京都のマジョリカタイル祠の土間にも1枚貼ってあった。


足で踏む部分なので滑り止めの意味で凹凸のあるタイルを貼ったのだろうか。


洗い場の床がまた素晴らしい。青磁のレリーフタイルが!四半貼りと広い目地にもうクラクラ(笑)。


菊の花が対面したデザイン。やはり滑り止めの意味で床にこのタイルが選ばれたのか。


こちらのスノコの下を確認したら、ここは白のマジョリカタイルを敷瓦風に広い目地を取って四半張りしてある。
珍しい使い方だな!!


洗い場に据えられた手洗いシンクもまたタイルに囲まれていた。


あぁ、このタイル風呂にゆっくり浸かって過ごしたいなぁ~~!


続く。


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