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Channel: まちかど逍遥
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西螺の老街を歩く。

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斗六からの続き。

斗六でお昼を食べてから車で20分ほど走り西螺にやってきた。ここも古い街で、延平老街という日本統治時代に作られた
まちなみが残る。濁水渓という大きな川が近くを流れ水が豊富にあったことから醤油の醸造が盛んに行われた。
中でも丸荘醤油は台湾でいちばん有名な醤油の老舗醸造元だとか。

延平路の東寄りにある東市場は、現在はもう青果や生鮮品は売っておらず、カフェや雑貨屋などが入っていて
トイレや中庭にちょっとしたステージも備えたまちの核施設となっている。古い市場施設をうまく活用してあるな!
西螺は台湾内の観光地として斗六よりはメジャーなようだ。


その端の一角に、現在は営業していない市場時代の古い食堂の建物があり、床のタイルがそのまま残っていた。


これはセメントタイルかな。はげていないところを見ると象嵌タイルなのかもしれない。


連呼するような「明正食堂」の文字が味わい深い。
埃にまみれたガラスを指でこすって覗いてみると、中は物置と化していたが、同じタイルが敷き詰められていた。


モザイクタイルが貼り詰められた、近くの住宅のバルコニー裏。かわいい~~


アイスクリームでも食べて休憩する誘惑にもかられたが、、、先に老街を見よう。


東市場の向かいには、西螺の紹介写真には必ず載っている有名なビルディングがある。
1932(昭和7)年に建てられた廣合商行。林集山という人が200年前に広東の潮州から台湾に来て
貿易商として成功した。この林家は真理大学創設者や雲林県の議長などを輩出した名家で、西螺の発展を牽引
してきたといえる。


バロック風の商店建築は基本的に左右対称のデザインだが、ここはアシンメトリーで自由な曲線使いのデザインや
左端にそびえる時計塔が目を引く。これらは昭和初期に建てられたもので、モダンな印象を強烈に与えている。
以前見た鹿港でもこういうアシンメトリーな建物があったな。


三角の窓や桟が素敵~~


こちらも廣合商行の建物。バルコニーの手すりに「RINKIOGOSHAUKO」の文字が見られる。
モルタルで作られた文字の入った手すりはここの他でも目にしたが、こういうの好きだなあ~


延平路を歩いていくと、見ごたえのある古いまちなみがずっと続く。結構状態がよいのはまちなみ保存のために
修復等がなされたのだろうか。それにしても各家それぞれ趣向を凝らしたデザインを眺めて歩くのは楽しい楽しい!


尖頭アーチ形の窓がおしゃれなこちらの建物もバルコニーの手すりに文字が。「LIONGCHOAN」


こちらも間口が広く老街の中で目立っていた建物。1933年ごろに建てられたものとか。


貝殻のような模様。こういうモチーフがあるのも鹿港の表通りと似ている。


ここは昭和初期のまちなみなのでほとんどがモルタル塗りの建物であり、レンガレンガした建物はほとんどない中、
意匠として使われていると目を引く。


ゴージャスなレリーフが施された装飾壁のてっぺんには、今にも飛び立たんとする鳥が。飛躍を願ってのことだろう。


そしてこれは、、、パイナップル!?ここは果物商だったのかな(笑)


続く。

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