Quantcast
Channel: まちかど逍遥
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1991

合田邸へ行ってきた。その2

$
0
0
5月の合田邸の続き。

主屋の座敷に隣接する食堂を見た時は、鳥肌が立った!!うわぁ・・・・


寄棟形の天井がまず目を引く。部屋は薄暗いが、ステンドグラス、木部の彫刻、寄せ木の床、壁の腰板、、、
天井の折り上がった部分にはあかり取りのガラスがはまっており、その桟は円弧と直線によるデザイン。
すべてがこだわって作られた濃密な空間だ。


六角形のシェードは和風でも洋風でも使えそう。壁にはブラケット照明も。


隣にある台所(非公開)との間には両面使いの食器棚と、ステンドグラスの仕切りが作りつけられている。
透明の型板ガラスなので、台所での作業を見せず、光だけ取り入れることができるのだ。


いろんな模様の型板ガラスと、時々入れられた色付ガラスがかわいい~
中央部が配膳用の上下窓になっている。




食堂の奥は洋館(内部非公開)につながっている。こちらにはカラフルなステンドグラスもあった。きれい~~!
(暗くてうまく撮れた写真がない・・・涙)


こんなアールデコデザインの椅子もいい状態で残っていて感激!



こちらは楽々荘と名づけられた30畳の大広間。天井がとても高く、まるで講堂のように広々した空間。


漆塗りの折上げ格天井の中央にぶら下がったシャンデリアは細いガラス棒が房になったもので、日本的な美しさがある。


お揃いのシャンデリアが縁側にも。縁側と言っても広間と一体的につながる空間で、合計20畳もある。


中庭に面した大面積のガラス戸は南向きで、冬には日がよく入って温かいサンルームになりそう。
幅広い縁側を取ってあるのは座敷に直接日を当てないためだろう。


そして足元には石で組まれた池があり、楽々荘の建物の下にまで入り込んでいる。
今は水が張られていないが、水上に張り出したような趣を狙っているのだな。




この池は中庭の一角に源泉(笑)があった。蛇口をひねると水が出て、さっきの池まで流れて溜まるしくみ。
せっかくなので出しましょうか、と泉川さんが言うので皆で覗き込んでいたら、水が噴水のように勢いよく飛び出したので
皆のけぞった(笑)



それから、楽々荘の裏手に作られたトイレの手洗いがまた素晴らしい!!


トイレ自体は確か和風のシンプルな空間で(写真を撮っておらず・・・汗)、トイレ前の和風の廊下に面して
こんなテラコッタ製の手水鉢が設けられているのだ!


ぬぉ~~~っ!!なんと美しい吐水口・・・・


こちらも実際に水を出して下さり、清々しい泉の再現を見ることができた。


周りの壁もタイル貼りで、一見新しいものかと思ったが、当時からのもののようだ。型押しタイルだが天然石風に
作られている。端は直線でなく釉薬のかかり具合もむらがあってひとつひとつ違う手作りの趣がいいなぁ。




床は一見石貼りと思ってしまうが、よく見ると何種類かのパターンが混ざっていると分かる。これも天然石風の焼き物だ。
表面にわずかな凹凸がつけられていてとても自然に見える。形の種類もざっと見たところでも8種類はあるな。
リアル玉石タイルである。ここまでせずとも石でよかったのではと思うが(笑)、あとで見る洋館もタイルだらけであり、
昭和3年の建物の設計を行ったと言われるあめりか屋出身の松末某という人、または合田健吉がよっぽどのタイル好き
だったに違いない。あっぱれ!!


続く。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1991

Trending Articles