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Channel: まちかど逍遥
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阿倍野の帰り道(上)

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これも4月のことだが・・・ある日阿倍野で用事の帰り、久しぶりにぶらぶら歩いて帰ることにした。

タイル名所の純喫茶、田園の前を通ったら・・・えぇ、「店内改装のため暫く休業いたします」との張り紙が。
この前を通るのは久々だけど、ずいぶん前にも休業中と書いてあった気がする。あれからずっとなのかなぁ??

今回、今まで気づいていなかった入口軒裏のタイルを発見!均窯っぽい色合いだがまだら具合がとても美しい!!


釉薬がはじかれて一部はげているようなのもあり、焼き物としては失敗作なのかもしれないが、この絶妙な
ニュアンスが惜しくて、水のかからない軒裏に使ったのだろうか。なかなか狙ってできるものではなさそう。

しかし、、、ファサードの扁平六角形タイルや緑釉タイルは埃だらけで、ペンキで落書きまで(怒)許せん!!

土埃がこびりついたガラスドアから覗いてみると、迫力ある波打ちタイルが間近に見えた。


あぁ、店の中に灯りがともりタイルが煌めく日がまた来るだろうか。。。来てほしいなぁ。


このお店のタイルは新しいものだが、焼き物らしいニュアンスのあるタイルだな!!


古めかしい開閉式のアーケードの下には、昔ながらの雰囲気のお店が。こういうところが残っているのは阿倍野の魅力。


「会員制」と書かれたドアは「Y」マーク?何の会員だろうか・・・謎めいた雰囲気で気になる~~


藍色のタイルの隅に塩が。塩を盛っている家も見かけなくなったな。


このお宅はこのタイルの他にもあめ色の型押しの小口タイルや、手作り感のある面格子もあって、とっても素敵だった。


おっ!?ここは名曲堂だって。こんなうだつのある古い町家がレコード屋だったことにも驚きだし、こんな
入り込んだところにレコード屋があったことにもびっくり!!
この様子じゃもちろんとっくに廃業しているっぽいが・・・かつては多くの人が脚を運んだのだろう。


ショーケースの足元にオレンジ色の擬石風タイルが貼られている。2階の壁には黒のストレートエッジの小口タイルが。


擬石風タイルはもともとは蛇紋岩に似せて濃緑色に金色のヒビ模様のものが作られたが、いつからかこんなオレンジ版も
作られ、そのうち水色やらピンクやら、もう石に似せたことなどすっかり忘れて独自に発展したのは面白い。

ちなみに名曲堂を検索したら梅田の方に数店舗あるようだ。移転したということかな。

チン電がカーブの向こうへ消えていく。
あべのの再開発に伴うあべの筋拡幅でチン電の天王寺駅前駅は、道路の西端に寄せられると聞いて残念に思っていたが、
最終的には道路の中央のロケーションを守ったようだ。よかった!やっぱりチン電にはあべの筋の真ん中を
堂々と走ってほしい。


「浪花ことばせんべい」のお店のショーケース下にもタイルが。大阪名物なのだろうか。知らなかったが。。。


ちょっとそれたところで見つけたこのお宅、1階の腰まで淡いグリーンのタイルがみっしりと!!
そして何、その上の格子のスクリーンは!?


近寄ってみると、型押しの縦じまタイルが貼られ、角部分はくっきりした水色の竹割タイルで縁取りされている。


木製のスクリーンは面格子代わりで防犯用なのだろう。面白いファサードだなぁ~~




鮮やかな水色。アースカラーで無難にまとめがちなところをちょっと攻めてみたのだろうか(笑)
何を思ってチョイスしたのか、聞いてみたいものだなぁ~


続く。

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