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Channel: まちかど逍遥
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徳島の三河家住宅 その3

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三河家住宅の続き。

見どころが多くて3回目に突入してしまった・・・(汗)
階段を上ったところの広い2階ホールは、正面に見えていたバルコニーに面している。
玄関とお揃いのステンドグラスが。あっ、やっぱりこの照明、ガラスのホロがあったんだな!
しかし天井のこの色とむらの具合がもう絶妙。狙ってできるものではない。


おぉ~~っ!本で見たままだ!
バルコニーの床にはモザイクタイルがびっしりと貼られている。青色と薄い緑色、そして白。


律儀に波打った形のラインに合わせて、雷文のような縁取りの模様が施されている。
ずいぶん埃が溜まっていたと見え、雨に打たれて真っ黒になってしまっているが、洗い流せば
貼られた当初と変わらぬ美しい姿を見せてくれることだろう。デッキブラシを持ってきて掃除したい~~~




おや、奥には和室があるようだ。


おぉ~、一段上がって床の間や広縁もある本格的な和室だ。天井は折上げ格天井。


広縁がこんなRのついた形で変わっているな!外から見てもここが和室とは分からないだろう。


そして地袋の戸がカワイイ!植物と鹿のモチーフを透かし彫りにしてある。何となくオリエンタルな
雰囲気だが日本っぽくはないなぁ。


こちらはビリヤード室。どっしりと重そうなビリヤード台が部屋の中央に。ポケットのないタイプだ。
台の上にぶら下がる照明も雰囲気があるなぁ~


この部屋のマントルピースはスクラッチタイルと石を組み合わせたもので、四半円形のニッチ棚が
左右に作られている。上の壁にはブラケット照明が2つ。
今は何も置かれていないが、ここに写真やオブジェを飾ったら映えるだろうなぁ。


オリジナルの照明器具はどれも素敵なデザインだなぁ~。ひとつひとつ手作りなのだろうか。


横溝スクラッチタイルが使われている。ニッチ棚の上が白っぽい石材で段々になっていていいアクセント。


天井はちょっと和風な感じの格天井。


こちらの壁は同系色の布目タイル。


壁も面白い仕上げだな!しっくいを荒々しく塗りたくった上から色を塗ってさらに拭き取ったのかな?
とても気に入った。


階段は3階へと続く。手すりに大理石が使われ、階段の途中にある青海波模様の装飾が面白い。
3階は下宿として使っていた小さな部屋がたくさんあり、いずれも簡易的に改修されているので
見どころは少ない。しかしこんな家に下宿していたなんてほんとにうらやましいなぁ!
毎日このドラマチックな階段を下り、あのタイル尽くしのホールからスイングドアを開けて通学していたなんて。


3階のバルコニーは広い。赤と黄色っぽい色の八角形の無釉タイルが敷き詰められていた。


雨が降っていたが外へ出てみると、屋根の上のガーゴイルがよく見える。ユーモラスな顔(笑)
頬杖をついて何を考えているのだろうか。


さっきの2階のバルコニーがよく見える。鳥が羽ばたいているよう、とタイル博物誌の本で
藤森さんが書いているが、ほんと、千鳥みたいだな!


3階からさらに狭い階段を上って塔屋の上の狭い狭い屋上にも上った。こんな猫の額のような屋上に上るために
わざわざこんな階段を作ったのかと思ったら笑ってしまった。
しかし360度のパノラマを見渡せるし、複雑な屋根も見下ろすことができるのだ。

いやぁ~~、いろんなスタイルが入り混じって不思議で面白くて素敵な建物だったな!
今回は仲間6人で隅々までゆっくり見ることができ、いろいろ説明も聞かせて頂いてすごく充実していた。
雨だったのは残念だけど、庭の岩山の中も見せてもらったし、おなかいっぱい!日帰りだけど来てよかった~~~

建物はかなり傷んでおり、これから全面的に修復工事をする予定だが、時期は未定とのこと。
あまりピカピカにしてしまわずオリジナルの姿をできるだけ残してほしいなぁ~


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