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Channel: まちかど逍遥
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弾丸今治 ラヂウム温泉の上へ上る!

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今治の続き。

喫茶ブルースカイから階段をさらに上ると・・・おぉ、こんな広い空間が!部屋の中央には
ミラーボールがぶら下がっている。もとはお風呂に入ったあとでくつろぐ休憩所だったが
戦後はダンスホールとして使われていたという。
昔、廃業した大阪のお風呂屋、美章園温泉の2階に上ったことがあるが、そことそっくりだな!

手前のカウンターはホテル増築時に作ったものだそうだ。

そして部屋の中央に、こんな骨太の階段が・・・まるで奉安殿みたいに仰仰しいなぁ(笑)
この円柱も階段の腰壁もマーブル仕上げ。


この建物は戦時中郷土防衛隊の本部が置かれたといい、階段の踊り場には当時の無線機が残されて
いる。これは写真撮影不可とのことだった。


踊り場の天井のレリーフ。階段のしっくい壁が灰色に塗られていたのは国防色だろうか。


階段を上まで上ったらそこはホテルフロア。ここも事情があるようで写真はNGとのことだったが、
中廊下に面して国民宿舎か青年の家といった雰囲気の簡素な部屋が並んでいる。踏み込みの床に
玉石タイルが貼られ何だか懐かしい感じ。復活してほしいなぁ!


さらに上へ・・・おお!トラス梁の露出する屋根裏部屋だ!今は物置状態だが、
ここにはお遍路さんを無料で泊めてあげていたそうだ。四国では八十八箇所めぐりのお遍路さんに
寝場所や食べ物を提供する「おせったい」という文化があるらしく、畳の中身(?)のような
マットレスが多数立てかけられていた。


そしてここからはあの塔屋の上に出られるのだ!うぉ~~っ、高い!!


細い六角柱の塔屋は六面に窓があり、まるで行灯のよう。実際、港との間には当時今ほど
建物はなく、海からは灯台のように見えたとか。


反対側の窓からは、ドームのてっぺんの湯気抜き塔が間近に見えた。結構大きいな!




ダンスホールに展示してあった空襲後のがれきの町の写真。。。終戦間際の焼夷弾による
爆撃で見事なまでに破壊されてしまった。
奥に写っているのがラヂウム温泉だが、レンガの高い煙突もそのままで、不思議なほど無傷。
手前に蔵も残っているが、壊されてしまってもうないらしい。

被害が少なく済んだので戦後はいち早く営業を再開し、今治の産業の復興を支えた。

あぁ、1時間半、隅から隅まで案内してもらっておなかいっぱい!!
Uさんと2人で興奮しまくった(笑)。ほんとにスペシャルなツアーだったよ~~


一番最後に聞いたのだが、案内してくれたお姉ちゃんはこのラヂウム温泉の所有者の親族の方
だそうで、このラヂウム温泉の歴史や建物のことをもっと知ってもらいたいと、イベントや見学会
を自ら開催し、SNSで情報発信をしておられるとか。


所有者は関心がなく外部の人々が守りたいと活動している建物が多いが、ここは所有者の方が、
しかも個人で、自ら活動されているというのは何ともうれしいなぁ!


登録文化財にもなったことだし、盛り上がって協力者が増えて、「休業」中のお風呂とホテルの
復活が実現すればいいなぁ~!クラウドファンディングとかされるなら私も微力ながら協力したい。

ありがとうございました!

外へ出たらもう夕方。大通りではおんまくのアクロバティックな獅子舞が繰り広げられ
こんなに人がいたのかと思うほどの賑やかさ(笑)


うわぁ、すごい!!落ちないでよ~~


駅へ戻る途中にある愛媛信金の建物。屋上部分が浮いているように見えるコンクリート打ち放しの
建物は来しなも一応写真を撮っていたのだが、1960年築の丹下健三設計の建物だとか。
今治には丹下健三の建物がいくつもあるらしい。へぇ~。現代建築はチェックしていなかったな。


建物を見ながら駅へ戻ってきたらごはんを食べる時間が30分ぐらいしかなくなった(汗)
駅前の小さな店に入って、早くできるものをと頼んだら、「焼豚玉子飯」が出てきた。
ケンミンショーで取り上げられたこともあり、今治のB級グルメとして今や大人気なのだとか。
あんがかかっていてなかなかおいしかった~!


JRで岡山へ向かうUさんと別れ、私は今治駅からバスで東予港へ、オレンジフェリーで大阪南港へ。
あぁ行きと違って帰りはどちらの港もアクセスがよくて楽チン~(笑)

突発的に思い立った船中2泊現地1日の旅だったが、おんまくの賑わいも見れたし、ご当地グルメも
楽しめたし、5回に渡り連載してしまうほど(笑)充実した旅になったな!!

おわり。

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