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Channel: まちかど逍遥
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名古屋ビルめぐり 丸栄百貨店

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名古屋の続き。

UFJ銀行のビル。こういう箱型のフォルムで同形の窓が細かい格子のようにびっしりと並んだファサードも
60年代~70年代のビルによくあるタイプ。私は結構こういうのも好き。
大阪の御堂筋沿いのビルは近年建て替えが急加速して、この時代のビルはもうかなり減ってしまった。


ねぎ坊主みたいな街灯もレトロで素敵だなぁ~~!


広小路通の歩道を歩くとひときわ出っ張っているのが村野藤吾設計の丸栄百貨店。出っ張っているのは
古いということ。


1953(昭和28)年築。北面と東面の格子のスクリーンっぽいファサードは中日ビルや上の写真の
ような60年代のオフィスビルに通じる。


しかしちょっと違うのは、この微妙な色のチョイス。うすむらさきというか藤色というか、、、
誰が、こんな色を巨大なビルの外装として選ぶだろうか!?そして藤色の部分は全て4cm角ぐらいの
モザイクタイル貼である。


そして藤色と黄色の格子によって分割された細長い四角形は全て、ひとつひとつに窓ガラスのサッシが
はまっている。W300xH3000ぐらいか。なんと細い窓だろう!!おまけに窓の下の部分には
ご丁寧に水切りがついているのだ。村野藤吾のビルは一見クールだが近くで見るととても人間味を感じるなぁ。


東面と北面のファサードもとても素敵だが、やはりこのビルは西面が見せ場だ。
同じビルだとは思えないほど、こちら側は人間味全開。ギャップ萌えも甚だしい(笑)


壁全体をキャンバスにしてフリーハンドでなぐり書きした落書きのような模様は、いったい何を
表しているのか、全く分からないが・・・


私が好きなのは、このモザイク壁画がほとんど、小口タイルと、同じ高さの正方形のタイルのみで
描かれていること。色を変える(と言ってもほとんど緑と茶色)、貼る方向を変える、目地の幅を変える、
パターンを変える。これだけの方法の組み合わせで、まるで模様織のように奥行きや陰影を感じさせる
壁画を作り出しているのである。


こんな大胆でシンプルで細やかな造作は、村野藤吾ならでは・・・ほんとにすごい!


広小路通の並びにあった、元明治屋のビル。ロゴは外され、空き家のようだ。


大阪の堺筋にあった明治屋ももうずいぶん前に出て行ってしまって、今はローソンが入っているが、
なんだかなぁ。。。


「錦2丁目計画」という看板が上がっていた工事現場。ちらっとのぞいている建物は近代建築だな。
この部分を取り込む形で地上21階建ての新しいビルを作ろうとしているようだ。
今頃もうだいぶ高くまで組み上がって来ているだろうか。


続く。

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