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Channel: まちかど逍遥
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北畠自治会町会

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こないだ仕事の現場へ向かって歩いていたら、横道に何かすごく古そうな住宅が見えた。何だ、あれは?


気になって帰りにまたそのあたりを通って歩いてみたら、、、うわぁ〜〜、すごい!
年季の入った下見板張りの住宅が何棟も立ち並んでいるのである。それも、道の両側に。




そして反対側の道にも。道路側に妻を並べたほぼ同形の住宅は、総二階建てのシンプルな構成。
角地の家は若干形が変わっている部分もある。




これらは明らかに戦前に建てられた建売住宅だな。前面道路はアスファルト舗装をしていない土の道で、
今どきもうほとんど見られない懐かしい風景。




「北畠自治会町会」と書かれた石碑があった。


西田辺や昭和町あたりは大学時代からなじみのある場所だったのだがここは通ったことがなかったな。
しかし、まちの姿がめまぐるしく変わっていく現代にあって、これだけの数の住宅が、ほぼ原型を
とどめた良好な状態で、しかも現役の住まいとして残っているとは、奇跡じゃないだろうか!?


阿倍野〜住吉〜住之江あたりは古い戦前の長屋、洋風長屋や高塀のある長屋や庭付きのテラスハウスなど
実にさまざまなタイプの長屋が残っている場所だが、それらも空き家が増え老朽化が進み、
どんどん解体されていっている。帝塚山あたりのお屋敷も風格ある生垣の内側はほとんどが今風の建物だ。


びんみんさんが5年前に書かれたブログ記事によると、これは大正15年に開発された大阪市営北畠住宅
であるとのこと。戦前の市営住宅はいい材料を使って堅牢に建てていたんだな。
それに町会による結束が固かったことで、道路も含め維持管理が徹底されてきたのだろう。
建て替えられた家も同じような形であり、異質感を軽減するため配慮されているように見える。


この素晴らしく貴重な景観は、エリアまるごと文化財にしてもいいんじゃないか?
・・・いや、外部からの干渉なしで、今までと同じようにこれからも、当事者の意思で維持され続けることが理想だなぁ。
(外部の人間の身勝手な理想で書いてすみません)


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