五島旅の続き。
福江島は五島列島最大でありメインの島である。人口も多いから当然教会もたくさんある。
歴史的建造物から集会所のような建物まで、津々浦々にあり、キリスト教信仰が草の根のように島内のすみずみまで
行きわたっていることが分かる。
私はキリスト教徒ではないので、キリシタンの歴史に敬意を払いつつ、純粋に建物として楽しむことにしよう。
レンタカーを借りて島内を一周する。全部回るのは無理だとしても、できるだけたくさん回りたい。
尚、カトリック長崎大司教区に属する教会は内部撮影が禁止されているので、外観写真のみを。。
(五島にはカトリックでない教会もあるのか?長崎大司教区に属さない教会もあるのか?その辺よく分からない・・・)
まずやってきたのは、浦頭教会。1968(昭和43)年築。
天主堂は白亜のRC建築で、中央で少し折れた形は本を立てたようだ。建物の一方の端に塔がちょこんと載っている。
五島の教会というとレンガ造のゴシック建築を思い浮かべるが、戦後建築の教会も意外とカッコいいのだ。
最初来た時はミサをやっていたため中を覗くこともできなかったため、翌朝再度訪れてみた。
いいお天気で真っ白な建物が青空をバックに映える映える!!
窓が少ないのが印象的。小さな高窓は円を3つつないだ形で、村野建築の窓を思わせる。
このときはミサはやっていなかったのだが今度は誰も人がおらず、カギがかかっていたため結局中に入ることは
叶わなかった。。。窓から覗くと、三連円の小窓に色ガラスがはまっているのが見えた。
次にやって来た堂崎教会はレンガ建築で、福江島で一番の「映える」天主堂だろう。1908(明治41)年築。
鉄川与助も関わった、五島最古の洋風建築物だとか。
鉄川与助は長崎県を中心にカトリック教会を数多く手がけ「教会建築の父」と言われた大工棟梁。
目の前はラグーンのような遠浅の入江で、南国の雰囲気いっぱい!
入場料を払って入る「キリシタン資料館」となっており、お土産物なども売っている観光スポットだ。
オープン時間前に着いたので少し待って、朝イチで乗り込んだ。しかしここも内部撮影禁止・・・
丹念にレンガを積み上げた、複雑な凹凸のある壁が美しい。
建物の手前の部分は大きく立ち上がっているが、その後ろは桟瓦葺き。考えてみるとこれは一種の看板建築ではないか!?
数々の貴重な展示品に混じって、何と松尾徳助窯製の十字タイルも展示されていた。
この十字タイルは佐世保沖の黒島に建つ黒島教会の内陣に1800枚敷かれていることで有名で、マルマン神父に
よるデザインと言われている。実は五島に来る数か月前に黒島にも訪問して十字タイルを見てきたので、
思わぬところで知り合いに会ったような気分だった(笑)。
この堂崎教会はそのマルマン神父にゆかりのある教会だが、ここでもあのタイルが使われていたのだろうか?
次は半泊教会、こちらも海のそばにあり、石垣に埋もれるようにして建っている。
外壁の下見板は近年張り替えられたと見えあまり趣はないが、窓まわりを見るとちょっと古そうだ。
旧五輪教会がそうであったように、外観が簡素であっても内部は見ごたえのあるところも多いのだ。
この半泊教会も、外観は地味だが内部が意外によかった教会のひとつである。
カギは開いており中に入って見学できた。すると、意外なことに三廊式の造りで、中央の身廊は船底天井に
なっていて十分高さがある。外観の印象よりもずっと広々とした空間なのだった。
木製の内陣の柵、そしてステンドグラスまである。
祭壇へ誘導するように矢羽根状に貼られた中央の床板も印象的。小さな集落の日常的な祈りの場という感じがして好感を持った。
ここは1922(大正11)年築、鉄川与助の設計施工だった。ははぁ、なるほど。
簡素な中にも「教会らしい」演出はさすが鉄川与助だな。
宮原教会は、本当に公民館のような簡素な建物。1971(昭和46)年築。
窓から中を覗くと長椅子が整然と並び祭壇には真っ白な布が掛かっている。どんな建物であっても信仰の心は変わらないのだ。
つい建物の美しさで価値を決めようとする私たちの邪な心を少し恥じながら・・・教会めぐりを続ける。
赤レンガ積の楠原教会は、1912(明治45)年築。大きくて見映えのする天主堂だ。
こちらも鉄川与助の作で、堂崎教会と似ているが肩幅が広い。
外観から察せられる通り内部は高い高いリブヴォールト天井で、側廊のつく三廊式のゴシック建築。
柱頭飾りのついた円柱がずらりと並んで荘厳な雰囲気だった。
続く。
福江島は五島列島最大でありメインの島である。人口も多いから当然教会もたくさんある。
歴史的建造物から集会所のような建物まで、津々浦々にあり、キリスト教信仰が草の根のように島内のすみずみまで
行きわたっていることが分かる。
私はキリスト教徒ではないので、キリシタンの歴史に敬意を払いつつ、純粋に建物として楽しむことにしよう。
レンタカーを借りて島内を一周する。全部回るのは無理だとしても、できるだけたくさん回りたい。
尚、カトリック長崎大司教区に属する教会は内部撮影が禁止されているので、外観写真のみを。。
(五島にはカトリックでない教会もあるのか?長崎大司教区に属さない教会もあるのか?その辺よく分からない・・・)
まずやってきたのは、浦頭教会。1968(昭和43)年築。
天主堂は白亜のRC建築で、中央で少し折れた形は本を立てたようだ。建物の一方の端に塔がちょこんと載っている。
五島の教会というとレンガ造のゴシック建築を思い浮かべるが、戦後建築の教会も意外とカッコいいのだ。
最初来た時はミサをやっていたため中を覗くこともできなかったため、翌朝再度訪れてみた。
いいお天気で真っ白な建物が青空をバックに映える映える!!
窓が少ないのが印象的。小さな高窓は円を3つつないだ形で、村野建築の窓を思わせる。
このときはミサはやっていなかったのだが今度は誰も人がおらず、カギがかかっていたため結局中に入ることは
叶わなかった。。。窓から覗くと、三連円の小窓に色ガラスがはまっているのが見えた。
次にやって来た堂崎教会はレンガ建築で、福江島で一番の「映える」天主堂だろう。1908(明治41)年築。
鉄川与助も関わった、五島最古の洋風建築物だとか。
鉄川与助は長崎県を中心にカトリック教会を数多く手がけ「教会建築の父」と言われた大工棟梁。
目の前はラグーンのような遠浅の入江で、南国の雰囲気いっぱい!
入場料を払って入る「キリシタン資料館」となっており、お土産物なども売っている観光スポットだ。
オープン時間前に着いたので少し待って、朝イチで乗り込んだ。しかしここも内部撮影禁止・・・
丹念にレンガを積み上げた、複雑な凹凸のある壁が美しい。
建物の手前の部分は大きく立ち上がっているが、その後ろは桟瓦葺き。考えてみるとこれは一種の看板建築ではないか!?
数々の貴重な展示品に混じって、何と松尾徳助窯製の十字タイルも展示されていた。
この十字タイルは佐世保沖の黒島に建つ黒島教会の内陣に1800枚敷かれていることで有名で、マルマン神父に
よるデザインと言われている。実は五島に来る数か月前に黒島にも訪問して十字タイルを見てきたので、
思わぬところで知り合いに会ったような気分だった(笑)。
この堂崎教会はそのマルマン神父にゆかりのある教会だが、ここでもあのタイルが使われていたのだろうか?
次は半泊教会、こちらも海のそばにあり、石垣に埋もれるようにして建っている。
外壁の下見板は近年張り替えられたと見えあまり趣はないが、窓まわりを見るとちょっと古そうだ。
旧五輪教会がそうであったように、外観が簡素であっても内部は見ごたえのあるところも多いのだ。
この半泊教会も、外観は地味だが内部が意外によかった教会のひとつである。
カギは開いており中に入って見学できた。すると、意外なことに三廊式の造りで、中央の身廊は船底天井に
なっていて十分高さがある。外観の印象よりもずっと広々とした空間なのだった。
木製の内陣の柵、そしてステンドグラスまである。
祭壇へ誘導するように矢羽根状に貼られた中央の床板も印象的。小さな集落の日常的な祈りの場という感じがして好感を持った。
ここは1922(大正11)年築、鉄川与助の設計施工だった。ははぁ、なるほど。
簡素な中にも「教会らしい」演出はさすが鉄川与助だな。
宮原教会は、本当に公民館のような簡素な建物。1971(昭和46)年築。
窓から中を覗くと長椅子が整然と並び祭壇には真っ白な布が掛かっている。どんな建物であっても信仰の心は変わらないのだ。
つい建物の美しさで価値を決めようとする私たちの邪な心を少し恥じながら・・・教会めぐりを続ける。
赤レンガ積の楠原教会は、1912(明治45)年築。大きくて見映えのする天主堂だ。
こちらも鉄川与助の作で、堂崎教会と似ているが肩幅が広い。
外観から察せられる通り内部は高い高いリブヴォールト天井で、側廊のつく三廊式のゴシック建築。
柱頭飾りのついた円柱がずらりと並んで荘厳な雰囲気だった。
続く。